第25話 永遠の決意1

ある日のこと、永遠はちょっとした決意をして家に帰ってきた。

「ただいまー。お母さん!お願いがある!」

「おかえり、永遠。いきなりどうしたのよ?」

永遠の母、結城永子は料理上手で公民館で料理教室も開いてたりする。

「料理を覚えたい!」

「あら、いきなりどうしたの?」

「えっと…」

「好きな男の子でもできた?」

「どうかな…それを知るために色々やってみたいの」

「あらあら。もしかしてあの時の男の子?」

「うん。彼、ものすごーく料理もできるの。見返したいなって。」

「ふふ、なるほど。じゃちょっとずつやってみよっか。」

料理は今までちょっとした手伝いくらいしかしてこなかった。お母さんが料理上手だからいつか習えばいいや位に考えていた。

「永遠は器用だからね、覚えたらすぐできちゃうんじゃない?」

「ちゃんとやってはないから。」

「よっぽど、その彼、料理上手なの?」

「うん。一緒にお昼食べてるんだけど、いつも自分で作っていて、おいしいんだよ。」

「えらいわね〜。永遠もお昼自分で作ったらいいじゃない?」

「頑張る。」

「今度、連れてきたら?お礼もできてないし、お母さんもその子の料理食べてみたいわ」

「えー。恥ずかしいよ。」

「お母さんも気になるのよ。」

「機会があればね!」

「その子の好きな食べ物とか知らない?」

「えっと、ハンバーグと大学芋って言ってたよ。」

「それをまず覚えよう。」

「うん!」

「じゃ、まずは買い物に」

「うん。ありがと。」

それから二人で必要な材料を買いにスーパーに出かけた。

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