第32話トラウト王国滅亡 後半

 トカゲの様な物が二人に襲い掛かろうとするも、 二人の足元から赤い液体が噴出し、 二人を変身させ、 トカゲの様な物の頭を破壊、 肉片が辺り一面に散らばる。


 怪物化ファイル化したノワールは、 手足、 尻尾以外はフタバスズキリュウとなっているが人間の様に仁王立ちしている。 だが、 首がステッキの様に曲がっているため正面を向いている。


 目の後ろに真紅のガラス玉の様な物が左右に二つずつ、 ついている。


 頭部に東洋の竜の角が生えている。


 両腕はダイオウイカの触腕がついているが吸盤はアメリカオオアカイカの物となっていて背中にも触腕が生えているがこれはアメリカオオアカイカの物となっているが閉じた状態ではなく、 開いた状態となっている。 しかも、 両手、 背中にもイカの嘴がついている。


 尾鰭はティロサウルスものだが、 斧のような鰭となっており、 縁にはイタチザメの歯が鋸の様についており。 尚且つ電動鋸の様に動くため殺傷能力も高い。


 両脚はノトサウルスの物となっているが屈曲している。 皮膚はマッコウクジラの物となっており、 色彩は黒。全長27.5m。 体高11m


 パストの方は全身ハナブトオオトカゲとなっており前肢、後肢の皮膚が爛れ赤紫色の被膜が露出しておりドクドクと心臓の様に鼓動し、 風船の様に膨らみ萎みを繰り返している。尾は鞭の様にしなやかであり。 尚且つ、 尾の筋肉が発達しているため、 多彩な攻撃が可能。


 翼はグンカンドリの翼だが羽が黒く刀の様になっており抜けてもすぐ生え、 攻撃にも使える。 全長27m


「ユルサナイ…コノ…ワタシニ…キズヲ…」


「元々傷だらけだろゾンビ丸」


 ノワールがそう言った瞬間、 トカゲの様な物は激昂する。


「ダマレダマレダマレエエエェェ!!!!!」


 ゾンビ丸が叫び声を上げるとノワールがゾンビ丸の頭上に瞬間移動し、 右の触腕で捕らえ城目掛け投げつける。 そして、 口から薄い紫色の光線を発射しゾンビ丸に命中。 そして、 空中で爆散。 町中に肉片が飛び散る。


「まだ動けるだろ! ゾンビ丸!」


 ノワールが煽り立てるとゾンビ丸の肉片が町の建築物、 食品、 人間に纏わりつくように吸収していき、 さらに大きな怪物へと変形した。 その怪物の特徴は先ほどのゾンビ丸と同じ体形だがそれ以上に巨大になっており、 人の手の様な翼が生えており、 皮膚は石となる。 そのうえ、 顔の様な物が浮かび上がっている。 何かを察したのか二人は一瞬で背後に回り、 テールアタックを仕掛けるもゾンビ丸の翼に捕らえられ地面に叩きつけられる。


「コムスメ…オウジョデアル…ワラワ…グロウシタ…シザイニアタイスル…」


 ゾンビ丸は二人を見下す。


「うるせーよクソが」


 ノワールが嫌悪の表情を浮かべるとゾンビ丸の右翼に火球がぶつかり右翼が溶け落ちた。 溶け落ちた際、 一瞬だけがいつの間にかフェーズトゥーの怪物化ファイル化した青龍が飛んでいたが、 力尽きたかの様に地面に落ちていく。


「コゾウ…ユルサン…ユルサンゾおお!」


 ゾンビ丸が青龍の息の根を止めようとした。 しかし、 急にパストが姿を現し、 右腕でゾンビ丸の右腕を破壊。 さらに、 尻尾を鞭の様にしならせ左翼も破壊、 飛び散った肉片は地面を吸収することなく何故か死滅した。 先程の攻撃のせいかパストの筋肉が激しく鼓動し一時的に体調を整える。 ゾンビ丸が怯むと同時にノワールがサマーソルトを行い、 ゾンビ丸の頭を縦に切る。


「よぉゴミカス…」


『ブラックホール』


 宙に浮いたノワールがゾンビ丸の足元に穴型のブラックホールを展開と同時に尾鰭でケーキの様に五等分にする。 ゾンビ丸の肉体がスパゲッティ現象を引き起こす。


「おのれええええ」


 ゾンビ丸が必死に自身の肉体を変形させ『ブラックホール』から出ようとするが、


「バイバイ…」


石灰化光線キャルスィフィケイション


 ノワールの口から先ほどより細い光線状のブレスを吐き、 ゾンビ丸の肉体全てを石灰化させ、 『ブラックホール』でじわじわと消していく。 ゾンビ丸が消滅するとノワールは怪物化ファイル化を解除する。 解除した際、 ノワールの体から灰の様な物が出てきながら地面に叩きつけられその場で仰向けになる。 いつの間にか二人も怪物化ファイル化を解除していて、 ノワール同様体から灰の様な物が出てきていて、 その場で仰向けになる。


「おいおい噓だろ…」


 傷が完治した水蠆が倒れた三人を担いで転移する。 転移先は会議室だった、 幸いなことに会議室には朱雀とエメラルドとワラビがお菓子を食べていたので倒れた三人を医務室に運ばせた。


「あー疲れた」


 水蠆は会議室を出て近くにあったソファーに寝転ぶ。


「おめぇ大丈夫か?」


 ブロンがみたらし団子を食べながら水蠆に話しかける。


「見てわからんのかポンコツ!」


「何!? おいらはエリ」


「という訳で今日は11時から会議を始めまーす!」


 水蠆がブロンの話を遮る。


「おい無視するな!!」


 ブロンが激しくキレる。


「という訳でみんなに伝えといてよろしく~」


 水蠆が寝始めたその時、 ブロンが怒りの形相で水蠆の片目にみたらし団子が刺さった状態で串をぶっ刺す。 それから少ししてノワールとアルファが水蠆を起こしに来た。


「気づいたらこうなってた」


 水蠆が俯いている。


「そりゃそうなるわ」


 ノワールは呆れた態度をとる。


「会議始めますよ~」


 アルファが水蠆を連れて行こうとするが水蠆はソファーで横になる。


「バックレていいですか?」


 水蠆が二人にそう聞くが二人は


「ダメです」


 そう返答し、 二人は突き刺さっている串を抜く。


「俺は寝る! 乳なしども勝手にやっといて~」


 水蠆がそう言いながら、 再び眠りにつこうとするが二人はとてつもない殺気を放つ。


「「おいこらぁ」」


 ノワールとアルファが水蠆の金〇を蹴り、 二人は水蠆の足を掴み、 引きずって会議室に連れて行った。


「これ食べていい?」


 アルファがノワールにそう聞く。


「どうぞ」


 ノワールが心配そうな表情を浮かべるところが、 アルファは美味しそうに食べる。


(あらよかった)


 ノワールが嬉しそうな表情を浮かべる。

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