第2話


「それでファスト。今回の依頼の村はここでほんっとにいいのよね?」


依頼書を片手にエルフのリーシャが横のドワーフのファストに聞く。


「ああ、そうだ」


「それにしては……平和ね」


「癪だがリーシャに賛成だ。この村で生贄だのどうのあるとは思えねえな。なあ、フィール」


そんなリーシャの感想にタビットのカムが賛同する。


「もしかしたら誰かが解決した。とか?」


希望を言うのは僕、ヒューマンのフィールだ


「いや、それは無い。それならギルドが依頼をそのままにするわけがない」


「うーん」


「なんにせよ、行こうぜ」


思い切りのいいカムがその依頼書を手に受付に歩いて行ってしまうから慌てて追いかけた。


「あ、カム!待ってよ!」

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