第8話 特徴5:群れることには目がない
無能の特徴として、ひとりでいること、何かをしていくことに、本質的に耐えられないというのが、あります。
一応誤解なきよう述べておくが、人間は社会的動物であるから、完全に他者との接触を切って生きていくなんてことは、出来りゃしねえ。
何も無人島に行ってロビンソンなんとかさんみたいな生活を送れなんて言わん。
もっとも、この御仁にしても、その無人島で生活していく上で、本当に一人で生き永らえたのかというと、そんなわけ、実はないのよ。活用した道具や知恵は、人間社会の中で得てきたものに決まっておろう。そういうこともわからん無能に限って、まあ、群れたがるものや、ってのが、ちょっと、逆説的なところかな。
さて、そんな極端な例を述べるまでもないけれどもね、無能というのは、群れることに目がない。群れて何かをしていることで、それこそヒーリングっどプリキュアの花寺のどかちゃんじゃないけど、
生きてるってカンジぃ~!
なのだろうね。
あ、こんなこと言ったら、プリキュアから喝♡(こちらからは、このマークがつくことになっております)をもらいそうだ(苦笑)。
まあしかし、テメエが群れたい人間と群れておる限りは、わしもとやかく言わん。
これも、カラスの勝手でしょ。
だがねぇ、そんな無能に限って、な、テメエの範囲内で群れるにとどめておけばええものを、それを、他者にも押し付けてこようとするものなのね。
ところでなぜ、かくも群れたがるのか?
それは、無能だから。
そういってしまえば身もふたもないが、その無能程度がどんなものかを、ちょっと、一問一答で分析してみたい。
改めて、問を立ててそれに答えて参ろう。
なぜ、彼(彼女)らは群れたがるのか?
自らの力で生きていくべき土台作りをしようという気が、全くないから。
ではなぜ、そのような気がないのか?
そんなことをしなくても生きていけるという、根拠のない自信ならあるから。
ではなぜ、そんな自信を持てるのか?
そんな程度の意識でも、なんとなく、生きていけるような環境が整っているから。
そのような環境が整っているのは、なぜなのか?
群れさせて自分の思い通りに相手を動かすことを意図する者が、そこにいるから。
では、そのような環境から切り離されたら、どうなりますか?
誰からも、相手にされなくなってしまう。
それは確かにそうだろうが、そうなった者には、対応策はないのか?
自ら一人できちんと生きていく姿勢を見せない限り、無理。
だが、群れられる場所に行けば、群れられるのでは?
そのような場所に行く、もしくは作り出せば、それは可能でしょうね。
そのために、もともと群れさせていた者らは、家族などを引合いに出すのか?
御見立ての通り。それが一番手っ取り早い対応策ではあるから。
では、家族を持てば、解決する性質のものなのか?
目先をごまかすことは可能である。だが、本質的な解決策ではない。
それは、家庭というものを軽視し過ぎた見立てではないか?
そうは言えない。法律も家庭も万能ではないことは明白。
家庭というものを買い被っているからこその見立てというわけか?
そのとおり。「家庭=幸せの場」というのはもはや、幻想レベルの見立て。
その「家庭」という言葉を「トモダチ」と変えても、同じことが言えまいか?
御見立ての通り。その両者こそが、「群れさせる」人間の好きな言葉である。
それこそ、質問と回答のラリー形式で並べ切ってみたが、なるほどなるほど、家庭や家族、さらには「トモダチ=友人」というものを必要以上に持ち出す理由が、書いている間に、透けて見えてきたような気がする。
多分これ、気のせいじゃ、ないと思うね。
これを前提に、そのからくりを作り出そうとした側に次回はメスを入れてみよう。
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