第101話・彼氏持ち

 俺は異世界の学園もとい国家連合学園の転向するにあたり、なんか心眼のマレッサの方で時間がかかるらしいので、それまでお嬢様を鍛えたり。メイドさんに悪戯をしたり、騎士団と魔導士団をフルボッコにしたりと、中々楽しい日々を過ごした。


 後はなんか俺が邪竜を殺した件について正式に表彰された。

 この国にある大広場で冒険者ギルドのエロイ人じゃなくて偉い人にSランクとして正式に認められるとともに、追加で更に金貨1万枚と宝剣と呼ばれるなんか凄そうな剣をもらった。

 めちