第10話 神様の地図
ホテルから出た三崎と冴子を見計らったようなタイミングで冴子に1本の電話がかかってきた。
冴子 もしもし、祐子さん?
祐子 勝利が、勝利が戻ってきたの!インターホンが鳴ってドアを開けたらグッタリしてて、今、大学病院にいるの。もしかしたら、冴子さんが何かしたんじゃないかな?って思って!
冴子 うんうん。勝利くんが頑張ったのよ。凄く強い子だわ♪
祐子 で、でも、まだ顔が真っ白で、ど、どうしたら?
冴子 そうね。多分、まだ魂が身体に定着しきってないのよ。だから、お医者さんには、栄養剤と睡眠薬が入った点滴をするように伝えてあげて。今日1日、しっかり休めば、明日には定着するわ
祐子 うんうん。分かったわ♪ありがとう。そうだ!依頼料の事もあるし、明日、ぜひ病院に来てくれない?
冴子 えぇ。喜んで♪じゃ、明日の午後2時くらいで良い?
祐子 OK♪
とゆう電話があり、冴子は電話を切った。
三崎 クライアントっすか?
冴子 そっ。アタシの助けた子、戻ったって!
三崎 おぉ!やりましたね!
冴子 三崎くんのおかげでもあるわ。ありがとう♪あっ、生気もね♪
三崎 生気?笑
そんな話しをしながら、探偵事務所に戻ると、所長が冷ややかな目をして待っていた。
二人でラブホテルへ行っていた事がバレたのだ。誤解である事を話したが、雑誌の記事の件の事もあり、二人は始末書を書かされて、1週間の自宅待機(無給)となった。
しかし、冴子が五十嵐家の報酬の件だけ話すと、それだけを片付けて待機だと言われた。
次の日、冴子は五十嵐勝利くんの入院している病院へ行き、魂の定着を見守ってから報酬を受け取り事務所に戻った。
そして、自宅待機中、冴子は久々の休みのような感覚で家の片づけをして、ゆっくりとテレビを見ていた。
そこに、少年少女失踪事件とゆう話題の番組を見た。
すると、その話しがどことなく、冴子が依頼された事件に似ていて、冴子の所属する探偵事務所も外観が映った!
冴子 あれ?所長?あっ!そっか!神隠しの事件について取材申し込みがどうとか言ってたわね!
そうして、しばらく見ていると、行方不明になった人には、拾った人にしか見えない地図
が関係しているのだと熱弁し、拾った人は命を吸い取られます。拾わないでください!と話しているのが分かった。
そこに、見出しで「神様の地図!」とは?と出てきたのを見て冴子はひっくり返った!
冴子 神様の地図?笑 間違ってないわ!さすが所長♪すっごーい♪
そこにまたまた電話が鳴った。
冴子の父からだ。
冴子 お父さん?久しぶりじゃん♪どうしたの?
父 う、うん。何だ、ほらテレビに出てる探偵事務所、お前のあれじゃないのか?って思って。
冴子 うん♪神様の地図ってすごいネーミングセンスでしょ?♪うちの所長が付けたのよ。
父 そうか!元気にやってるんだな。
そんな所を悪いんだが、あの地図の話し、本当か?
冴子 まぁ、間違えてはいないわ。少しズレてるけど~笑
でも、何で?
父 いや、うちにも人が消えるんだとゆう相談が数件、来てな。
それも10月にばかりだ。
この意味、お前、分かるか?
冴子 んっ?考えた事が無かったけど?お父さん、何か知ってるのね?
父 あぁ、あれはな、平安時代にもあった事なんだ。
ウチの神社の古い書物に記してあった。あれは、神隠しなんかじゃないぞ!
良いか?10月はな?
神無月だ!神様達はいっせいにどこかへお集まりになる。つまり、元いる場所から動く唯一の時なんだ。天界が留守になる。
冴子 うん。つまり?
って、それが本当なら!
父 そうだ!お前、一度、ウチに帰ってきなさい。
お母さんとも一緒に話そう。
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