とにかく描写が美しくて、世界観に没入できてしまいます。
主人公莉亜ちゃんの上京したての所在の無さや寂しさが経験した人はもちろん、誰しも抱えている感情で冒頭からすごく共感できます。
不思議な場所に迷い込み、優しく流れる時間。神様とのほっこり恋愛系かな〜と思えば、神様・蓬さんの過去が切なくも悲しい。
この先どうなっていくのか気になって仕方ありません。
作者様が世界観をしっかり作られているので、この物語に流れる空気を体感しつつ、情景も脳裏に流れていくようです。
物語のキーでもある、おにぎりの描写がとても美味しそうで、この物語を読んだあなたはすぐにでもおにぎりを食べたくなるでしょう(笑)
猫とおにぎりに釣られて読みはじめ、気づけば圧倒的なおにぎり描写に口の中をじゅるじゅるさせながら読み耽っていました。
神様が営むおむすび処。
メニューは塩むすびだけ——という、なんとも魅力的な謎。
様々な神様やあやかしたち。
中でも切り火ちゃん達が可愛くて可愛くて仕方がありません!
……と書くと、おむすび処の店主であり神様でもある蓬さんと、主人公の女子大生・莉亜が、あやかしや神様達とほのぼのおにぎりライフを贈るお話に思えるかもしれません。
確かにそうなのかもしれませんが、このお話がガラリと姿を変えるのは、蓬さんの過去が開示されてからです。
蓬さんに多大なる影響を与えた人間・セイ。
彼の存在や、セイと蓬さんの関係が少しずつ変化していく様子、そこからの悲劇。
そこはかとなく香るブロマンスの気配…!
た、たまりません…!
そして、過去を聞いた莉亜の奮闘も応援したくなるような清らかさに満ち溢れています。
女子大生という立場を生かした活躍で、おおー!と思わず声を上げてしまいました。
蓬さんとセイはどうなるのか。ハルは何者なのか。莉亜は蓬さんを助けることができるのか。
結末がとても楽しみなお話です。
女子大生・莉亜(りあ)が猫に導かれて迷い込んだ先は、
人の世と神の世界のはざまにあるおむすび処。
人間ながら店を手伝い、常連客の人ならざる者たちと親交を結んでゆく莉亜。
だが店主の蓬(よもぎ)は料理人として大切な「あるもの」を失ってしまう。
それでも店を閉めないのには、理由があった――
というわけで本日の最新話では、蓬がその「理由」をこれから話してくれるところなのです!
一体、蓬の過去には何があったのか大変気になります!
最初の章(1~11話まで)は美しい和風の景色とおいしそうな料理の描写に癒され、
このままほのぼのした雰囲気で莉亜と蓬のラブストーリーに発展していくのかなと思っていました。
ですが次の章に入ると徐々に謎が増え、ただ平和なだけの話ではないことが分かります。
これは恋愛よりも、もっと深くて切ない物語に展開していくのでは!?
神様やあやかしとほのぼのおいしいものを食べているだけではなく、
切ないストーリーが展開していく匂いがします。
まだ話数もそれほど多くなく連載に追いつけると思いますので、今のうちに読み始めましょう!