第138話・ショタコンの女王というパワーワード過ぎるパワーワード
「いや。何そのショタコンの女王とかいう超絶パワーワードは?え?何をやらかしたらそんな名前で呼ばれるようになるの?」
「知らなかったのか。泰斗。結構有名だと思っていたが。何でそう呼ばれるかになったのか経緯を説明するとなると。そうだな。ソイツは過去に10歳以下の少年のみを狙い追いかけまわして大量の写真を撮り、迷惑防止条例違反に引っかかって捕まりそうになったことがあるんだ。だけど空間魔法が使える冒険者で中々に捕まえられない。そんである程度時がたち。あまり人手は割けないという訳で警察も追わなくなり。そのままそいつはしめしめと犯行を繰り返した。でも捕まえようとしても捕まえられない。そんで気が付いたら、ショタコンの界隈で捕まらないということが讃えられて女王様と呼ばれるようになり。流石に様付けするのはアレなんで。様を取りショタコンの女王って言われるようになったんだ。まあ、最近はめっきり姿を現さなくなってたんだけどな」
北先生の話を聞いて。そういえばこのショタコンの女王、異世界の学校の教員をやっていたということを思い出す。
でも。おかしいな。受け持ってたクラスショタじゃなかった気がするけど。あ、いや待てよ。でも確かあの学校結構大きくて。隣に小学生くらいの年頃の子供を受け入れている校舎があったな。そんでもって確か教員は両方に出入りできた筈。
あ~、なんか一気に理解できたよ。多分ずっとショタと接すると興奮で身がもたないから、あえて上のクラスを担当したとかだろうな。
・・・・・・・・
うん。なんか凄いレベルの高い変態だな。理解したくなかったんだけど。
「なるほど。理解できました。ありがとうございます。北先生」
「別にいいよ。これくらい。しっかし凄い強い結界だな。これ俺でも張れないレベルだぞ。多分ショタコンの女王の方が俺よりも強いんじゃないか。あ、ヤバい。なんか泣きそうになってきた」
「北先生。そんな嫌な考え方しないでくださいよ。北先生は強いっすよ。もっと自信を持ってください。それに北先生は何万という人を救った英雄じゃないですか」
「あ、そうだな。ありがとう。いや生徒に励まされるなんて教師失格だな」
「別にいいじゃないですか。生徒に励まされても、私たちは同じ人間なんですから」
・・・・・・・・・
俺の言葉に対して嫌な沈黙が走る。
え?なんか失言した。
「いや。泰斗殿は人間じゃなくて神じゃないでござるか?」
鉄志から至極当然なツッコミが入る。
だが言わせて欲しい。心は人間だ。
「いや。でも元は人間だし。心は人間のつもりだよ。そんなこと言ったら鉄志だって神の使徒だから人間やめてるだろうし。北先生だって種族英雄で人間やめてるだろ、でも元は人間なんで心まで人間をやめてはいない。だから俺たちは人間だ。そうだろ。間違ってないだろ」
なんか自分が人間をやめた神だと、完璧に人をやめた存在と思うのが凄く嫌に感じてしまったのかそう必死に弁明をする。
「ハハハ。確かにその通りだな」
「うむ。その通りでござるな」
二人とも俺の言葉に嬉しそうに頷いてくれる。
「あのう。すみません。私達どうしたらいいでしょうか」
か細い声というよりも。少し怯えたような声と共に観客席に座っている一人の少女が手を挙げた、って。あれ、さっき廊下でぶつかった人じゃん。名前はえっと。確か、なんだったけ?
「柚木さん、申し訳ないでござる。北先生どうするでござるか?某としてはこのまま解散で良いと思ってるのでござるが」
「ああ。そうだな。この授業は終わりだ。さてじゃあ一応最後に先生から少し話をしようか。まず。お前ら流石にあのレベルを目指せってのは中々に難しい話だと思うし。先生だって無理じゃねって思ってしまう。ただ、人間はあのレベルまで強くなれるんだ。それもお前らと同じ年でな。だから自分で自分の限界とかを決めずに努力をしろ。どうすれば強くなれるか、どうすれば今の自分の力でより強い敵と戦えるのか。考えて行動して努力しろ。お前らの可能性は無限大だ。もしかしたらこの中に。今の二人。泰斗と鉄志を超える逸材が表れるかもしれない。だって二人とも1年前までは一般人と左程変わらない強さだったのだからな。もし壁にぶつかったり躓いたときは俺の所に来い多少はアドバイスをしてやる。もしくは泰斗の眷属にでも聞いてくれ。もしかしたら俺よりも良いアドバイスをくれた上でつきっきりで特訓してくれると思う。という訳で俺からは以上だ。ほい。解散」
そうして各々自分の部屋なり。特訓の為にダンジョンに行くなりで闘技場から離れていく。
しっかし。あれだな北先生思った以上にいい事いいますね。流石先生というべきか、かなり株が上がったわ。
まあ、最後の人任せ?眷属任せは少し株が下がったけど。
「あ。そういえば北先生、今現在学校って授業やってるんですか?」
「いや。やってないぞ。まあ、何だ俺が面倒になった。後気が付いたんだ、お前らはほっといても強くなる、何なら俺よりも強い。何を教えろっていうんだよ。逆に俺に教えてくれ。」
うん。確かにその通りかもだな。だけど何だろう相変わらずの北先生って感じだな。しっかしこれで俺はフリーになれたな。でも特にやりたいことないな。しいて言うならアニメ鑑賞くらい?
あ、せっかくだし鉄志と何かするか。
「それじゃあ。鉄志は今から何かする予定ある?」
「今からデートの予定があるでござる」
そういえば鉄志彼女持ちだったな。
「そうか。楽しんで来いよ」
「ありがとうでござる。それでは某着替えないといけないでござるので、部屋に戻るでござる」
鉄志は部屋に戻ってた。
「じゃあ。北先生俺は自分の部屋でアニメでも見てますわ」
「おう。じゃあ俺はちょっと裏ダンジョン連合に呼ばれてるんでな。仕事に行ってくる。じゃあな、転移」
そう言って北先生は転移した。何だかんだで北先生忙しそうだな。まあ、頑張ってくださいとしか言えんけど。
「さて、俺も死霊転移」
俺は自分の部屋に戻りアニメ鑑賞を始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます