第48話 定期文芸誌の話、『ただいま Light Houseへ』の話、ワープロの話
私は高校三年生になった。文芸部も一年生が入部して三学年で活動することとなり、執筆者も増えたため、文芸誌も定期刊行できるほどになった。vol.1は文化祭に合わせ1988年10月、vol.2は三年生の卒業前に合わせて発行された。
私がvol.1に寄稿したのはパーマン二次創作短編『I Love 地球(Earth)』。「地球」と書いて「アース」と読ませたかった。バードマンが地球に行くきっかけという内容のほぼオリジナルに近い作品である。
さすがに続けて二次創作というのははばかられたのか、vol.2では書き下ろしの一次創作を執筆した。それが『カクヨム』にも公開している『ただいま Light Houseへ』である。オリジナルのタイトルは『ただいま -Light Houseへ-』とハイフンが付いていたが、検索にうまくひっかからないということで外した経緯がある。
カテゴリはSFだが、舞台が異星というだけで実質ヒューマンドラマである。家族を亡くした少年フォンが、初めて会う伯父とともに砂漠の星で暮らすこととなったが、なじめなくて家出するという内容だ。表紙には署名がないが、Tさんに点描を用いた繊細なイラストを描いていただいたと記憶している。
血の繋がらない者同士が親子になるというのは、私の作品に頻出するお気に入りのテーマだ。二次創作でも何度か使っているし、『一蓮托生』シリーズでも変則的に用いられている。パーマンとバードマンを親子に見立てていた影響だろうか。周りにそういった例がないからこそ素直にあこがれる事が出来たのかもしれない。
なお、『パーマン・パラレルワールド・ストーリー・シリーズ』Vol.5『パーマン留学記』の執筆も高三時代に進めていた。88年3月から清書を開始し、11月に終了したが、付録の調査書に使うキャラクターカットをSちゃんに描いてもらった。もちろんSちゃんはパーマンファンではないが、私の二次創作と貸したコミックスを通してパーマンを知ってもらったのだ。私の友人へのパーマン布教については後に改めて語りたい。
文芸誌の原稿だが、高校2年の『泥中の蓮』以降の原稿は手書きではなく、ワープロで清書している。最初は確か高校のパソコン室で執筆していた。8インチの巨大なフロッピーディスクを使っていた時代である。
その後、お年玉で3.5インチ2HDフロッピーディスクの使えるワープロを買い、一次創作や二次創作の原稿、パーマン資料の整理などに用いていた。検索してみたところ、機種はナショナル(パナソニック)のスララシリーズ系列だと思われるが、残念ながら機種名を覚えていない。印刷はインクリボンで行うが、使い切ると補充が大変なので普段は感熱紙を用いていた。
文芸部パートは今回で一区切りとし、次回は高校の図書室の話をしたい。
ただいま Light Houseへ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます