【過去編】1ー3
翌朝
レイナは起きて目を擦りながら体を起こした。
布団から出てきてリビングに向かった。
レイナ「んー…ママ、パパ?」周りを見るが誰もいない。ただ居るのは1人のレイナだけだった。
レイナ「そっか!今日は私の誕生日だからお買い物に行ったのかな!」
レイナ「えへへ…楽しみだなぁ〜」椅子に座ってテーブルに肘をついた。
数時間後。
レイナ「……んっ」ゆっくり顔を上げて起きる。
レイナ「私…、寝ちゃってた…」欠伸をしながら大きく背伸びをする
レイナ「…パパ、ママ?」目を擦りながら呼ぶが反応無し。
レイナ「……?まだ帰ってきてないのかなぁ。」椅子から離れてカーテンを少し覗き見る。空は茜色に染まっていた。壁掛け時計は6時指していた。
レイナ「…パパ、ママ。遅いなぁ。」
レイナ「なんか1人だけだと怖いよ…」レイナは
レイナ「うぅ…。探しにいこうかな…。でも何処ににいるのか分からないし…。それに暗くなるから外に出ちゃダメってお母さんの約束あるし…。」
レイナ「うぅー。でも…。よ、よし!勇気を出さなきゃ…!私は強い子!」着替えて、バックを背負って外に出た。
レイナは街中を走った。パパママを探しながら。
レイナ「はぁはぁ…パパママ…!」息切れしながら周囲を見渡した。
レイナ「いだっ…!」レイナは何かに躓き派手に転ぶ。
レイナ「うぅ、痛てて…。なんかに躓いちゃった…。」レイナは見る。
レイナ「…え…?」レイナは言葉を失った。そこには全身刺されてケーキがぐちゃぐちゃになった状態で見覚えがある服が血に染っていた無惨な死体があった。
レイナ「…え…?これって…パパ……ママ…?」
レイナ「あは…は…。ねぇ…嘘だよね…?」
レイナ「ただの寝てるだけだよね…?こんな所で寝てちゃ駄目だよ…?」両親の身体を揺らすが反応無し。ただレイナの両手が血が付くだけだった。
レイナ「ねぇ…嘘だと言ってよ…ドッキリでしたーとか言ってよ…ねぇってば…」目元が熱くなっていく。
レイナ「ねぇ…1人にしないで…」パパママの傍で泣き始める。
レイナ「うぅ…うわぁぁん…!!」
レイナ「…うぅ…ひっく…」ママの傍に何かが落ちているを見つける
レイナ「…? な、なんだろ……。」拾い上げると赤く血に染った首に大きめのリボンが付いたぬいぐるみだった
レイナ「…これ私が欲しいって言ってたぬいぐるみだ…」
レイナ「ママぁ…」ぬいぐるみをギュッと抱きしめて涙が溢れる。
???「やばいやばい、俺達がやったよって言う印をつけ忘れ…って、なんだ?まだ生き残りがいたか。」路地裏の少し奥から歩いてきた
???「しっかりしろよ。警察共が集まってきたらめんどくせぇ。って、誰かがいるな…。ってなぁんだ、ただの餓鬼じゃん。どうします、セトさん。」
レイナ「…ビクッ」ぬいぐるみを強く抱きしめる
セト「こいつの両親か。」低い声で言う。
レイナ「…なんでパパとママを…。」
???「んー?パパとママ?あ、お前の両親?ごめんねぇ。金持ってそうだったから殺っちゃったぁ」レイナに近寄りしゃがみこんで、けたけた笑う
セト「おい、あまり喋りすぎるなジン」
ジン「あ、すいやせん。でも餓鬼に何ができるんです?幼いやつに何も出来やしないっすよ。」レイナから離れる。
ラム「いや、餓鬼だからって舐めたら駄目だからな?」
ジン「あぁ?」睨む
ラム「…なんだ?殺るか?」
セト「お前ら煩い。」
2人とも静かになる。
レイナ「…なんでパパママを殺されなきゃ行けないの!!私のパパママを返して…!!!!」
セト「お前みたいな餓鬼には分かりっこないさ。」
レイナ「そんなの理由になってない私の幸せを返して…!!!」セトに向かって走る
セト「幸せ、ねぇ。」サプレッサー付きの銃を向け少しズラして発砲
レイナ「ぎゃっ…!!」左腕に命中してレイナは蹲る。
セト「なにが幸せだ。血反吐が出る。お前を見てるとイライラしてくる。」銃をしまう
セト「いくぞ。お前ら。警察が来る前にな」
ジン「了解っす。じゃあな餓鬼」
ラム「了解です。」
レイナ「…!!待って…!!私のパパ、ママを返して…!返してよ…!」泣きながら大声で訴える様に言う
けど無視して3人とも闇へと溶け込み立ち去る
レイナ「っ…!…何で…私が力があったら救えたのかな…」ふらふらと立って両親の元へ向かう
レイナ「…そしてママとパパを守れたのかな…」俯いて腕をギュッと抑える。
レイナ「…そうだ。私が強くなって、あの人達にも私の幸せを奪ったように私も奪えばいいんだ。」
レイナ「……顔も覚えた。絶対に許さないから」
警官の人達が到着する。
警官の人達「うわっ、なんだこれ…。」
警官の人1「もしかして噂の「白夜の暗殺者」の仕業じゃないか…??」
レイナ「…こんな事やったのってその白夜の暗殺者って言う人達なの」
警官の人1「ん、あぁ…。って君怪我してるじゃないか!!」駆け寄る
レイナ「……。」
レイナ「…なんですぐ駆けつけなかったんですか」
警官の人1「…そ、それは」
レイナ「…皆を守るヒーローじゃないんですか?なんで…なんで…!!」
警官の人2「…すまない。全員守れるって訳じゃないんだ。…分かってくれ」
レイナ「そんなの分からないよ!……そんなの…ヒーローじゃない。」ふらふらとぬいぐるみも持って立ち上がった
レイナ「……全員殺してやる。……あ…っ…!?」ふらふらと立ち去ろうとしたが胸を手に当てて、蹲る。
レイナ「……は…ぁ…っは…ぁ…っ」心臓が痛みだし呼吸がしづらくなる
警官の人3「ちょ、ちょっと君…!?大丈夫か…!!?」駆け寄る
レイナ「く…すり…を…」
警官の人3「薬…??」
レイナ「私のリュックに……はや……く…」
警官の人3「わ、わかった!リュックの中、失礼するよ!」チャックを開け薬と水を出してレイナに渡す
レイナ「っ……!!」数粒を口にいれて、水で飲み込む。
レイナ「…はぁ……はぁ……」背中を壁にもたれかかる
警官の人3「…大丈夫か?」
レイナ「……そう見え…ますか」睨む
レイナ「…ほっといてください。」
警官の人3「…そうはいかないよ」
レイナ「……」
警官の人2「おーい、○○!こっちにきてくれー!…うわ、服が血まみれの子供が…!?」
警官の人3「そうなんです。って今気づいたんですか…。」
警官の人2「す、すまない。こっちはこっちで忙しかったんだ。」
警官の人3「…そうなんですか。あとでそちらに向かいます。君も後で聞きたいことがあるから署に…ってあれ?いない…」立って辺りを見渡すがリュックとレイナの姿がなかった
レイナ「……あの3人の顔は目に焼き付けた。…絶対に許さない。同じ苦しみを与えてやる。」
レイナは強く決心してふらふらと家に向かった。
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