第139話・アニメにもろ影響を受けるタイプの人間

 俺は今日神アニメを見た。

 ストーリー。絵のクオリティ。声優さんのレベル。どれをとっても超一流であり。

 神と言わずして何と言うと言えるほどの神がかったアニメをだ。


 作品名は【無名の英雄と有名な弟子】

 話の内容はとある小さな村に一人の少年が笑って幸せそうに暮らす所から始まる。

 そこから魔族に連れられた魔物の大群が表れて村の人を虐殺する。

 それに怯えながらも勇気を振る絞り立ち向かおうとする少年を母親が家の食料を保管してる地下室に閉じ込める。

 そして地下にて母親の悲鳴と父親の絶叫が聞こえ。やがて、ポタポタと地下室の扉から血が垂れる。

 そっから、精神を病み、一人地下室で閉じこもり。

 一人で少年が自問自答をするシーンへと移行する。


 やがて少年は全て魔物が魔族がひいてはそれを率いる魔王が悪いという結論に至り。地下室から出て自分を鍛え始める。


 それから焼けて何も残ってない村を後にして山の中に入り。10年間ひたすらに自分を鍛えるシーンへと移る。


 ひたすらに体を苛め抜き、魔物と殺し合い。魔物の肉を喰らい。わざと毒草を喰らって毒耐性をつけて、たった一人で力の身を求めて努力をし続ける。


 だけど、まだ自分の満足するラインに立てなかった。いや魔物に魔族と戦うのが怖くて過去がフラッシュバックして足がすくみ動けずにいる主人公、その葛藤のシーンがまた、神がかっている。

 そんである日、一人の捨てられてた少女を拾う。


 そしてその少女が育つまで魔王殺しには行かないと自分で自分に言い訳をして、その少女を育て始める。


 そして更に10年の月日がたち、強くなった少女は恩返しをすると手紙だけを残してある日突然魔王退治に家を出た。


 それを追いかけようと。引き止めようする主人公、だがしかし、今の自分が臆病者だと気が付く。弟子を自分よりも20程年の離れた少女が勇敢に魔王退治に向かったのに。魔物に魔族に怯えて何もせずに引きこもってる自分が。

 こうして鍛えてるのも言い訳に過ぎないと。


 そして遂に魔王退治を決意した主人公が弟子の行く先を先回りして強い魔物や魔族を退治して、弟子がその残党を倒していく、そうして無銘の英雄と有名な英雄、否、有名な弟子が出来上がり。やがて最後は二人が力を合わせて魔王を倒すそんなお話だ。


 これは原作がライトノベルなのだが。滅茶苦茶に面白い。

 作者様の文章力が化け物レベルにあって、ストンと落ちる。

 気が付いたら全部一気読みしてしまう小説だ。


 一応原作ラノベはもちろん買ってるし読んだのだが。確かラストは二人が結婚して、あの山の中で幸せに暮らしましたって終わり方だった筈だ。

 軽く感動して泣いた覚えがある。

 そんで二人がまた最後凄い幸せそうなんよ。そこの描写も神がかってる作品やわ。


「俺も彼女欲しいな」

 気が付いたら俺は、そう呟いていた。


「あれ?なんからしくないこと言ってんな。いや。でも俺の本当の気持ちかもしれないな。俺は神になった、でもまだ心は人間だ。そして年齢は15歳だ。恋愛をしたいと思っても何一つおかしくない。というか俺15歳なんだよな?全然そんな感覚がねえ。怖え。もっと年取ってね?え?何だよ15歳で神になるって、俺の人生どうなってるんだよ」


「ハア」

 急に深いため息が出た。


「俺は何をしたかったっけ?」

 そんな素朴な疑問が出たのだ。


「最初はダンジョンに潜りたかったって思いから始まった。魔物をバッタバタ倒したいと思いから始まった。あのラノベや漫画、そして現実世界にいるトップクラスの冒険者達の様に強くなりたいという思いから始まった。そうだ。そこから始まったんだ。でも。気が付いたら死霊神になってた。多分この世界においては俺に勝てる存在はいないだろう。でも、俺の存在が広く認知されてる訳でもないし。ラノベや漫画にあるあるのハーレムなんてものも出来てはいない。もちろん俺に性欲がなくなったのは一つの原因ではあるが、それでもヒロインって存在が出てない。なんか可愛い女性と会う機会が少ない、会ってたとしても基本的には彼氏持ちか、勇気信者か。思想がねじ曲がってるか、うん?あれ?何を間違えた?俺は?」


「もう一回考えよう。俺って金持ってて、世界最強で、容姿もそこそこで、性格もそんな悪くないと思う。なのにモテない。いや女性と会う機会が少ない」


 ・・・・・・・・・


「そうだ。合コンしよう。積極的に出会いを求めていこう。うん思いついたらすぐ行動だ。何俺には腐るほどの時間と腐るほどの金が有るんだ。やってこうじゃないか?」

 そうして現在15歳。この地球という世界において世界最強の実力者であり、死霊神という偉大なる神であり。何万、何十万という眷属を従えて、たった一人で一晩で国を落とせる戦力を保有してる化け物が合コンに参加することとなった。


 ―――――――――――――――――――――

 作者からの言葉

 作者ことダークネスソルトは年齢=彼女いない歴です。

 なんなら年齢>彼女いない歴という不吉な未来予想図が書ける人間です。


 彼女が欲しいかと問われたら、微妙なラインだなと考える少々他の人とずれて男子高校生です。

 ただ周りの友人は結構彼女欲しがったり、彼女いたりするので。そういうの諸々考えた時に15歳。一応・高校一年生に該当する主人公が彼女欲しがらないってのはおかしくねって思ったので書き始めました。

 後は何だかんだで単行本で4から5冊くらいの分量までいってる小説なのにまともなヒロインがゼロっていう恐ろしい事実に作者が軽い恐怖を覚えたからです。

 そして今後とも出すつもりはありません。

 はい。ようはネタバレですが。主人公は合コンで豪快に失敗しまくって挫折してそんで、そっから派生してストーリーを展開させていく予定です。


 ようは。今の所のこの小説のヒロインは女体化した主人公イトという訳です。

 wwwwwwwwwwww。

 草しか生えん。

 後は石嶋?まあ元男やけど。草しか生えんて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る