第126話 同人PBMについて
前回語りそびれたが、WESTという会社の『メイルゲーム Teen』という作品にも参加していたことが当時のリアクション発掘で確認できた。1998年開始で、ファンタジー世界を舞台とした作品だ。私が参加したのは孤児院の子どもたちの物語である。イラストがふんだんに入っているリアクションは楽しかった。
後、江戸時代頃の日本を舞台にした伝記物にも参加していた。プレイヤーキャラクターをアイヌの男性にし、百科事典でアイヌの人名を調べて参考にした記憶があるが、会社か同人かは覚えていない。
会社が参加者を募集するPBMとは別に、プレイヤーから同人としてPBMを行う人も現れた。こういったPBMは「同人PBM」「草の根PBM」などと呼ばれていた。マスターが単独で運営するものもあったが、同人誌として複数のマスターによる作品を掲載するものもあった。ここで資料として活用している「Postal Tale」もその一つだ。基本隔月で会誌が届き、自分の気に入った作品に参加するスタイルだ。会費は郵便局の窓口で定額小為替を買い、アクションに同封して送るのが一般的だった。
私もいくつかの同人PBM誌にプレイヤーとして参加していた。『Postal Tale』だったか『アポストロフィ』だったか、本誌は実家に置いてきているので確認できないが、特に高知県の架空高校を舞台にした学園PBMが好きだった。この作品は同人誌終了後もマスターが当時のプレイヤー向けに続編をプレイしてくださったが、残念ながら途中で止まってしまった。
他に交流していた関西地方のプレイヤーが企画した同人PBM誌「アルゴノート」にも参加していた。各号のタイトルは「○撃アルゴノート」と「○」の中の漢字が変わるスタイルだった。「進撃アルゴノート」「衝撃アルゴノート」と言った具合である。
こちらは手元に会誌があるので内容を確認できる。ガンダムやRPGゲーム、TRPGなどを題材にした二次創作と、学園物やプロレスなどのオリジナル作品が掲載されていた。私が特に好きだったのは架空プロ野球球団の選手になって活躍するPBMだった。
同人誌プレイヤーが交流する宿泊イベントも企画された。私が参加したのは東京で行われた「たかまぁ亭」と大阪で行われた「大阪ふぇすた」だ。当時の記憶はあまりないが、活気のあるイベントだった。
次回は番外編の予定だ。
参考資料
PBMプレイヤー列伝
https://www7b.biglobe.ne.jp/~manase/history/story03.html
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