第26話カフェオレ

 とある国に関雷雨のメンバー三人が潜伏していた。 三人とも関雷雨の服を着ている。一人目の特徴は右側のテンプルに白線で小さい六芒星ヘキサグラムが描かれた黒縁眼鏡をかけており、 三人の中で一番身長が低いが胸が二人よりも大きい、 髪型はショートで茶髪、 瞳の色は金。 コードネームはシルバー


 二人目は三人の中で二番目に身長が高いが胸が他の二人よりも大きい、 髪型はポニーテールでアホ毛が生えている。 髪の結び目には小さめの鈴が着いていて鈴の上側に白線で小さい六芒星ヘキサグラムが描かれていた。 髪色は桜色、 瞳の色は銀色。 コードネームはブロン


 三人目は三人の中で一番高いが二人の中で胸が一番小さい、 髪型はポニーテールでネイビーブルー色の大きめの垂れたリボンをつけていてリボンの下側に白線で六芒星ヘキサグラムが描かれている、 髪色は空色、 瞳の色は黒。 コードネームはノワール


「冒険者ギルドの壊滅と国王の殺害…どっちも簡単そうなんだけどな~」


 ノワールがめんどくさそうな表情を浮かべる。


「しょうがねぇだろ命令なんだから」


 ブロンがジェスチャーをしながらノワールにそう言う。


「じゃあ、 おれがギルドの方行くから二人はクソ野郎の方をよろしく!」


 ノワールは二丁の拳銃を両手に転移させ構えた。 転移させた拳銃はS&W M500と言うリボルバー式の拳銃に酷似していた。


「おい待て! ギルドはおいらがやる!」


 ブロンはドヤ顔をする。


「えーでも」


「でもじゃない! おめぇは遠距離専門! おいらは近距離専門!」


 ブロンはノワールにドヤ顔をしながら指を指す。


「つまり?」


 ノワールは首を傾げる。


「要するに近距離戦が得意なおいらに任せろってコト!」


 ブロンはノワールに近寄り何度も軽く叩く。


「大丈夫だから! ほら時間無いから早く行って」


 ノワールは右手の拳銃を口に銜えブロンの頭を撫でる。


「じゃあ後はよろしくねー」


 シルバーがブロンの襟を掴んで何処かに向かった。


「はぁ…一仕事するか…」


 ノワールは銜えていた拳銃を手に持ち両手を伸ばし背伸びをした。


「てか堂々とギルドの看板出して…こいつら馬鹿か? 襲撃してくださいって言ってるようなもんだぞ…まぁ仕事が楽に済むからいいけど」


 ノワールは愚痴をこぼしながらゆっくりとドアを開ける。 ドアを開けるとそこには鎧を着服した高身長で筋骨隆々の男が佇んでいた。 ノワールは無表情でその男の頭を右手の銃で撃ち抜き中に入る。


「ちょっとどうされましたか!?」


 奥の部屋から受付嬢が飛び出してきた。 ノワールはすかさず受付嬢を左手の銃で発砲、 弾は額に着弾する。 射殺された受付嬢の頭がドロドロに溶け始めた。 ノワールは辺りをキョロキョロと見渡す。 ノワールが目撃したのは受付嬢がいた場所の右左に階段がありその上の階に武装した男18人と階段の裏に武装した女が2人いた。 窓は硝子で出来ている。


(敵は約二十人…少ないな…)


 ノワールは高く跳びあがり敵では無くガラスに向かって発砲した。 弾丸は反射し男たちを次々に殺害した。 華麗な身のこなしで二階に着地し、 一瞬で左右の銃の薬莢を捨て、 一瞬で弾を込め次々に射殺した。


(残り12人)


 一人の女が後ろからノワールに切りかかろうとしたが、 ノワールの背中から巨大なアメリカオオアカイカの様な黒い触腕と黒い嘴が出現し、 触腕で絡めとり、 嘴で女を喰らう。 女は断末魔を上げながらボリボリと喰われてしまった。


「バイバイ~」


『ブラックホール』


 ノワールはオリーブ位の小型の黒い球体を出現させガラスを蹴り割りその場から去る。


 その頃ブロンとシルバーは城内を彷徨っていた。


「こっちこっち!」


 シルバーが宙に浮きながらブロンを案内している。 シルバーの体から黒い粉の様な物が雪の様に落ちている。


「ありがとう!」


「もう少しで目的地に到着するからガンバレ!」


 シルバーが動き出すと同時にブロンも動き出す。 前方に警護の兵が見えるとブロンはファルシオンを二本自身の元に転移させ、 警護の兵を斬殺していく。 二人が目的地に到着しようとすると木製の大扉が現れる。 その隣に二人の剣を持った男が居る。


