第41話 ビデオデッキ、アニメ『パーマン』最終回、『藤子不二雄ランド』の話
次回から高校生編に入る予定だったが、大事な話を飛ばしていた。ビデオデッキの話だ。
我が家では1984年頃ビデオデッキを買った。ナショナル(パナソニック)のVHSだが、機種名ははっきりしない。ネットで調べた限りだとマックロードのNV-G15が有力候補だが、パナソニックのサイトにあるビデオデッキの歴史ページはAdobeFLASHPlayerで作られていて現在画像が表示されない。ともかくマックロードシリーズだと思われる。
ビデオデッキは居間のテレビに繋がれていた。予約は2番組分しかできず、デッキ本体下部のボタンで行っていた。当時はビデオテープも高く、小遣いではとても買えなかった。しかし、どうしてもビデオテープに撮りたい『パーマン』の話が来てしまったのだ。
『パーマン』は85年4月から火曜19時の『藤子不二雄ワイド』という藤子アニメオムニバス枠に移動したが、私は毎月アニメ雑誌で放送予定をチェックしていた。85年5月21日に放送予定として書かれていたタイトルは「バードマンの休日」。バードマンファンとしてはどうしても残しておきたいタイトルだった。
お年玉か何かで90分のビデオテープを購入した私は、初めてビデオデッキで予約した。幸い録画は無事成功し、バードマンが地球人に扮してミツ夫の家に泊まるという眼福な物語を楽しむことが出来た。なお、この放送ではOPのスタッフテロップが翌週の話と間違って表示されるというミスがあり、現在のソフトでは直っている。
それからしばらくして、アニメ雑誌の放送予定にて85年7月2日にアニメ『パーマン』が最終回を迎えることが発表された。最終回のタイトルは「パー子の宝物ってなーんだ?」。ただし、当時の藤子アニメは関東地方のみの帯番組枠があり、『藤子不二雄ワイド』では帯番組枠で放送されていた作品を全国枠で再放送していた。『パーマン』も新作1本、再放送1本という構成だったのが再放送のみになるということで、放送自体は存続することとなる。しかし、『パーマン』という作品の一区切りであることには変わりはない。私は再びビデオデッキで予約し、無事録画することが出来た。内容はパー子とミツ夫のラブコメというアニメで発展した物語の終着として、パー子が間接的にミツ夫に告白するという話で、明確な最終回を作らなかったアニメパーマンの終わり方としては理想的な作品だった。
当時の藤子不二雄作品展開としては、中央公論社で発行された初の全集コミックス『藤子不二雄ランド』も話題だった。週刊で発売するという雑誌のような形態で、扉絵にはセル画が付属、巻末には藤本・安孫子両氏(当時はコンビ解消前)の新作連載、読者のお便りコーナー、アニメ番組の放送予定等が掲載されていた。
もちろん『藤子不二雄ワイド』でもCMが流れていた。伊藤アキラが手がけたというキャッチーなCMソングとマイナーな藤子キャラも動くアニメはアニメ雑誌で取り上げられ、藤子ファンの評価も高かった。私も購入はしてなかったが、塾に行く時、バス停近くの本屋で立ち読みしてチェックしていた。この『藤子不二雄ランド』でも後年『新編集版 パーマン』が刊行され、私も購入するが、それは高校生時代の話になる。
何もなければ中学校編もここで区切りとしたい。
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