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「ちょ…、ちょっと待って…!」
後ろの方で、私を呼び止める声が聞こえた。
「はあ、はあ、やっと追いついた…」
六十代ぐらいの女性が、息を切らしながら、私の元に駆け寄る。
「小夜先輩のお母さん…。お久しぶりです」
その女性は、私の高校時代、同じ華道部の先輩だった、萩原小夜のお母さんだった。
「っはあ…。ほんと、久しぶりねぇ。もう、二十年ぶりぐらい?」
私も、今年でもう三十八歳。
萩原小夜のお母さんと良く顔を合わせていたのは、高校を卒業するまでだから、確かに、あれから既に、二十年以上が経っている事になる。
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