第14話


「それで例の洞窟はアレね」


「おそらく」


森の中を行く事しばらく、それらしき場所を僕たちは見つけた。

見た所洞窟の周りに蛮族がたむろしているみたいだ。


「あれはコボルトだね」


「12体か、ちょいと多いな」


カムさんが面倒くさいという風にこぼす。


「おい、きたぞ」


そんなところへファストさんが注意を促して僕たちは彼女が来た事を知る。


「みんな準備は?」


「完了してる」


「まだか」


「まて」


カムさんを制止したファストさんは状況が動かない事に気付いたようだ。


「おかしい、彼女が何を言っているのかわからないか?」


「ちょっとまて『ウィンドボイス』………どうやら家主は留守らしい」


カムさんが妖精魔法で会話内容を確認したようだ。


「なるほど、なら帰ってくるまでに殲滅するか?」


「さんせーい」


「なら、サモンフェアリー:エインセル…あちち、毛が焦げちまうだろうがまったく…」


カムさんが火の妖精に引っ付かれているのを横目にみんなに加護を掛ける。


「フィールドプロテクション」


「いいぞ」


カムさんの声を合図に僕たちは行動を開始する。


「了解…シグナルバレット」


ファストさんの信号弾が敵の目を焼く。


「ハァ――――」「セイヤ!エインセル!」「バニッシュ」


「逃走二、恐慌五、狂化三!」


ファストさんが報告してくれる。


「二匹そっちいった!」


「了解」


逃走の二匹がファストさんの方へ走る。


「当たるかよ!」


「くっ」


「あなた早く後ろへ!」


「ええ!」


リーシャさんが彼女に声を掛けてファストさんの方へ誘導する。


「っと、危ないな!」


という間にファストさんが一体を片付ける。


「2!」「3!エインセルその一体だ!」


「えい!あれ?」


二人と妖精が3匹を対処しているので僕も、と思って振ったら空ぶった。


「ノーコンめ!ターゲットサイト・ソリッドバレット…そこ!」


その一体をファストさんがきれいに打ちぬく。


「焦るなよ」


「わかってる!」


「っつぅー」


リーシャさんが棍棒の一振りに当たってしまう。


「回復します!」


「とどめ!」


「そっちはどうだ!」


「問題ない!これで仕留めた」


「キュアウーンズ」


「なら、これで!」


最後の一匹をリーシャさんが仕留めて戦闘が終わった。


「ふう、おわりね」


「じゃあ、集めてくるからいつも通りよろしく」


「はいはい」


剥ぎ取りの知識が一番あるのは僕とはいえ…なんだかなあ。


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