第4話

ここからはカムさんに聞いた話だ。


「悪いな。ああいう奴なんだ。続けてくれ」


「は、はい」


村長はどっか怯えた見てぇにしながら経緯を話すが機嫌を悪くさせたのは関係ないと俺もファストも聴いていく事にする。


「生贄も選び終わっているのですが、流石に小さな村です。いずれは限界がきてしまうと相談してギルドへ依頼した次第でございます」


「なるほど。その場所と神とやらの容姿はわかっているのか?」


「場所については、はい。ただ、姿はわたしも遠くから聞こえる声くらいしか」


「取り巻きなどは見ていないか?」


「犬鬼はあれ以来よく見かけるようになりましたが…」


「そうか、あとはこちらで調べる。その場所についてあとで宿屋にでも届けてくれないか?」


「わかりました。他に何かできる事はありますか?」


「無いな。せいぜい次は自分にならない事を祈っておく事だ」


不思議そうな顔をしているのが印象に残っちゃいる。だが、それ以上は無い。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る