「あれ何? 」


 ブロンがシルバーにそう聞く。


「かませ犬」


「へぇー」


 ブロンが男の両腕を切り落とし首を刎ねる。 もう一人の男がブロンに剣を突き刺そうとしたが軽くいなされそのまま体を真っ二つにされた。


「さぁとっとと済ませるじぇ」


 ブロンが大扉を何度も切りつけて壊し中に入る。 シルバーが天井近くに向かう。


「貴様! 何者だ!」


 中に居た王冠を被った男の老人がブロンに指を指すとブロンは腹を思いっきり殴り気絶させ、 ファルシオンを一本だけ置く。


「待て! 国王陛下をどうするつもりだ!」


 先程二人が通った通路からデネブと戦闘した男が走りながら現れた。


「ぶっ殺すに決まってんだろ! こいつだけのせいではないがこの国は調子に乗りすぎた」


「なんだと…」


「安心しろ今だ!」


 ブロンは老人の髪を掴み持ち上げファルシオンで老人の首を刎ねる。


「貴様あああ!!」


 男はブロンに剣を投げつけようとしたが上からシルバーが降って来て止める。


「無視はひどいなぁ~」


 シルバーが黒い粉を集め、 二本の手鎌にした。


「ほう…」


 男はシルバーに切りかかったが軽くいなされる。 シルバーは宙に舞い黒い粉を数か所に集める。男は防御の構えをとる。 黒い粉はダガーとなり男に襲い掛かる。 男はダガーを全ていなすとダガーは黒い粉と化す。 その際男はあることに気づく。


「この女、 何かがおかしい」


 男がそう思った瞬間、 シルバーが後ろから襲い掛かるが男は一瞬の隙を見てシルバーを横一文字で切り殺す。 切り殺されたシルバーは全身黒い粉になる。


「目に見える者が真実とは限らないんだじぇ」


 ブロンがそう言うと男は何かを察したのか後ろを振り向く。 すると薄っすらとだが大鎌を持った透明のシルバーの姿が映る。 だが時すでに遅し男は一瞬で真っ二つにされた。


「仕事も終わったし百合と合流して帰るか!」


「うん!」


 シルバーは殺した男に黒い粉を塗す。 すると、 男は一瞬で黒い粉へと変わった。


「毎回思うけど人体ってすぐ砂鉄になるっけ?」


 ブロンがシルバーにそう聞く。


「人体に鉄分は入っているけど砂鉄にはならないよ~警察学校で教えられないの?」


「教えられねぇよ! てか科捜研に行って、 過去ちゃんと一緒の大学に行ったりょうちゃんとは違うんだよ! 」


 ブロンがキレる。


「何でもいいけど早く帰るよ…」


 ノワールが背中から生やした烏賊の足を広げたまま飛んできた。


「百合ちゃん!」


 ブロンが目をキラキラさせながらノワールを見る。


「迷惑かけたね…」


「気にしてないから大丈夫」


 シルバーがそう言った瞬間、 奥の方から緑色のナイフが飛んできてブロンの目に刺さる。 ブロンはあまりの痛さに絶叫する。 それを見たノワールは、 唇をかみ切ってしまいそのまま城内を探し回る。 するとフードを被った少女を見つけ、 瞬時に少女の背骨を蹴りでへし折り絶命させる。


「『ブラックホール』…」


 ノワールはブドウサイズの黒い球体を少女の近くに置くとそのままブロンの元に向かった。


「百合! 早く逃げるぞ!」


 ブロンの目は完治していた。


「はーい!」


 ノワールは笑顔で涙を流す。 ブロンとシルバーは肩甲骨辺りから翼を生やした。


 ブロンの翼は、 全体が白色でオガサワラオオコウモリの様な翼をしているが被膜ではなくイヌワシの様な羽であった。


 シルバーの方は、 形状はオヒキコウモリの様な形をしているが金属でできていて層状になっている。 翼の縁は剃刀の様に鋭くなっており、 透明な液体が滴っているが露が一滴も落ちない。


 三人は空を飛びながら本部に戻る。


「結局アレ何だったんだろうね…」


 ブロンがボソッと呟く。


「せっかくの研究材料がああああ」


 シルバーが頭を抱える。


りょう、 どうしたの?」


 ノワールが首を傾げる。


「さっきのあれ実は…」


 シルバーがそう言うと二人は驚いた表情を浮かべる。


「もっと調べた方がいいかも…」


「そうだな百合…」


「まぁ義姉妹、いや恋人同士仲良く調査すればいいんじゃない?」


 シルバーがそう言うと二人は顔を赤くする。


「あっごめんそれが原因で…」


「おい黙ろうか…」


 ノワールがシルバーに圧力をかける。


「言わない方がいいじぇ」


 ブロンもシルバーに圧力をかける。


「わかったよ…」


 シルバーは落ち込む。


「転移で帰りたいけど…今12時だから使えね~」


 ブロンは落ち込む。


「ハイハイ…宿屋見つけるよ」


 ノワールが呆れた表情を浮かべる。 三人は本部に帰る予定でしたが途中でいい宿屋を見つけたのでそこに宿泊することにしました。 残念な事に一人用の部屋しか空いて無かったので三人とも同じベッドで睡眠をとりました。 隣の部屋がうるさかったので全然寝られなかったそうです。 因みに武器はシルバーが回収しているが転移が使えないため何処に置いたのかわからない。

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