神がかりのジャンヌ・ダルクと悪魔憑きのトリスタン・ル・ルー

しんの(C.Clarté)

Tristan le Roux本編

あらすじと前置き

◆『神がかりのジャンヌ・ダルクと悪魔憑きのトリスタン・ル・ルー』あらすじ


 フランス王国西部のブルターニュ地方は、古代ケルト時代の広大な巨石遺構モノリス「カルナック列石」と古墳群をはじめ、巨人や聖霊の伝説、魔術師マーリンの予言詩で知られている。


 若く美しいカルナック城主オリヴィエは、ミステリアスな従者トリスタンとともに、狼の群れに襲われている騎士ブリタニーを助けた。ブリタニーは、フランス王シャルル七世に仕えるリッシュモン大元帥の使者で、オリヴィエに「オルレアン包囲戦への参戦」を求める。オリヴィエは二つ返事で快諾するが、トリスタンには出生の秘密と大いなる野望があった。


 出発する直前、オリヴィエはいとこのアリスと婚約する。

 二人は「戦争から帰ってきたら正式に結婚しよう」と誓い、カルナック軍一行は城の人々に祝福されながら戦地へ旅立つ。その一方で、トリスタンはひそかにオリヴィエを憎むようになる。


 邪悪なジル・ド・レ伯爵の手引きで、トリスタンは遺跡に封印されていた異邦人の悪霊サラセンをよみがえらせ、野望を叶えるために「神の花嫁に選ばれたジャンヌ・ダルク」を破滅させる契約を交わす。


「あたしはただの貧しい少女で、謙虚な神のしもべです。ジャンヌ以外に名前はありません」

「どうして男の格好をしている?」


 二人の運命が交差し、英仏・百年戦争に便乗した陰謀に巻き込まれていく。




◆前置き


 この物語は、オペラ・バレエ『La Dame aux camelias(椿姫)』の原作者として知られるアレクサンドル・デュマ・フィス(小デュマ)の未邦訳小説「Tristan le Roux(トリスタン・ル・ルー/赤髪のトリスタン)」を底本にしています。


 原作は1850年に刊行したフランス語の近代文学で、現在まで未邦訳。

 著作権保護期間である「死去から70年」以上経過しています。


 もともと、筆者が読むためにセルフ翻訳(私訳)した話をあらためて再構築しています。

 基本的な内容は原作通りですが、現代日本人から見た「読みやすさ」を重視して意訳したり、注釈と補足を付け足したり、エピソードの前後を入れ替えたり、加筆している部分があります。


 日本語として引っかかる部分もあるかも知れませんが、読者の皆様におかれましては「ストーリー全体の"雰囲気"が大体伝わればいいか」くらいの広い心でお読みください。よろしくお願いします。


 原作は全25話(本編24話+エピローグ)、342ページ。

 非常に長い章があるため、筆者の裁量で分割しています。






【追記】

アルファポリス版は2022年6月末に完結済みです。

最終的に27万5000文字、文庫本2〜3冊の長さになりました。

カクヨム版もぼちぼち更新していきます。


▼神がかりのジャンヌ・ダルクと悪魔憑きのトリスタン・ル・ルー(表紙絵・挿絵あり)

https://www.alphapolis.co.jp/novel/394554938/191633648





【2022年10月12日追記】


本作を改稿して電子書籍化するにあたり、各章1話目と登場人物紹介を残して非公開にしました。シャルル七世が即位した10月21日にリリースする予定です。

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