第151話 番外編 楳図かずおさんを偲んで

 2024年11月5日、漫画家の楳図かずおさんが88歳で亡くなられたことが発表された。

 私が楳図かずおの漫画を読むきっかけとなったのは、小学生時代に通っていたそろばん塾だった。教室が一つだけだったので、生徒は自分の授業が始まるまで外のスペースで待つことになっていた。そこにはジャンプなどの漫画雑誌や様々なコミックが置かれており、楳図かずおの恐怖まんが短編集も数冊あったのだ。顔にあざのある少女の話などが印象に残っている。


 「漂流教室」も好きな作品だが、通して読んだのは1987年に大林宣彦監督によって映画化された際に発売された文庫版である。高校通学時に水戸駅南口の本屋で立ち読みしていた。この時には小説版も発売され、そちらも読んでいた。なのでどちらのバージョンで読んでいたか、当時の記憶をたどってもはっきりしない。ラストはコミックの方が先に出たのでそちらで読んだ記憶がある。

 大林宣彦の映画は、舞台がアメリカンスクールになるなど、原作とは大きく違ったものとなっているが、EDの今井美樹「野性の風」は大好きな歌である。


 楳図かずおは俳優、歌手や作詞家、映画監督など様々な分野で活躍したが、ワコープロ制作のアニメ「アンデス少年ペペロの冒険」、ゲキメーション「妖怪伝 猫目小僧」ではOPとEDの歌詞をしている。弟が制作に関わっていたため頼まれたそうだが、どちらも堀江美都子が伸びやかに歌い上げている。

 「アンデス少年ペペロの冒険」は子ども時代に見ていて好きな作品だった。福島の祖父母の家に帰省した際、ローカルチャンネルで再放送をしていたのを覚えている。

 「妖怪伝 猫目小僧」は楳図かずおのまんがが原作だが、アニメではなく切り絵を動かすという独特なスタイルで、「ゲキメーション」と呼称していた。本放送では見る機会はなかったが、CSで再放送した際に見ることができた。


 楳図かずおが1990年から『ビッグコミックスピリッツ』に連載していた「14歳」は、当時『ビッグコミックスピリッツ』を読んでいたので連載を追っていた。その後『ビッグコミックスピリッツ』を読まなくなったので、ラストまでは追えてないかもしれない。


 何はともあれ、氏のこれまでの作品と活動に敬意を表したい。

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