第20話鰐

 青龍達が襲撃中、 麒麟達はある事をしていた。


「さてどうしますかな?」


  麒麟は楽しそうな表情を浮かべる。


「竜馬! ヘルプ!」


 智和は大声で叫ぶ。


「キリが無いな……どうする?」


 慶喜は大太刀を抜刀し横一文字に薙ぎ払い、 納刀すると前方にいる30人の敵兵の体が横に真っ二つになる。


「親父! を広げてくれ!」


 智和は槍を振り回し、 敵兵を薙ぎ払うが切断はされず、 腸が飛び出るくらいだった。


「やれやれ……」


 慶喜がそう言った瞬間、 1人の敵兵が慶喜に飛び掛かるも目に見えぬ速度で抜刀し納刀、 次の刹那、 飛び掛かった敵兵も含め50人の敵兵が縦に真っ二つにされた。


「『神の一手』」


 麒麟が指を敵兵に指を指す。 すると、 小型隕石が降り注ぎ、 約100人の敵兵を隕石で潰す。


「悪い遅れた!」


 麒麟が手を振る。


「おせぇぞ!てめぇ!!」


 智和は槍で敵兵1人を貫き、 ツッコミを入れる。


「お前中心地点で暴れた方が効率よくなるぞ」


 麒麟は気楽そうに返答した。


「あのさぁ……俺お前達みたいに空飛べないんだよ~」


「では、 私が飛ばそう……」


「親父!? ちょっまっ!!」


 智和が何かを察したのか、 その場で跳び上がる。 その刹那、 慶喜が刀の鞘で智和を大軍の中心に飛ばす。


「おいおい」


 智和はダイナミックに着地し、 槍で敵兵を薙ぎ払い、 次々に斬り倒す。


「かかってこいクソども! フェーズワン! 」


 智和の足元に赤色の巨大な時計の様な魔法陣が出現、 勢いよく赤い液体が噴出、 智和はその液体を浴びて変身する。 変身した智和は黒色のディノスクスと言うワニの姿をしていて先端が尖っていて枝分かれした金色の角が生えていた。全長約20m。 智和は近くにいた人間を大きな口で数百人の人間を丸呑みにした。


「後ろががら空きだ!!」


 1人の兵士がそう言って攻撃するが尻尾で弾き飛ばされた。


「鬱陶しいなぁ!」


『鬼火』


 智和を中心に赤色の球体が急速に広がっていき、 多くの兵士を灰にした。 一定の大きさになるとぴたりと止まり急に消えた。 それを好機に、 敵兵が次々に槍を投げ始めた。 そのせいか、 智和の背中には大量の槍が突き刺さった。


(凄い違和感が……)


 智和は一瞬だけそう思い、 巨大な顎で敵兵をバグバグと捕食する。

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