第9話 消費税

 ――次の日の朝。


『国光さん。今朝も大分冷え込んできましたね』


 ここは俺の八畳のボロアパート。

 そこで俺は、テレビを付けながら、朝食のトーストをかじってた。


「おはようございます……」


 そこにカケルが、長い髪を乱して、目を覚ましてくる。


「カケル。早く用意しろ。もう出るぞ」

「はぁーい」


 あの後、銀行強盗を署に連行してから、俺たちは、家へ帰宅した。


「それにしてもはじめさん、珍しく朝早いですね……」

「ああ。それは、昨日の銀行強盗が言った事が気になってな」


 現在西暦二千四十一年。

 世の中は、消費税は三十五パーセント。

 サラリーマンの給料は二十年前とほぼ変わらず、物価は培近くになっていた。


『それにしても国光さん。生活保護受給者がついに三パーセントの大台を超えましたよ』

『これで今年も本当に終わりですな』


 そんな中、一部の勝ち組、テレビの向こう側の人間は、くだらない揶揄を飛ばしている。

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