QDA、ストーリーモード、はじまる!の一つ前、HD対応ホラーゲーム集!

『R=PNBEs(ラ=パンヴェ)の実況配信!』


 今回から少しホラー展開を挟む話を公開します!

 ちょっと早めの夏の100…は無理なので10物語くらいですね~

 今回のラパンヴェのイメージはファス〇フォビアでゲス

 なお、ホラーゲーム実況の場合は一人称視点だと思ってくださいな


^^^^^


「こんばんは、今日も君を照らす月光、レイです。」


「ようお前ら!己の名はわらべ!元笑わらべだ!」


「うふふ、この場の全員と同じで新人Vの灯火之カケスよ。」


「まど、です!」


「今回!この新人ズでやっていくのは…」


「ホラーゲームのラパンヴェ」


「探索系ホラー脱出ゲームっていうのかしら?」


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


 Vの世界で四人が手を振る。

 フルダイブシステムはQADだけではなく、QADが元々pcゲームとして配信されていたステイブというソーシャルゲームアプリの一部でも使用できる。

 今回四人が遊んでいくのは家の中にいる幽霊の種類を特定してサブミッションをクリアしてから脱出するホラーゲーム、ラパンヴェ。

 もろもろの機器の操作をある程度覚えると、もともとやっていたカケスとマッドの先導の下、難易度最低の最小マップをレイ&わらべが攻略することになったようだ。


「じゃあ、準備はいいわね?アイテムは私と、マッドさんが出してくださったわ。」


「アリガトウゴザイマス!」


「ありがたい。」


「ど、ういたし、ししまして!えへへ」


「では、ごー❣」


 NOW LOADING…


 パッと視界に映ったのはチュートリアルでさんざん見た車の中だった。

 車には四人乗っており、椅子はなく、代わりにある大きなモニター4枚とpcモニター1枚。

 二つある棚には所狭しとアイテムがおかれており、マッドとカケスが持ってきたものだと予測される。

 四つのモニターにはそれぞれ個人のSAN値とその平均値と合計値、幽霊の活性化度合いを示すグラフ図、調べる家の見取り図、今回の幽霊に対する注意書きとサブミッション。

 腰に備え付けられたジャーナルを開けば、今回の幽霊の名前が「グレイヴ=スキャナー」だと分かった。


「さて、じゃあ、始めましょう!全員、ヘッドマウントカメラとハイパワーライトを持ってね?あとの二つはかぶらないように相談すること。」


「はい!えっと、じゃあ、ウィジャボイス(幽霊と簡単なお話ができるよ!)と、アングリーメータ(幽霊がどれくらい怒ってる強いかわかるよ!)を持っていきます!」


「じゃあ、私はテイスティングシート(幽霊が伝えたいことや絵を描いてくれるよ!)と、スピリチュアルテスタ(幽霊のいる場所の近くで使うと反応するよ!でも、低確率で幽霊が怒るかも…)を持っていきます。」


「ふふふ…じゃあ、お手並み拝見ね。マッドちゃん、お膝においで。」


「( ,,`・ω・´)ン」


 pcモニターこと、カメラモニターでそれぞれの視点と監視カメラの映像を見ながらフルダイブシステム導入時に備え付けられた紅茶とクッキーをたしなむカケス&マッド。

 ちなみにマッドもヘッドマウントカメラをつけている。なんで?


「じゃあ、いくぞ…」


「無線、しっかりオンにしてね。」


 ギギギギ…


 という音とともに車の後部ドアが開き、セーフタイムがカウントを始めた。

 セーフタイムはその名の通り、幽霊がブチキレるのを阻止してくれる時間だ。

 とある行動をしない限り最低難易度であれば5分間は幽霊はキレない。

 二人はかなり慎重に進む。

 家の構成は部屋が7つで、地下室あり。

 全体の大きさはハーフバスケットコート程。

 アングリーメータを構えたわらべが各部屋を計測し、スピリチュアルテスタをレイが使っていく。

 ププ!と、いう効果音とともにメータが1割まで登ったのはトイレ。


「ここかな?」


「あ、遺体。」


「ほんとだ!」


 幽霊のいる場所はどうやら事件現場だったようで、幽霊になった人間の遺体の骨が落ちていた。


「今は回収しない。後で写真撮ろう。」


「そうだね。」


「テイスティングシートをおいて、一応、スピリチュアルテスタを使う。」


 地面の適当な位置に紙とペンを置くと、スピリチュアルテスタを起動する。


In contact


 という無機質な声が聞こえ、ビクッと震える。


「どういう意味?」


「ザザ…《触れている、触れるほど近くにって意味よ》ブ」


「「!?」」


 と同時に、ピピピピピピピピ…!!!

