『寮域…てんかあああああああ!(コメディ&ネタ回)』


 引っ越して一日目の夕方。

 トモコは介護スライム×4に自分の荷物を片付けるようにお願いした後、硬化したスライムをなで繰り回していた。


「ぷにぷに!」


 …ラムちゃんが嫉妬するぞ?

 と、そんな時。


 ピンポーン


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


 来客を知らせる鐘が鳴る。

 因みにこの寮では受付からの呼び出しはポンピン、扉の前の呼び鈴はピンポーンだ。

 なので今回の来客は扉の前まで来ているということ。

 つまりは、他のVの誰か。


「( ,,`・ω・´)ン!」


 まあ、無敵のトモコさんには関係ないか。

 スライムの一匹に運ばれ、玄関を開ける。

 因みにスライムはトモコを持ちながら体をうにょんと伸ばすことで元の身長くらいにまで持ち上げられる。


「はぁい!」


ガチャアン!


 流石トモコさん、力加減を知らずに壊す勢いで扉を開ける!

 そこにしびれるけど、あこがれはしない。

 なぜなら


バアン!!!


「いたああああ!」


 外開きの扉だから。

 外に立って待っていた人がいれば、そりゃあぶち当たりもするでしょうが!


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


「っ…!っ…!」


 顔を抑えてうずくまる女性が復帰するまで数分の時間がかかった。

 運が良かったのか、全身が一気に当たったせいか、鼻血は出なかった。


^^^^^


 ところ変わってトモコの部屋のリビングルーム。

 訪問者はスライムに包まれながら涙目でトモコをムッと見ている。

 対するトモコはスライムが淹れたホットミルクを飲みながら硬化したスライム…リアルラムちゃん…リムちゃんをもっちもっちと弾ませていた。


「大分、痛くなくなってきた…」


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


「キミノセイダゾウ!?」


 突然話し始める訪問者に首をかしげると、ワギャ!という効果音が後ろから出てくる幻視ができるような手の動きをしながら異議を叫ぶ。

 こぶしを握ってYの字に手をあげる感じね?


「だえ?」


「先輩だよ!あ、Vとして活動した時間の、だけど!」


 ワギャ!(腰に手を当ててトモコを指さす)


「せん、ぱい?い?」


「瑠璃色 イリル!4期生だぞ!」


 ワギャ!(両手を腰に当ててドヤ顔)


「る、らるるる?り、りりり、いろ?」


 !」


「ららら、らりるれろ!ろ!」


「わぎゃあああああ!」


 ワギャ…あ、口で言ってたか。

 地団駄を踏むイリルをトモコは口を開けて見つめる。

 と、その時。


ピンポーン


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


「誰か来たみたいよ?」


 インターホンが鳴った。

 トモコは言わずもがな、スライムにオンして玄関にゴー。

 他人の不幸は蜜の味、イリルもその後ろについて行った。


「はあい!」


ガチャアン!


 ニヤッと嫌な笑みをするイリルだったが、同じドジを踏む相手ではなかった。

 射程県外で立っていたのは「ウーマンワーカーですよ」と言わんばかりのスーツでキメた女性。

 イリルの笑みがだんだんと青ざめた表情に変わっていった。


「ナ、ナンデココニ…」


「イリル、勝手に訪問しないで下さいとあれほど申しましたよね?」


「あの、これは違くて、その…」


 グワシッとイリルの肩を掴む女性。

 そのまま引きずるように玄関から出すと、少し待っていてくださいと扉を閉めた。


^^数分後^^


 トモコの部屋のリビングルームにて。


「突然の訪問、すみませんでした。」


「ゴメンネ。」


 二度目のバァン!を食らったイリルがスライムに治療されながらリムちゃんをもっちもっちと弾ませるトモコに謝っていた。

 二人目の訪問者はイリルのマネージャー兼生活管理人のMさんだった。

 新規入居者であるトモコに挨拶をとMさんがイリルと一緒に会いに行こうとすれば、イリルの部屋はもぬけの殻。

 まさかと思って訪ねてみればニヤついたイリルが出迎えた。

 Mさん、キレていいんやで。

 取り敢えず謝罪と元から渡そうと思っていた菓子折りをトモコに手渡し、二人は帰っていった。

 また来るらしい。



 あとがき


 週に一度は投稿できるはず…!

 ってことで、新規小説でも書きだめ(気分転換)しながらゆっくり進めていきますよ!

 あ、『れんれん』は、すみませんがインスピレーションが原子爆弾投下後の電子機器の電源レベルでブッチしちゃったのでしばらく沈黙します。

 次に投稿される新規小説は男の子が主人公の戦闘描写を練習するためのモノになるかも!

 このキーボードにもある程度慣れたので週に1話投稿をがんばるます。

 (5日に1話投稿を目指しておりやっす)


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