第140話 『クイズマジックアカデミー(QMA)』について その1

 私がゲームセンターに定期的に通うほどはまったアーケードゲームというのが、KONAMIが2003年に発売したクイズゲーム『クイズマジックアカデミー(略称QMA)』である。

 これまでもアーケード用のクイズゲームは多数発売されていた。『ゆうゆのクイズでGO!GO!』のような有名人とのタイアップ、『子育てクイズ マイエンジェル』のような育成物との組み合わせ、探偵ドラマ仕立ての『クイズ大捜査線』など、様々なアイディアがあったが、クイズゲームの弱点は問題量に限界があり、時事ネタなどは風化してしまうという点だ。

 QMAが画期的だったのは、コナミのインターネットサービス「e-amusement」を利用した各地のプレイヤーとの対戦マッチング及び、問題の追加配信である。時事ネタで状況が変わった等で使えなくなった問題があれば差し替えもできる。しかし、ほとんどの問題は残るため、問題は増え続けていくという新鮮さを保つ工夫がされていた。一つの親機に複数のプレイ台が繋げられたため、大きいゲームセンターでは店内のみのトーナメントを行うこともできた。


 QMAの設定は、魔法学園に通う生徒たちが知識を磨いて瘴気から世界を守るため修行するという物だ。様々なタイプのキャラクターから自分の使用キャラクターを選び、名前を付ける。デフォルトの名前も設定されており、マッチングメンバーが足りない場合はNPCとしてコンピューターが操作する。クイズ対戦で勝利するとレベルアップ用のポイントが手に入り、イベントや購買でキャラクターの服や装備もカスタマイズできた。

 マッチングするときの挨拶用にカスタマイズ用の単語データも販売されたが、悪用を恐れてか使える単語は限られており、組み合わせて面白い文を作るプレイヤーもいた。


 マッチングが始まるまでは自習時間として、様々なジャンル担当の先生の出す問題を解く。先生や生徒には声優のボイスも付き、リアクションを楽しむこともできた。

 対戦はプレイヤーの強さに合わせたマッチング制で、いくつかのリーグに分かれている。対戦が進むごとに下位の者が脱落し、決勝戦では自分の得意ジャンルのクイズを指定できたりした。何戦か優勝すれば上のランクに上がるというシステムだ。


 大体一年ごとにシーズンの区切りがあり、キャラクターの経験値もリセットされる。ただし、報酬として手に入れたアイテムや称号は引き継げる。途中から「e-AMUSEMENT PASS」を使ってログインすることになり、専用の会員番号が表示されることになった。初代からプレイしている場合Aから始まり、この番号を見れば古参プレイヤーの区別がついた。

 私がQMAを初めてプレイしたのは2004年の『クイズマジックアカデミー2』なので、私の会員番号はBから始まっていた。次回からは私のQMA遍歴を語りたい。

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