第24話 ミスティア、盛大にごねる

ミスティアと第一王子との婚約が無事に解消されたことで、ミスティアは受お期限だったが、国王にまた会わなければならなくなり、憂鬱になってしまった。


「ヴィルううぅぅぅ!!嫌だよおお!!私もう違う国に行きたい!!国王と会うと吐き気しそうになるから嫌!!!」

「ミスティア、落ち着いてください。私もついて行きますから」

「それでも嫌よ!!!」


ミスティアはここぞとばかりにごねまくった。

めんどくさいことは嫌いなミスティアは、これ以上この国には居たくなかった。

そんなミスティアを見て、ヴィルフィールは困ったような顔をしている。

だが、内心は全く困っていなかった。


(ミスティアが私に頼ってくれている。ああ、こんなに嬉しいことはありませんねえ…。可愛い可愛い可愛い!!ここにいるのが私だけで本当によかった…こんなミスティアを他の人間に見せたくなかったですし…ああ、本当に可愛い!!)


内心はこのような感じである。困った顔どころか、笑顔の方が正しい気がするくらいだ。

もちろん、ミスティアはそんなことは知らないため、ヴィルフィールが一緒にいてくれるだけでもありがたいと思っている。

それでも会いたくないというのは変わらない。


「ヴィル……。やっぱり貴方がいてよかった……」


そして、ミスティアはヴィルフィールに依存しかけていた。

ちなみに、そう仕向けているのはヴィルフィールだ。やはりこいつは天性のヤンデレなのかもしれない。


「ミスティア、もう諦めて会ったらどうです?その方がいいでしょう」

「……そういうなら、行きましょうか」


やっとミスティアは国王と会うことに決めた。

そして、国王に会ったらすぐにこの国から出て行ってやると決めた。

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