第21話騎士狩り

  その頃ベリンはエリスと合流していた。 エリスもスーツを着ている。


「お待たせ!」


  ベリンが手を振りながらやって来た。


「ギリギリだね…」


  エリスがそう言うと、 遅れてバンダナを頭に巻いているチェインとトーゴ、 オルキデアがやって来た。 三人ともスーツを着服している。


「ベリンどうする?」


  チェインがベリンにそう聞く。


「作戦通り山麓のキャンプ五つをそれぞれで攻め落とす」


  ベリンがそう言うと全員頷きその場から瞬間移動した。


「みんな生きて帰ろう!」


  ベリンが意気込んでそう言う。



  エリスは先にテントに行き他の四人は後からテントに向かった。


「まぁこんな事もあるだろうな…」


  チェインはガッカリする。 何故ならテントが三つとも同じ場所にあった。


「被ったな…」


  トーゴが武器を構えた。


「何でもいい早くしろ」


  オルキデアがチェインにそう言うと二人は武器を構えた。


「そんじゃパパっと終わらせるぞ」


  チェインが意気込むと同時に三人は目にも止まらぬ速さで突撃しテントの中にいる人間を一人ずつ搔っ捌いていった。


「おっ! 俺が一番乗りか!」


  チェインが笑顔で勢いよく出てきたがトーゴとオルキデアが先に出ていた。


「お前がビリだよ!」


  トーゴがチェインの頭をポンと叩く。


「おい…」


  オルキデアが二人に呼びかける。 奥の方から三人の冒険者がノコノコとやって来た。


「行くぞ!」


  チェインが冒険者の心臓を一突きで貫く、 その光景を見た一人の冒険者が腰を抜かす。 オルキデアがもう一人の冒険者の口から上の部分を刎ね飛ばし真っ二つする。


「こんなの聞いて無い…私こんなの…」


  冒険者が泣き始めた瞬間トーゴが心臓を一突きで冒険者を殺害した。


「帰るか!」


  チェインが意気込んでそう言う。


「馬鹿まだ二人が!」


  トーゴがツッコミを入れる。


「とりあえずエリスの所に行こ…」


  オルキデアは二人にそう言う。


「そうだな」


  チェインが楽しそうな表情を浮かべながらそう言うとトーゴも楽しそうな表情を浮かべた。


  その頃エリスはテントの中を探していた。


「どこにもいない…」


  エリスはボソッと呟く。


「そうだ…どこにもいない」


  エリスがその声を聞くと勢いよくテントの外に出た。そこには黒色の重量級の鎧とグレイトヘルムを着服していて長い槍を持っている大柄の騎士がいた。


「行くぞ…」


  エリスは剣を抜き騎士に飛び掛かる。騎士は槍を薙ぎ払うがギリギリのところでかわし懐に入って鎧の隙間に剣を入れようとしたが避けられ背中を殴られ吹っ飛ばされた。


「この…バケモンが…」


  エリスは吐血したがすぐ体制を立て直した。


「一瞬で終わらせてやろう…」


  騎士は槍を構えた。


「ああ…」


  エリスは正面から突撃した。


「阿呆が!」


  騎士が槍でエリスを突き刺そうとしたがエリスがちょうどいいタイミングで槍の上に乗り走り出した。騎士は慌てて槍を動かすもエリスは槍から下りずに騎士の所に近づき、グレイトヘルムのほんの少しの隙間に剣を差し込み一瞬で円を描くように回りグレイトヘルムの上部分を切り落とし宙に舞いそこから体を回転させ剣で縦に胴体を真っ二つにした。


  エリスはその場に倒れた。


「あー疲れた…」


  エリスはその場で眠りついた。 その後エリスはチェインとトーゴによって回収された。

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