第125話 『神々の黄昏』『カナン~最後の神』

 1995年以降、メイルゲームには多数の会社が参入した。有名原作をPBM化したり、シリーズ化される作品とは別に、一作で消えていったり、途中で頓挫するような作品も増えてきた。今回はそんな中で、私が参加した作品を紹介したい。


 1995年、「プロジェクト・ミント」の『神々の黄昏』はポストアボカリプスもので、広島周辺を舞台にしていた。これはプライベで募集チラシを見て参加したと記憶している。

 メイルゲームにつきものの月刊公式誌は予算節約のためかリフィルで配布され、初回に配布されたバインダーに綴じる様式だった。

 キャラクター設定のため広島市の地図を調べ、家の場所を北部の安佐北区にしたが、実際のリアクションでは呉に配置された。プレイヤーキャラクターが力を合わせ困難を乗り越えていく内容は私の好みだった。マスターから私のキャラクターイラスト付きのメッセージをいただいたのも嬉しかった。


 後年、私は呉に旅行した。自分のキャラクターの活躍した舞台を見てみたいという聖地巡礼である。リアクションに出てきた地名を実際に見たり、路線バスに乗って通ったりするだけだが楽しかった。関西地方に多い白いタンポポも珍しかった。


 同じような聖地巡礼を私は『夜桜忍法帖』の幼稚園があった弘前周辺でも行っている。合併で当時の村はなくなってしまったが、実際に幼稚園があるのを見つけ嬉しかった。公営の温泉も気持ちよかった。


 1996年、遊演体のマスターの一部が独立して「ゲムル」という新会社を作った。一作目は偉人の能力を利用するメイルゲーム『平成偉人伝ガリレイザー』。この作品がひとまず成功したため、二作目として企画されたのが『カナン~最後の神』である。私は本作の開始を当時始めていたパソコン通信のニフティサーブで知ったと記憶している。

 設定にエスニックが入ったファンタジー世界ということで気になって参加した。リアクションが残っているが、自分でキャラクター作成時に描いたキャラクターイラストが名簿に載っており、全く覚えていなかったので驚いた。


 次回は同人PBMの話をしたい。


 参考資料

PBMの系譜(PBMの黒歴史)

https://www7b.biglobe.ne.jp/~manase/history/history.html

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