第32話 霊峰の麓

 ヒルデガルトとデルマが王都ゴルトベルクを出て16日。

 荒野で灰色狼に襲われたり、テルミッツの街で誘拐されそうになったりはしたものの、二人は無事に北の霊峰シュピッツェの麓の街シュネーベルクに到着した。


 霊峰シュピッツェは真夏でも万年雪と氷河を覆われた白く壮麗な姿を見せ、冬には何者をも拒む吹雪に護られていることもあって、古くから霊峰として畏敬の対象とされてきた。

 伝説ではこの霊峰の頂に白銀の古龍アデルハイトが棲むとされ、山岳民の中には古龍信仰が色濃く残っている。


 その霊峰シュピッツェの麓にあるのがシュネーベルク。白く壮麗な山の頂が最も美しく見える街として、シュタイン王国だけでなく、近隣の諸国からも多くの観光客が訪れる。

 ただ、観光と農業と林業以外には目立った産業もなく、街というよりも村といった方がぴったりかもしれない。


 ヒルデガルトとデルマがこの街に到着したのは陽が傾き始め、普段であれば、山歩きを楽しんだ観光客が街に戻ってくる頃だった。


「大変だ!」山岳案内らしい男が必死の形相で街の門に駆け込んできた。

「ま、魔物だ!山に魔物が出た!」男が息を切らせながら門番に向かって叫ぶと、辺りの人々が何事かと男の方を振り返る。


「山に見たことのない魔物が出た。一緒に山に登っていた客が襲われた。」

「魔物だと?お前は客を置いて逃げてきたのか?」門番が厳しい表情で山岳案内の男を叱責する。

「そうじゃない。客は一瞬で殺されてしまって、俺は危険を知らせるために命懸けで山を駆け降りてきたんだ。」

 山岳案内の男はそこまで叫ぶと、緊張の糸が切れたのか、その場に崩れ落ちた。

その背中は鋭い爪か何かで引き裂かれ、大きく肉が抉れている。かろうじて致命傷にならなかっただけで、このまま放っておけば、その命の灯火はすぐにでも消え失せてしまうだろう。


「ちょっと、あなたたち、何をぼーっとしてるの!」

 一人の女性が倒れた男を囲んでいる人の輪を掻き分けて、男の横に膝を突いた。デルマだ。


 デルマは怪我をしている男の服を小さなナイフで切り裂き、背中の傷を露出させる。思った以上にひどい傷に周りで見物している野次馬の多くが思わず目を背けた。


「随分と深いわね。熊や狼だとこういう傷はつかないわね。剣でできた傷とも違う。」傷を調べながら、デルマは呟いた。


「先生、私も何かお手伝いいたしましょうか?」ようやく人混みをすり抜けて、ヒルデガルトがデルマの隣に辿り着いた。


「そうね。じゃあ私の荷物袋から水と酒精を取って。」デルマは振り返らずにヒルデガルトに指示を出した。

「かしこまりました。」ヒルデガルトは即座に反応し、荷物袋から水が入った小袋と酒精が入った小袋を取り出した。


 ヒルデガルトは小袋の口を縛っている紐をほどき、まず水の方からデルマに手渡す。

 デルマは小袋の水を傷口に注ぎ、血や泥などの汚れをきれいに落としていく。

 それを見計らいながら、ヒルデガルトは酒精の入った小袋をデルマに差し出した。小袋の口から揮発した酒精が目や鼻、喉に染みて、ヒルデガルトは思わず咳き込みそうになるが、ぐっと堪える。


デルマは小袋を受け取り、まず中の酒精を少し掌に垂らして、両手を念入りに擦り合わせた。その後、口に少量の酒精を含んで口をゆすいで横に吐き出した後、酒精を多めに口に含むと勢い良く男の傷口に吹き付けた。


「ぐあっ!」酒精が傷に沁みたのだろう、男が大きな呻き声を上げた。朦朧とはしているが、辛うじて意識はあるようだ。


「荷物袋から緑の薬瓶と透明な薬瓶を取って。」


 デルマの指示を受け、ヒルデガルトが薬瓶を手渡す。

  薬瓶を受け取ったデルマは、緑色のドロリとした霊薬を傷口に沿って擦り込み、その上から傷口を含めて背中全体を覆うように透明な霊薬を塗り広げた。

「これで止血と傷の修復が進むはずだけど。」額ににじんだ汗を手の甲でぬぐいながら、デルマは男の傷口を観察した。


 周りの見物人たちが固唾を飲んで見守っていると、脈打つ傷口から血が流れ出るのが止まり、男の呼吸が少しずつ穏やかになってきた。


「血は止まったけど、皮膚が再生するには時間がかかりそうね。」そう呟きながらデルマは治療に使った霊薬や小袋を自身の荷物袋の中に片付け始めた。


「とりあえず、応急措置は施したから、後は家に運んでうつ伏せに寝かせてください。それから傷口が汚れないように清潔な布で保護してあげてください。」

 デルマは門番に向かって、後の処理の方法を説明するとヒルデガルトの方を振り返った。

「さて、とりあえず一仕事終わったし、今夜の宿を探しましょうか。」デルマはヒルデガルトに微笑みかけながら、さっぱりとした口調でそう告げると、野次馬の輪に向かって歩き出す。

