第144話 『スーパーロボット大戦』シリーズの話 その1

 私が長年プレイしている数少ないゲームの一つが、ウインキーソフト、バンプレスト、バンダイナムコと発売元を変えながら現在まで続いている『スーパーロボット大戦』シリーズである。略して「スパロボ」と呼ばれる。

 『スーパーロボット大戦』とは、様々なロボットアニメ作品からキャラクターが集結し、地球の平和を守るため戦うというゲームだ。本作が長期シリーズになった最大の原因は、各作品のストーリーを生かしたクロスオーバーシナリオだ。言わば公式二次創作である。

 各作品の緩衝材としてゲームオリジナルの機体やパイロットが味方や敵となって登場するのも特徴だ。ついにはゲームオリジナルのキャラクターを集めて戦うというスピンオフシリーズまで作られるようになった。


 第一作はゲームボーイで発売されたが、この時はガンダムやマジンガーZなどの機体がキャラクターとしてチームを組んで戦うというSDキャラクターシミュレーションだった。ファミコンで発売された二作目の『第二次スーパーロボット大戦』から、パイロットがキャラクターとしてロボットを操縦するというスタイルになった。

 『スーパーロボット大戦』に初期から備わっていた特徴的なシステムは「精神コマンド」。各キャラクターに魔法のような「精神コマンド」が備わり、命中値を上げたり、敵の攻撃を回避、味方のダメージを回復、敵へのダメージを増やす等、キャラクターの特徴に合わせたコマンドを覚えていくのだ。


 私が『スーパーロボット大戦』に興味を持ったきっかけは、高校時代からの友人、Sちゃんがスーパーファミコンの『第3次スーパーロボット大戦』をプレイしていたからだ。Sちゃんは本作から加わった(『参戦』と呼ぶのがスパロボ界の慣習)『超電磁ロボ コン・バトラーV』のファンで、アニメも終了した昔の作品がゲームとして動くことに喜んでいた。


 そして、続編の『第4次スーパーロボット大戦』が1995年にスーパーファミコンで発売された。このゲームのプレイステーション移植版である1996年発売の『第4次スーパーロボット大戦S』が私のプレイした初スパロボである。

 「S」の最大の追加要素は、ファミコンのカセットからCDROMになり、一部のパイロットに声優のボイスが付くようになったことである。さすがにシナリオパートのフルボイス化は無理だったが、戦闘シーンでオリジナルの声優が喋るというのは大変なインパクトだった。


 プロモーションにも力が入っており、TVではオリジナルのCMソング「出撃!スーパーロボット大戦」が流れ、ゲームの特典としてシングルCD化された。後年、まんだらけで中古CDを入手したときは嬉しかった。


 また、主人公とヒロインになるオリジナルキャラクターは計8人おり、選んだ2人がコンビとなって使えるというシステムだった。


 1997年発売『スーパーロボット大戦F』1998年発売『スーパーロボット大戦F完結編』は『第4次スーパーロボット大戦』に『新世紀エヴァンゲリオン』の参戦等の新規要素が加わったリメイク作品で、セガサターンとプレイステーションで発売された。私は先に発売されたセガサターンでプレイしたいと思い、このためだけにセガサターンを購入した。スパロボのためにハードを購入するというスタイルは、その後の私の定番となる。


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