第2

雨音で明朝に目が覚める。

昨日の出来事がフラッシュバックして、性欲を催した。


小学生の頃、妹とは風呂に浸かっていた。


変わらない妹の見た目。裸体を思い浮かべるのは、容易である。


思い出しながら、妹が自分にキスをし始めたところで、股間に手を添える。


ふと、我に返る。


萎えた。


「なにをやっているんだか…ハァ」


歯磨きを済ませて、水でも飲もう。


でもその前に、この鬱憤を晴らそうか。


『金髪ロリサキュバスとの、いちゃいちゃプロレスごっこ』


……


ふう、気持ちよかった。


ふと昨日のことを思い出す。デジャヴだ。


扉を確認したが、妹はいない。


俺の賢者は守られた。


早く歯磨きを済ませて、水が飲みたい。


俺は起き上がって、二階のトイレに直行する。


鍵はかかっていなかった。


妹と、目が合う。


「お兄ちゃん。ちょっと待って」


妹は拭きもせずにパンツを履くと、ズボンも履かずに部屋へと帰った。


おあいこ、だな。うん。


俺はズボンを扉前に置いて、催したそれを誤魔化すために、少しトイレで長居する。


トイレから出ると、妹が拾ったのか、ズボンは無くなっていた。


気にはなるけど、歯磨き、しようか。


歯磨きを終えて、水を飲もうとリビングへ向かう。


妹が愛を込めて朝ごはんを作っていた。


「おはよう。お兄ちゃん。ご飯できたよ」


今日のご飯はダンジョンでとれたスライムの香草焼きと、ゴブリンの腸詰めらしい。


妹の得意料理が食べられるなんて、今日はとても…運が悪いな。


「ありがとう」


俺はわさびを飲んで、痛みで気分を誤魔化す。


こうでもしないと、妹のゲテモノ好きには、ついていけない。


まずくは、ないんだけど。


食べ終える。


妹は大学へと向かうようで、既に身支度を済ませていた。


「お兄ちゃん、ちゃんとお昼も食べるんだよ」


「いってらっしゃい」


「うん」


今日のお昼は…口直しに、出前頼むか。

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ヒキニートがチートに目覚めたので、ダンジョンに不法侵入するようです。 スマホが熱い @gtydythut57hgdh

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