 アングリーメータが8割を記録する。


「きゃああああ!」


 わらべのかわいい悲鳴が響くと同時にハァハァという息遣いがレイの真後ろから聞こえた。


「っ!?」


 まるで機械のようにゆっくりと後ろを振り返ると…


「get out…」


 焼けただれた皮膚に胸に刺されたナイフ。

 眼球のない瞳は、憎悪か呪いか、赤い光を宿していた。

 ほとんどなにを言っているのかわからない声で出ていけとだけ言うとその存在はまるでいなかったかのように消えた。


「ザザ《初遭遇おめでとう♥引き続きかんばってね。》ブ」


 レイはその場で崩れ落ちた。


^^^^^(ホラー要素はここで終わりです)


 抜けた腰が戻ってくると二人は一目散に車に帰った。


「あら?おかえりなさい。」


「か、カケスちゃん聞いてたより怖いんだけど…」


「…。(妙に小股がスースーする…?)」


「おかえり!」


 と、会議が始まる。


「やっぱり最初は先輩方のね?あの、プレイを、こう…」


「お手本ほしい。あとちょっと離席。」


「レイちゃんおっけ。お手本?」


「( ,,`・ω・´)ン、わ、わたし、しし、いこう、か?か!」


「あら本当?お願いするわ。あ、でも、レイちゃんが帰ってきてからね。あと、わらべちゃん、次に最高難易度の中規模マップに行くけど、わらべちゃんとレイちゃんが主体でお願いね♥」


「はえ!?」


 そのころ、何でとは言わないが濡れたシーツと布団を真顔で干すレイ。

 漏らし(殴


^^^^^


 帰ってきたレイを抱えたカケスとわらべがpc前で待機し、マッドが一人で家に向かう。

 マッドが持っているのはマッチ型お香とウィジャボイス、そして発散粉末塩(小さな範囲だけど幽霊のいる位置がわかるよ!)だ。

 ヘッドマウントカメラ(自分では見れない)の暗視機能だけしか暗闇を見通すすべはないのに、マッドはぐんぐん進む。

 事件現場に着くと扉を閉じて塩を使う。

 密室で広がった塩は壁やマッドの服にくっつく。

 数秒待つとほぼ全域に広がり…


 くっきりと幽霊の姿が映し出された。


 マッドは臆することなく幽霊の目の前まで進み、ウィジャボイスを起動する。


「ふう…あ、あ、あ、どこにいますか?」


 深呼吸等で息を整え、どもららないように発した一言。

 ウィジャボイスが検知し、幽霊が答えた。


「get out」


「はんの、あり!」


 ウィジャボイスの項目にチェックを入れる。

 そしておかれていたテイスティングシートを見る。

 と、ぐしゃぐしゃに塗りつぶされていた。


「テスト、あり!」


 チェック。


「ザザ《マッドちゃん、ゴーストオーブを確認したわ。帰っておいで。》ブ」


「ブ《らなうぇい!》ブ」


「ザザ《おーけー。》ブ」


 ラナウェイ(Runaway)とは、幽霊がブチキレて襲ってくること。

 5段階ある難易度の3段階目から一ゲームに一ラナウェイはある。

 ウィジャボイスを起動したマッドは適当な言葉をしゃべる。


「うーあああ!あおー!えへへ…」


 2分ほどそうしていると、ウィジャボイスがブブブブ!と、その機能を停止した。

 と同時にマッドの目の前に幽霊が現れる。

 焼けただれた足はかなり遅い。

 マッドは静かに扉を閉め、お香をその場に落とすと、入口のほうに逃げる。


 後ろで扉が空き、幽霊が出てくるが、お香の効果でそのまままっすぐ進む。

 お香は言うならば目くらまし。

 止まることはないが、数秒間前にしか進まなくなり、その間はどれだけプレイヤーと接触してもプレイヤーを殺すことはない。


 マッドは通信機を起動し、ノイズが止まるのを待つ。

 30秒ほどでノイズが止まり、マッドは車に戻った。


「おわり!」


「マッドちゃんありがとう!というわけで、ウィジャボイス、テイスティングシート、ゴーストオーブで、今回の幽霊は、地縛霊、でした。」


 ちゃっかりサブミッションのゴーストにお香を使うと、ラナウェイで逃げ切るを達成し、四人はロビーに帰っていった。



あとがき


 遅れたけどちょっと長いからゆるひへ…

 あと、狂Vのタイトルを少し変えようかと…

 この話を出してから二日後くらいに代わっていると思われ!


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