 両側に分かれていく見物人たちの間をすたすたと歩いていくデルマに置いていかれないよう、ヒルデガルトは少し小走りになりながらその後を追っていった。


**********


雪山観光の街シュネーベルクには5軒の宿屋があり、ヒルデガルトとデルマはその中の一つ「雪の頂亭」に投宿した。

一番高級な宿屋は高すぎるし、下の2軒は女性2人で泊まるには不用心だったり、少し不潔かもしれず、せっかくの旅先であえて普通の宿屋に泊まらなくても良いだろうと3番目の宿屋が消去法で消え、最後に選んだのが上から2番目に上等なこの宿屋だった。


 王都でもなかなか見られない太く立派な丸太を贅沢に組んで造られた建物は雪を戴いた山の風景にも良く馴染み、都会とは違った雰囲気が旅の気分を高めてくれる。


 二人が通された部屋は2階の山側の部屋で、窓を開けると霊峰シュピッツェが見える。部屋の調度品も木でできており、この辺りの山岳民族が織った布や山の動植物が刺繍されたクッションで彩られ、都会とは違った簡素で穏やかな雰囲気が心地よい。


「さて。山で魔物が出たという話だったけど、情報収集に行きましょうか。そろそろ冒険者組合でも話が整理できてる頃でしょ。」

 寝台に腰を掛けて、疲れた脚をぶらぶらさせていたデルマが思い立ったように告げた。


**********


ヒルデガルトとデルマは街の様子を観察するため、遠廻りしながら街の入口と反対側の山に近い方にある冒険者組合に向かった。


 外では陽がだいぶ傾き、霊峰の万年雪が少しオレンジ色がかった光を反射し、美しく輝いている。この美しい山に恐ろしい魔物がいるとは、すぐには信じられない。白銀の古龍が棲む山に本当に魔物が蔓延っているのか?


 冒険者ギルドまで行く途中、街中を見て歩いたデルマは違和感を覚えた。

 山歩きに出た観光客が魔物に殺され、山岳案内の男が大怪我をして帰ってきた割に街中は騒ぎにもなっておらず、落ち着いているのだ。

(魔物に慣れているのか、箝口令を敷いたのか、はたまた鈍感なのか。)

 そんなことを考えながら、デルマが冒険者ギルドの扉を開くと、中にいた冒険者たちが一斉に視線を向けた。


 同業者か、依頼者か、冒険者たちは素早くデルマとヒルデガルトを値踏みする。


「今日は何のご用でしょうか。」受付の女性が一拍の間を置いてデルマに声を掛けた。

 その一拍の間にその女性が自身の頭から足先まで視線を走らせたのをデルマは見逃さなかったが、気付かぬふりをしてにこやかに微笑みかけた。


「旅の者でデルマと申します。今日の昼下がりにこちらの街に到着したばかりなのですが、大怪我をした山岳案内の方が山に魔物が出たと騒いでいるのに遭遇しまして。」

 デルマはそこで一旦言葉を切り、受付の女性と奥にたむろしている冒険者たちの反応を待った。


「そんなことがあったのですね。それはさぞ驚かれたことでしょう。」

 受付の女性は眉を曇らせながらデルマに同情する素振りを見せた。

 奥の冒険者たちは、よそ者への警戒と美しい二人の女性への興味が混ざった視線を向けてくる。


「せっかく北の霊峰と名高いシュピッツェを観ようとはるばるやってきたのですが、山は危険があって登れないのでしょうか?」観光客然とした面持ちでデルマが尋ねると、奥の冒険者の一人が口を挟んできた。

「心配ならここにいる冒険者を護衛に雇えばいいさ。山の民の出身者もいてシュピッツェには詳しい。」


「そうなのですね! 山の上には夏でも融けない氷があると聞いていますが、それに触ったりもできるのかしら?」無邪気な観光客のようなデルマの言葉に少し警戒心が緩んだのか、冒険者の男がこちらに歩いてきた。

「ああ、触れるとも。山の民がシュピッツェによそ者が入ってくるのを嫌がっているが、山の民の出身者が付いていれば入れてくれるだろうよ。」


「山に入るには山岳案内の方を雇わなければいけないと聞いていましたが、そちらも雇わなければいけないのでしょうか?二人も雇うのはちょっと・・・」長旅で手元の金が少なくなってきていると暗に匂わせるような口振りでそう言うと、デルマはちらりとその男の顔を見た。


