【復讐編】1-6

翌朝


レイナは布団から顔を出す


レイナ「……朝…か」もぞもぞと布団の中から出てリビングに向かった


ソファーに寝っ転がり、懐からレイナとパパママが写った写真を出して見る


レイナ「…寂しいな。パパ…ママ。」下唇を噛み数分間写真を見続ける


レイナ「…よし行く準備するか」写真を懐にしまい準備して、蓮の元へ向かった


蓮「いらっしゃい、レイナ。」


レイナ「掴んだ?情報。」


蓮「あぁ、それも大チャンスだよ」


レイナ「…!!それは本当!?」カウンターに見乗り出す


蓮「あ、あぁ。本当だ」


レイナ「はやく聞きたい!」


蓮「まぁまぁ落ち着け。こいつだ。名前はセト、ジン、ラムの3人だ。」写真を3枚ともレイナに見せる


レイナ「…!こいつらは…!」見覚えがある顔だった。忘れるはずがない。セトとその仲間の顔写真なのだ。


蓮「ふふ、結構苦労したんだぞ?」


レイナ「これをどこで手に入れた?」


蓮「ふふ…それは言えないな。」


レイナ「…まぁいい。これでアイツらに復讐できる…!」


蓮「あぁ。ようやくだな。」腕を組む


レイナ「居場所はどこ?」


蓮「あ、そうだった。居場所は奴らのアジトだ」カウンターの後ろから地図を持ってきて指を指す


レイナ「ありがとう。地図は持っててもいいか?」


蓮「あぁ、構わないよ」


レイナ「ありがとう。」地図を懐に入れる


蓮「彼奴らは強敵だ。無理するなよ。」


レイナ「もちろん。」


蓮「お前は心臓弱いんだからな。」


レイナ「…分かってるから心配無用だ」


蓮「…今日、お前が死ぬ夢を見たんだ。だから―――」


レイナ「煩いな、大丈夫だ。」


蓮「…そっか、ならいいが」


レイナ「ったく。んじゃ私はいくよ。」代金出して家から出る


蓮「……死ぬなよ、レイナ」とボソッと独り言を吐き捨てる


夜になりセトがいるアジトへ。


レイナ「…ここか」草むらに隠れてその隙間から覗く


レイナは狐のお面を付けてフードを被ってバレないように空いてる小窓から侵入して警戒を怠らないように周りを見る。


レイナ「…不気味なぐらい静かだな」警戒しつつも先を進む


そのまま進むと大広間にたどり着く。前には階段にソファー、蝋燭立て等置いてあった


レイナ「なんだここ…」キョロキョロと見渡す


セトはレイナの背後に立ち刃を当てる


レイナ「…!!」


レイナ「いつの間に…!」


セト「動くな。動くものなら…分かるな?」


レイナ「っ…!」


セト「よし。いい子だ」


セト「お前は噂の闇夜の暗殺者だな?」


レイナ「…噂?そしてなんだその呼び名は。」


セト「知らないのか?有名だ。呼び名は俺が作った」


レイナ「…そうか。だが私も何もしないと思ったら大間違いだ」


セト「なに?」


レイナは懐から閃光玉を使う


セト「…!」目を隠す


レイナはすぐ距離を開ける


セト「…小癪な真似を。」


レイナ「そんな簡単にやれると思ったか?」


セト「少し油断していたが…次はもうない」睨み、殺気を向ける


レイナ「そうだ、その目だ。忘れもしない。」


セト「?お前とは初めて会ったはずだが。」


レイナ「私の顔を見てまだそんなことを言えるか?」お面を外す


セト「お前は…あの時の子供か?」


レイナ「そうだ!私の両親を殺した…!!!」


セト「あぁ…。そんなのもあったな」


レイナ「”そんなの”だと…!?」殺意


セト「…それで両親の仇で私を殺しに来た、と。ふん愚かな。」


レイナ「っ!!!」急接近してセトに斬撃を与える


セト「怒りに身を任せるな。甘い。」避けて体術で対応する


レイナ「っ…!!」吹っ飛ぶがすぐ体制を戻す


セト「遅い」レイナの目の前に現る


レイナ「…はや…!!?」


セトはレイナの首を締め付けて腕の力で上に上げる


レイナ「あっ…がっ…!」


セト「ふん、こんなものか…。ガッカリだ」締め付ける力をあげる


レイナ「っ…あっ…っ」暴れる


セトは手を離し蹴り飛ばす


レイナ「がはっ…!!」積み上げていた木箱が壊れる


レイナ「っ…」


セト「全てが温い。」レイナの方に近づく


レイナ「くっ…!」ふらふらと立ち上がる


セト「そんな力で私を殺そうと思うと…ため息がでるな」急接近、刀を振り下ろす


レイナ「っ……!!!!」刀で受ける


セト「ふん」刀を力を込める


レイナ「くぅ……!!!」力負けして膝に床が着く


セト「刀だけしか脳ない奴なのか?」足払い


レイナ「…しまっ…!!」バランスを崩す


セトの刀がレイナの腕に突き刺さる


レイナ「ぎゃっ…!!!」


セト「…はぁ。こんなの弱者イジメしてるもんだな」抜いて、蹴りあげる


レイナ「ぎゃっ!」吹っ飛ぶ


セト「…つまらない。出直してこい闇夜の暗殺者」刀をしまう


レイナ「はぁ…!はぁ…!」胸をギュッと手で抑えふらふらと立ち上がる


レイナ「ま、まだいける…!!っ…」


セト「やめとけ。今のお前じゃ俺には勝てない。ましてアイツらにもな」


レイナ「っ…!!なめるなぁぁぁ!!!!」すぐ抜刀術を構え、猛スピードでセトに接近する


セト「…逃げればいいものを」同じ構えをする


―――ガキィィィン―――


セト「……」


レイナ「……っァ…」体から血が吹き出し、レイナは倒れた


セト「勝負ありだな。」刀をしまう


セト「おい、お前ら見てるんだろ?」


ラム「あれぇ?見つかってたんすね」現る


ジン「見てるだけじゃつまらなかったですよ?セト様」現る


セト「そう言うな、ジン。こいつを適当の場所に捨ててこい。なるべくバレない程度にな」


ラム「了解っす」


ジン「こいつも馬鹿ですね。セト様には適わないのに。」


セト「…いや。こいつも強い。ただ実力の差だろうな」


ラム「セト様がそんなこと言うなんて…」


セト「…俺は眠る。後はこいつの事を頼んだ」そのまま階段に上り寝室へ向かった


ジン「御意」


ラム「うっす」


レイナを担ぎ適当なボロ家に捨てて2人とも立ち去った


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