第134話・戻ってきました日本
「戻ってきました、日本に。ああ。愛すべき我が故郷よ。愛すべき我が家よ。まあ、そんなに時間立ってないけど」
という訳で俺は自分の部屋に転移をしました。
まあ。基本的に異世界から戻るときは自分の部屋と決めているからね。
さて、じゃあ一応今の我が家にいる人探知。うんお母さんだけだな。多分妹は学校でお父さんは仕事だな。まあお母さんにだけ顔を見せてから学園に行きますか。
一応勇気を元の世界に戻すっていう仕事をこなしたわけだしね。
そんな訳で一階に行き、ソファーでテレビを見ているお母さん居声をかける。
「ただいまお母さん」
「あら。お帰り。タイト。いつ帰ってきてたの?」
「ああ。ついさっきだよ。それじゃあ俺は出かけるから、何かあったら電話か俺の眷属にでも伝えておいて」
「分かったわ。気を付けてね」
「ありがとう。じゃあいってくる」
「うん。いってらっしゃい」
そうして俺は家を出た。
でまあ、死霊転移で学園の寮まで転移しました。
―――――――――――――――――――――
久しぶりに寮に来たが。相変わらず学生に与える部屋かよって思うくらい広く豪華だった。
まあ、別にそれだけなのだが。
「さてと。じゃあ。クラスに行きますか。多分勇気がいるだろうね。まあワンちゃんハーレムメンバーにフルボッコにされてそうだけど」
そんな訳で俺は一応念のために制服に着替えて、教室に向かった。
テクテクテクテクテクテクテク
久しぶりに歩いて教室に向かう。死霊転移をしても良かったがなんかこう久しぶりに校舎を歩きたいという思いが出てきたのだ。
そして道を思い出しながら歩いてて曲がり角があったので曲がろうとした時に、少女が物凄い勢いで走って俺に突っ込んできた。
一瞬ビックリしつつも。その少女を受け止めてあげる。
「あ。すみません。では私は急いでるので」
そう慌てたように頭を下げてから、また走ってた。
そんで何かに躓いたのかは分からないが盛大にこけた。
うん。ドジっ子かな?
「大丈夫ですか?」
流石にここで知らんぷりして見捨てるのはあれ何で。声をかる。
「あ。はい。すみません」
そう言って起き上がろうとするので。手を出して引っ張ってあげる。
まあ。可愛い少女だからこんなことしてるだけだけどね。これが男だったら秒で見捨ててる。
「そんなに急いでどうしたんですか?」
つい気になったのでそう質問をしてしまう。
因みに服装は俺と色が少し違う学生服なので、ほぼほぼ確実にここの生徒かつ同い年か一つ違いだと思う。
まあ、この学校には1年生しかいないからな。
「あ。はいSクラスとの模擬戦闘の授業に遅刻してしまいそうで、って、え?あれ?その制服Sクラス?」
模擬戦闘の授業って。あ~他のクラスとってことか。へ~そんなことしてるんだな。少し意外。ぶっちゃけSクラス強すぎるしまともな勝負にならんと思うけどね。
「はい。一応俺はSクラスですよ」
「そうなんですか。え?でも始めて見ました」
いや。なんか唐突に罵られた。いやまあ異世界に行ってたり、結構眷属任せにしてるからな。むりもないか。
「そう言われると。まあそうかもしれませんね。とある事情でこの学園にいる機会が少なかったですから」
「すみません。なんか」
「いや。別にいいよ。気にしてないし。あ、そうだ君は何クラスかな?」
「私ですか。私は一応Aクラスです」
「おお。Aクラスか。ということはSクラスvsAクラスってことか?」
「いいえ。違います。Sクラスvs全クラスです」
ん?
あれ。聞き間違えた。
全クラスって数百人とかいない?
うちのクラス今10人とかじゃなかったけ?
「因みにその模擬戦闘は何回目?」
「一応4回目です・・・」
なんか少し間があった。
もしかしなくてもこれはSクラス圧勝していたいげな少女の心を負ってない?一応聞いてみるか。
「えっと。もしかして全部Sクラスが圧勝しちゃってる?」
「まあ。はい。でも正確に言えば。Sクラス一人相手にしてフルボッコにされてしまってます・・・」
あ~。うん。やってるね。まあ確かに戦闘大好きの金山とか何だかんだであほ程強い勇者・勇気とか筋肉お化けの鉄志の三人ならある程度強いくらいの人だったら数百人単位で勝てそうだな。うん。あいつらバケモンや。でも4回目って、あ、4回目やん。そうか多分次からは勝てるやろ。
しょうがない。励ましてやるか。
「まあ。そんな悲壮な感じを出すな。4回目だろ。そうなると戦って負けたのは勇気に金山に鉄志だろ。あの3人は化け物だから。しょうがないって」
「ちょっと。勇気様を化け物なんて、冗談でも許さないわよ。それに私はまだ勇気様とは戦ってないわ。私達が負けたのは筋肉お化けと戦闘狂マシーンと悪魔的男の娘の3人ですわ」
「おい。待てタンマ。筋肉お化けに戦闘狂マシーンに悪魔的男の娘?え?何それ?二つ名。いやまあ誰が誰だか予想はつくけどさあ」
「え?貴方Sクラスなのに知らないのSクラスの人全員に二つ名がついているのよ」
「あ。そうだんな。あ~そういえば俺も一時期というか今もかもやけど死霊王って呼ばれてたな。なんか懐かしく感じるな」
まあ、今は死霊神だけど。それ言ったら混乱が凄いからやめとくか。
「え?貴方、いや貴方様があの死霊王様なんですか?」
いきなり態度が変わった。
これはもしかしれ俺も尊敬されてる的な。いやまあそうだよね。結構この学園には貢献をしてるからね。
「申し訳ございませんでした。失礼な態度を取ってしまい。だからどうか、どうかお命だけはお助け下さい」
土下座された。
え?泣いていい?
何があった。というか。どういうことだ。
マジで泣いていい?
「えっと。よく分からないが顔を上げてくれないかな?別に殺すなんてしないよ」
「ほ。本当ですか」
「ああ。というか何でそんなことになってるの?」
「えっと。だって。何万という人の命を言葉一つで殺し、気に食わなければ殺し、何となくで殺し。この世界の全ての死を操る最強にして最高にして最恐にして最も崇拝すべき存在って貴方様の眷属がおっしゃってました」
その言葉を聞き俺は全てを理解した。
あ~。なるほどね。俺の眷属達の忠誠心が行き過ぎて、俺を崇拝するあまりそうなっちゃったか。でも怒るに怒れないだよな。
まいっか。別にそこまで気にする問題じゃなさそうだし。
「いや別にそんなことはしないから。ちょっと俺の眷属達が俺の事を過剰に評価してるだけ、別に今の俺はとんでもない力こそ持ってるものの何処にでもいる15歳の少年だよ」
「そうですか。すみません何か」
先ほどの怯えられた表情から一変し申し訳なさそうな感じで謝られる。
「別にいいよ。気にしないで、あ、そういえば模擬戦闘の授業は大丈夫。よかったら俺と一緒に転移する?」
「転移ですか?それって北先生みたいな」
「うん。そういう感じだ。正確には違うが。転移するという点は変わりないよ」
「じゃあ。お言葉に甘えて」
「オッケー、それじゃあ少し手を握ってくれ」
俺はそう言って右手を差し出す。
それを少女は少し遠慮気味に握ってくれる。
「じゃあ。死霊魔法・死霊転移」
そうして俺は鉄志に付けている死霊虫を媒介に転移をした。
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