「いやいや、冒険者を一人雇えば十分さ。山岳案内の奴らと違って、獣が出ても戦えるしな。」

「へぇ、そうなんですね。」デルマが感嘆の声を上げると男はまんざらでもない顔をして、指で鼻の下をこすった。

「へへ、俺たち冒険者は経験と鍛え方が違うよ。一粒で二度美味しいのが冒険者さ。」


「はい、そこ!勝手に話を進めないでください。冒険者への依頼は組合を通すのが決まりです。」

 受付の女性が冒険者の男とデルマの話に割って入った。


「シュピッツェは本来立ち入りが制限されています。護衛兼案内の冒険者1人につき1日で銀貨3枚、山の民への仲介料銀貨5枚、それに組合への手数料として合計の1割を頂きます。」

 事務的に説明をして、有無を言わせない笑顔で冒険者の男とデルマに微笑みかける受付の女性の目は決して笑ってはいない。荒くれ者も多い冒険者組合で受付を任されているだけあって、冷たい迫力に満ちている。


「そうなんですね。でも、何人くらいの方に護衛をお願いすれば良いのでしょうか?恐ろしい魔物が出るかもしれないんですよね?」考えるような口調でデルマが質問する。


「今日の騒ぎは赤羆だと聞いています。」受付の女性は「魔物」という言葉にピクリと反応し、それを否定するかのように「赤羆」というところを強調した。

「赤羆であれば、中級の剣士が一人いれば十分だと思いますが、万年雪を見られる高さまで登るのでしたら、治癒や火属性の魔法を使える魔術師もいると良いと思います。」


「ありがとうございます。よく分かりました。明日、山岳案内の組合にも話を伺って、シュピッツェに登るかどうか決めたいと思います。」デルマは大怪我をした山岳案内の男の傷口を思い出しながら、それをことさらに熊のせいだと誤魔化そうとするこの街に不信感を覚えながら、話を切り上げた。


**********


 冒険者組合を後にし、宿屋に戻ったデルマはヒルデガルトに向き合った。


「ヒルダ、ようやく辿り着いた北の霊峰だけど、あまり状況は良くないわ。山には魔物が出るし、それを退治するはずの冒険者組合は魔物ではなく熊だと言い張っている。」

 デルマは組合の受付の女性がことさらに「赤羆」と強調していたのを思い出して、眉間に皺を寄せた。


「やはり、山岳案内の方は熊ではなく魔物に襲われたのでしょうか?」

 魔物も普通の獣も区別がつかないヒルデガルトは困ったような顔をしながら疑問を口にする。狼による咬み傷しか見たことがないヒルデガルトに傷口の違いが分かるはずもないだろう。


「あの時、背中についていた傷口は熊によるものにしては深すぎるのよ。しかも彼は『観光客が魔物に喰われた』と言っていた。大怪我をして瀕死の状況なのに嘘をつく必要があるのかしら。」

 デルマは血と汚れを洗い流しで観察した傷口と、実際に傷口を塞ぐため使った霊薬の量をから、少なくとも通常の熊の爪による傷の倍の深さだと判断していた。


「でも、急に襲われて怖かったでしょうし、見間違いということもあり得ますわ。」

「そうね。恐怖によって実物よりも大きく見えてしまったり、血にまみれて熊らしくない色になっていたかもしれない。だからこそ、彼の怪我が治ったら、彼に改めて確認しないといけないし、襲われた現場を検証することも必要よ。でも、組合の人たちはそうした確認もせずに『赤羆』と断定していたわ。何かを隠しているのか、それとも魔物が出たとなると観光客を呼べなくなるから誤魔化しているのかもしれない。」

「確かに誰も『赤羆』を見たわけではないですし、唯一の目撃者である山岳案内の方は『魔物』とおっしゃっていましたものね。先生のおっしゃるとおり、検証が必要ですわね。」


「そうよ。だから明日の朝一番に山岳案内の組合を訪ねましょう。今日、治療を施した彼が入れば話を聞けるし、そうでなくても被害にあった観光客の話が聞けるでしょう?」デルマはヒルデガルトに向かってそう説明するが、望みは薄いのではないかと考えていた。

 観光客が減って困るのは山岳案内組合も同じだろう。とすれば、隠すか誤魔化すか、そのどちらかの対応が普通だろう。

 こんな遠くまでヒルデガルトを連れてきたが、身の安全を考えれば、何も収穫が得られなかったとしても王都に引き返すのが正解かもしれない。


「ヒルダ、王都を出る時の約束だと私が着いてくるのは、このシュネーベルクまでで、その後はあなた自らの判断に委ねるつもりだったけれど・・・」デルマは少し言いづらそうにヒルデガルトの瞳を見つめた。


