6月18日

 新しいギターを買った。よく日焼けしたアコースティックギターだった。

 家に持ち帰ってから、ボディの空洞に小人が住んでいることに気づいた。小人はサウンドホールから上半身を乗り出し、興味津々に僕のことを見つめていた。身長はだいたい指の一関節分くらいだった。

 試しにギターを鳴らしてみると、小人は小気味よく踊った。

 弾き終えてギターをスタンドに立ててからも、小人はずっとこちらを覗いていた。小人と目があっているような気がしてうまく眠れないので、わざわざギターをケースの中に片づけた。ケースのファスナーを閉めるときも、小人はじっと僕のことを見つめていた。

 次の日の朝、ギターを粗大ごみに出した。

 しばらくのあいだ、うまく寝つくことができなかった。

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