第6話 食糧問題一気に解決
皆の協力のお陰で、タカキビの脱穀が終わり、籾擦りを残すのみ。
物凄い収穫、ネズミとかに食べられない保存考えないと、2~3年食べられる量だ。
これが今まで只の雑草として、焼却されてたとは勿体無い。
芋栽培を止めた畑に、タカキビの籾を蒔いた。
吉備粟稗共に5月が種蒔き時季だが、今も暑く無い、体感温度では大丈夫な感じだ。
籾擦りを済ませた(マキロ兄さんが)タカキビ、ざっと二升分を水にかしてる。
米粒位大きい雑穀のタカキビ、上手く炊くと栗赤飯みたいな味、旨さに皆驚くぞ!
何処ぞで岩塩が取れるとかで、塩だけは調味料が有る。
巻いて無いけど白菜、違っても菜っ葉だ。水洗いして水気を取り、塩をまぶして踏み着ける、促成漬け物の出来上がり。
母ちゃんに水の分量教え、二升のタカキビを炊いた。
蓋に重石を乗せ、糊状の吹き溢れがパリパリの焦げになった。
炊けた良い匂いに、微かに焦げた匂いが!!「釜戸から薪を取り出して!!」
後は10分程蒸らすだけ。
栗赤飯の様なタカキビご飯に、促成漬け物のオカズ、貧しい様だが旨いぞ!!
「「「「「旨い!!!」」」」」「「「「美味しいね!」」」」
皆の食べっぷりに笑顔が、旨さの証し。
雑草駆除が終った為、当分皆の仕事は無い。
山の散策に出掛けた。
安全の為、セリねえちゃんは、お留守番して欲しかったが。
「マルチュが行くのに、わたちがおりゅちゅばん、いや!!」
と駄々をこねる。
アズサ姉ちゃんに「疲れて歩けなくなったら、私が抱っこするわ」と言われ、全員で探索する事になった。
セリねえちゃんは、意地でヨチヨチ着いてきた。
今日は頂上まで行く気は無い、裾野をぐるり回って丁度山向こうに差し掛かった時、思い通り湧き水の川を見付けた。
「よっし!この川を登って行くぞ!」
「マルス?こんな反対側を流れる川、役に立たんぞ」
「ジュリ兄ちゃん、それが役に立つんだよ!」
川は竹林の間を抜けて、流れて行く。
「あの竹も役に立つ」
「あれは爆発する!薪には成らんぞ」
「マキロ兄さん、燃やした事有るんだ」
「おぅ!釜戸が壊れて親父に怒られた」
川を遡って行くと、湧き水は山の中腹より少し下、理想的位置だった。
スコップは意外に良い武器だ、儂が武器として使った事があり、召還出来たので作業は10日程で終った。
何がって?湧き水を竹を使って家の方に流れを変え、山の斜面を兄妹全員スコップで掘り、台所前を川が流れ溜め池を満たし、川は畑に向かいその先で、また溜め池に成るよう工夫した。
画期的なのは、急斜面を滝の様に落ちる流れを、竹で受け竹筒で台所流台にかけ流しにした事、母ちゃんが泣いて喜んでいた。
川作りは、それだけに終らず、自然薯や栗の苗木、渋柿の苗木まで採取、苗木で山側に栗園柿園を作った。
自然薯旨いのに、誰も食った事が無いとか不思議だ、もっと食に貪欲に成れよ!!ガリガリ兄妹達!!
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