「デルマ先生、王都から霊峰シュピッツェまでの旅にご同行くださって本当にありがとうございました。」

 言い淀むデルマの言葉を引き取るようにヒルデガルトは話し始めた。

「私はこれまで王都の外に出たこともなく、本当に世間知らずで、先生にご一緒していただけなかったら、このシュネーベルクにも辿り着けなかったと思います。」


「それは・・・気にしないで、シュネーベルクまで一緒に来ることを決めたのは私自身だから。でも、ここから先は・・・山には魔物が出るかもしれないし、街の人間も信用できない。場合によっては、山に魔物が出るという噂を撒き散らす者として嫌がらせを受けるかもしれない。」

「・・・はい。」

 デルマの心配そうな声音にためらいがちに頷くヒルデガルト。


「悪いことは言わないわ。霊峰シュピッツェに登るのはあきらめて、街の中で龍の素材を探すだけにして、王都に帰りましょう。」

 年下の旅の道連れを損得抜きに心配するデルマの瞳にヒルデガルトも心を動かされ、「一緒に帰る」と言ってしまいそうになる。


「デルマ先生」ヒルデガルトはデルマの名を呼び、自身の両手でデルマの右手を包み込むように握る。

「温かいお心遣いに本当に感謝いたします。私一人であれば、ご忠告に従って王都に帰ることが先生の真心にかなうのかもしれません。」

 ヒルデガルトはこれまでの優しく、でも頼りなげな瞳ではなく、決意を秘めたまっすぐな眼差しでデルマを見つめた。


「私の親友エオストレは、この北の霊峰に来るという私の判断に従ってくださいました。そして、今のこの状況でも異を唱えておりませんわ。それは少なくともこの霊峰が調べてみる価値があるからだと思っております。」


 普段、それほど口数が多くないヒルデガルトが珍しく長々と話す。それは自分自身に言い聞かせ、さらに姿の見えない「親友」に語りかけているのかもしれない。

「先生にこの街まで連れてきていただいたことには本当に感謝しています。先生とのお約束はこの街まで。ここからは私とエオストレが乗り越えるべき壁ですわ。」

 そこにいるのは世間知らずののんびりとした深窓のお嬢様ではなく、まさに武勇をもって鳴る辺境伯の娘だった。


「ヒルダ、あなた・・・」凛としたヒルデガルトの姿に、デルマは一瞬言葉に詰まったが、すぐに気を取り直した。

「ヒルダ、あなたの決心はよく分かったわ。でも、『はい、そうですか』とは言えないわ。第一、その親友のエオストレはどこにいるの?魔物が出て、よそ者を好まない山の民がいる所に、あなた一人を行かせるわけにはいかないわ。何かあったら悔やんでも悔やみきれない。分かった。私もついていくわ。」


(あぁ、私もお人好しだなあ。)デルマは心の中でそう苦笑しつつも自らの言葉に後悔は無かった。


 その時、二人を包むようにたくさんの白銀の光の粒が煌めいた。

「ヒルダ、私の親友にして名付け親。ようやく自らの意思で私と共にあることを選択してくれたわね。」

 床に落ちたヒルデガルトの影が割れ、白銀の古龍エオストレがその白銀に輝く優美な姿を現した。


「り、龍?」デルマはポカンと口を開けて自分の背丈よりも上にあるエオストレの顔を見上げた。

「あなたがヒルダのお友達・・・」


「初めまして、デルマ。ヒルダをここまで連れてきてくれてありがとう。可愛い子には旅をさせろと言うけれど、あなたのおかげで本当にヒルダは成長したわ。」エオストレはデルマの目の前まで頭を下げ、デルマの瞳を覗き込むようにして礼を述べた。


「龍・・・にしては小っちゃいわね?」ぼそっとデルマが呟いた。思いのほか素早く我を取り戻すところがデルマのデルマたる所以だろう。突然現れた龍を前にして、一瞬呆気に取られたが、すぐにエオストレを観察している。


 デルマの呟きを聞き咎めた、エオストレは再び頭を上げた。

「デルマ、あなた失礼ね。ここで大きくなったら宿屋が壊れてしまうでしょう!それとも、あなた下敷きになりたいの?」

 気分を害したのか、いささか棘のある口調でエオストレが反論してきた。


「デルマ先生、エオストレはこれでもかなり大きくなられましたのよ。初めてお目にかかった時はとてもお小さくて両方の掌に乗せられるくらいでしたの。」出会った時のことを思い出し、ほのぼのとした表情で両掌に大きな珠を乗せる格好をするヒルデガルト。

「でも、その後、瞬く間に私と同じくらいの大きさになられて、それはそれは驚きました。それにしても、また大きくなられましたのね。私3人分くらいあるかしら?」

少しピントがずれたヒルデガルトの言葉に、エオストレとデルマが脱力した。

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