2023/01/22 レビューコメント更新。
第7話〈終〉【食育ですが、何か?】まで拝読しました。
貧しい浮浪児の様子を描くプロローグから一転、物語は世界の富豪たちが欲するという超級使用人を養成する学校の卒業式から始まる。
卒業生はわずか2名。
それでも6年ぶりという快挙に詰め寄せた観衆は色めき立つが、しかし、彼ら――執事のルーヴェインとメイドのアメリアが契約を結んだのは、あどけないホームレスの幼女カノン様だったのだ。
このときからルーヴェイン、アメリア、そしてカノン様の運命は大きく動き始める――
それからというもの、引っ越しや屋敷内での権力を巡る暗闘、教育問題、想定外のオトモダチに突然の来訪者、更にはアメリアの黒歴史にペット騒動と、常に賑やかな様子を軽妙な文章で描き出せば、読み手は必ずこう口にするはずである。「カノン様、尊い」と。「るーびん、睡眠時間は大事やで」と。
コメディでありながら大きな伏線も細かい伏線も張られている本作品。
今後も長く楽しませてくれそうだ。