第2話 のじゃロリと人類と性癖と
ああ、そうだ。大事なことを忘れていた。
この場を借りて、絶対に勘違いしないで欲しい情報を追記しておこう。
現人類種の基本レベル限界は『150』である。
さらっと書いてしまったが、人の身で150レベルに至れるのは万人に1人いるかどうかの快挙となる。間違いなく人類観点で言えば英雄扱い。
某有名ドラゴンなクエストならば、単独、全裸でラスボスをしばき倒すレベル。
あのゲームはレベル99でカンストだが、例えの方向性は間違ってないはず。
ここから換骨奪胎というか、人が人たるを良しとせずに限界突破の試練を経て、死山血河を築いたとしても――最高はレベル1500で打ち止めとなる。
それは、そういうものなのだ。
都市伝説めいた噂によれば、当文明期で1500の最終カンストに至れた人類の傑物は、たった1人だと聞き及んでいる。まったく、無駄な人生送りやがって。
では我がレベル、1868とは一体なんぞやというと。
その答えは、俺は人類種ではなく、リュウジンであるからとなろう。
竜人? いや、それは現在の俺の擬態バージョンに過ぎない。
正確には竜神、である。
この世界の法則では『竜種』は準神族に分類され、亜神とも呼ばれた。
ちなみにドラゴンと呼ばれる種は基本的に『龍種』と呼ぶ。呼び方は同じだが、字は違う。存在としてのポジションは人間に対する、猿である。
竜と龍は、全然違うのだ。
如何に高度な知性を有しようとも『龍種』――ドラゴンは所詮は畜生であり『神と人、人と猿』そういう上下関係に分類されていた。
さて、能書きを垂れるのはこの辺で終了させるとして。
スクミズに更なるイタズラでもしようじゃないか。うふふ。
「このおっぱいはわらわのものだ。うむ、心地よし。前から知っておったが、スクミズは戦闘アンドロイドなのに女の子の良い匂いがするのー。すーはーすーはー」
「ふにゃあぁぁんっ。はいっ、ワタクシは正式には万能女児旧スク水戦闘アンドロイド、スクミズ=チャンですぅ。身長165センチ。体重は秘密。B115 W60 H88。通常は世を忍ぶメイド少女ですが、いざ戦いではスク水エプロン姿に大変身。ポイントはスク水エプロン姿を正面から見ると裸エプロンに見えるトコロですぅ!」
「まったくもって酷い戦闘スタイルじゃのぅ。だが裸エプロンはロマンである」
淫ピなロングヘアを振り乱して羞恥に悶えるスクミズ。それに満足する俺。
ドМ変態メイドと、ちょっぴりS気味なご主人様。
というか何をしているのだ俺は。そう設定したのは俺だろうが。
俺の、クソッタレな黒歴史。ブラックなヒストリー!
それでも、嗚呼、それでも。このけしからん魅惑の双丘は。
「むはー。ぱーふぱふ。ぱーふぱふぱふ」
もはや止まらぬ。言葉から想像できるアレを俺はしてしまう。
はぁーむっちりむっちり。俺は女の子が大好きだ。
スクミズは嫌がるそぶりを見せない。むしろもっとやってくれとしっかりと抱きとめてくる。ドМでロリコンでメイドでパイオツカイデー。属性盛り過ぎだろ。
こんな状態で警戒は怠っていないと言っても誰も信じないだろう。
が、大丈夫。ぱふぱふしながらも……ぱふぱふは良い。
モノホンのぱふぱふはそれはもう、至福。
「次のわらわの最期は、ぜひおっぱいの圧死で。具体的にはアニメ版アキラの、テツオの彼女みたいな死に様を希望。あのシーンをパイオツ変換して逝去するのじゃ」
死に様、具体的過ぎる件。
もちろん死ぬつもりなど微塵もない。が、放言する。
かつての俺なら、仮にそういう下品な想いを滾らせても決して口にはしなかったし、行動にも出さなかっただろう。
というのも、この
前の持ち主の残存思念というか、呪いみたいな何かがこの身体には浄化されないまま残されていて……俺がひとたび言葉を発すれば、見た目は10歳くらいの幼女のはずが自動で年寄り染みた言動になる『のじゃロリ』効果が発揮されてしまう。
しかも百合嗜好が強く、可愛くてMっ気のある女の子が好物とくる。中でもおっぱいに目が無いのだ……すまない一部嘘をついた。おっぱいは、俺も、大好きです!
おっぱい最高! おっぱいで飯が3杯食える。
心イクまでちちくり合いたい、それが俺の中でのジャスティス。
変態? おうよ変態上等! 気持ちに正直に生きようぜ! ああ、乳まみれ!
だいぶ精神汚染が進んでいる気がしないでもないので、心の中でSAN値チェックダイスを振ってみる。12/78。よし成功。俺は正気だ健康だ。
俺は、大丈夫。
と、アホな想いを満喫しつつ待ち時間を楽しんでいると、不穏な気配がズンドコ広がるのを感じた。無粋である。このロリ百合のちちくりの良さが分からぬとは。
「スクミズよ。どうやらお客様歓迎会を向こうさんは催してくれるようじゃ」
「はい、そのようでございます」
「よーし、では支援をよしなに。わらわは
「武運長久をお祈りいたします」
「うむ。神に祈るのは当然である。ご利益あるぞ?」
俺はスクミズの抱擁から離れ、神気を練り上げる。
大地は微震し、何もない空間より刀身だけで5メートルある幅広肉厚の大剣――というよりは鉄塊、或いは大剣の体裁を取っただけの鋼鉄の鈍器が顕現する。
俺は、その鈍器を右手で軽く掴み、我が神気を武器に流し込んで疾駆する。
不穏な気配は形となって顕現しつつあった。空間転送技術を使っているらしい。ピラミッド型遺跡を取り囲むように、十重二十重と何かが姿を現しつつある。
「おお、なんというかアレじゃな? なぞなぞが好きな有翼巨大猫型人面の怪物」
見た目はそう、まるで前世世界で見たスフィンクスに形がソックリだった。紺碧の虚無空に映える白く巨大な有翼猫型人面獣の体躯。それが数百ほど。
「歓迎の出迎えご苦労。そしてサヨウナラじゃ! わが暴力に圧倒されるが良い!」
ひゃっはーッ! 敵はすべてぶっ潰す! 一匹も逃がさねぇ!
~次回予告~
幼女は敵をぶっとばす。まっすぐいってぶっとばす。右ストレートでぶっとばす。
某カイジのアゴっぽい敵もぶっとばす。死なない呪いも無理やりぶっとばす。
うわようじょつよい
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