『カケスとコラボ』
QDAのバトルモード、四人一組のクルセイダースで、一人のプレイヤーが止まったらマジで殺されるってくらいの勢いで全力疾走していた。
涙と鼻水が後ろに流れていくが、それを気にする暇もないのか、砂だらけになりながらも逃げていた。
最初から最後らへんまではまだよかった。
堅実なプレイと味方の相性の良さで一桁位まで誰もダウンすることがない状態でこれた。
そして、悠々と障害物のない場所を歩く小さなプレイヤーにスナイパーを撃ち、ダウン状態にしたことを通知で知った時、そこがこのパーティーの最後だった。
最高までレベルアップさせたアーマーを嘲笑うかのようにヘッドショットで味方一人がダウンし、何時復活したのか、ダウンさせたはずのプレイヤーが味方一人をジャッジメントした。
ダウンしてないのにジャッジメント判定を受けたのをツッコミする暇もなく、最後の一人が側面からの射線に気が付かずにダウンさせられた時、戦いをあきらめ、生き残るために逃走を始めた。
確死を入れられた味方がチーターなのかと疑い始めるのをチャットで見ながら最初は普通に走っていた。
もちろん、後ろから銃弾が襲ってくるが、障害物で避けていく。
そう、ここからが本気の逃走劇の始まりだった。
射線が切れない場所に出てダメージ覚悟で走ったが、なぜか撃たれないことに気が付く。
玉切れか、なんにしろ好都合と、走り出すが、
「まて~!」
「へ!?」
最初にダウンしたプレイヤーが、自分よりも背の小さいプレイヤーが、風のごとく距離を詰めてきたのだ。
銃を撃つわけでもなく、こちらから撃たれることを考えていないのか、まっすぐ走ってくる少女に見える敵プレイヤー。
これは好都合と銃を乱射するが…
「( ,,`・ω・´)ンンン!」
倒れるように、地面に体を擦るようにペッタリと体を倒して走り寄ってくる。
なんかやばいと銃をしまって走る。
が、その動作がまずかった。
「えへへへへ、えへへへへへっ!」
「うおあああああ!?」
こちらから手を伸ばせば手が届く距離に詰められ、本気で生命の危機を感じる。
やばい、ほんとにやばいと、全力疾走を始める。
唸れ俺の両足いいいいいいい!と、ガチで足を回転させる。
が、後ろから聞こえる足音は遠くならない。
ヤバい!ヤバい!と、口に出る。(プレイヤーのことを三人称視点で見ている確死させられた見方もチャットでやべええええええ!だとか、マッドちゃん!??!!?とか言ってる。)
そして、冒頭に戻り…
「あ」
「( ,,`・ω・´)ン!」
こけた。
かなりの速度で走っていたためか、ズリズリズリー!と擦り、全身が痛む。
「えへへへ…つつつ、つーかまーえた!たぁ!」
「あちょ、」
「あぐ!」
一瞬でHPがガリっと削れ、1秒とかからずにバーが黒くなった。
視界が真っ黒になると同時にYOU DEADと表示され、リザルトルームにテレポートした。
テレポートして一言目が
「…めっちゃいい匂いした」
だったことは秘密にしとこう。
^^^^^
約20分ほど前、
「灯火之カケスと?」
「宵咲ユルと?」
「わーい!リスナーのみんなこんばんわ!咲桜games所属の山桜さく、と?」
「ま、ど、ディガルド、です!」
:こんばんあ
:こんばんは~
:5期生コラボ最終日!
:もう終わりかぁ…
:今日のはいしんではどんなキャラ崩壊が見れるのでしょうか…
「というわけで、5期生コラボデイズ最終日は!」
「私、カケスとのコラボですよ」
「わー!えへへ…」
「ロリもいいわね(ボソ)」
:88888
:ドンドンパブパブ
:ひえ!?
:#浮気するなユル
「では、オープニングトークもそこそこに!通例の質問!第一印象とどう思っているか!」
「では、私たちは後ろで見てるから、じゃあ。」
「第一印象…幼女?かな。それで、行動も言動も幼女だなって思ってるわ。」
「( ,,`・ω・´)ンンン…幼女…」
「ご不満でしたか?」
「( ,,`・ω・´)ン…」
「ご不満でしたね」
:しょんぼり可愛い
:いじけてて草
:カケスと同意見だけど、しょんぼりマッドが可愛い
:#マッドをいじめるなカケス
「カケスちゃんの、だ、だだ、第一印象は…お、おおおねえさん?かな?な?で、でね!あの…えっと、ば、とるモード!が、う、うううまい人!」
「あら、ありがとう。」
:カケスネキは機転と計算がすごい(っぽく見える)
:素人でもわかる上手さ
:ほぼ毎回チャンピオン
:ハーフダイブ時代の覇者、ジャパニーズスナイパーさんにスナイパー勝負で引き分ける強さは異常で草
:アイアンサイトでどこまで狙えんだよwww
「ちょっと失礼、マッドちゃんも強いよね?」
「( ,,`・ω・´)ン?」
「そうなのかしら?」
「武器使わないけど強いよ。うん。」
:先行体験ストーリーモードで騎士の首狩りしてたけど、あれ?
:バトルモードで出会ったことあるけど、ダウン状態で攻撃してきたぞ
:足撃っても止まらずに進んでくる恐怖
:やっちゃえバーサーカー(ロリ)
「コメ欄?」
「これほんと?」
「試してみる?」
「( ,,`・ω・´)ンンン?」
って感じで^^^^^の前に戻る。
その後、しっかりチャンピオンを取った。
戦闘情報
カケス
K/A/N
5/21/5
GD/PD
205/4672
ユル
K/A/N
1/7/1
GD/PD
1206/1730
さく
K/A/N
0/34/0
GD/PD
102/2706
マッド
K/A/N
47/0/47
GD/PD
10032/8612
注意!
マッドのやった試合ではほぼ全チームが慎重にスナイパーで遠距離戦闘をしてた上に近距離の警戒を怠っていました。
さらに、カケスがチャンピオンを取り続けていたこともあり、全員がめちゃくちゃうまいプレイヤー。
一発受けてもチームメンバーがサポートからの回復をしっかり行っていたため、マッドちゃんの餌食になったのです!
有名なAペッ〇スで同じような戦績を出そうとすると不可能に近いのでリアリティがない!というのはおやめください!(懇願)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます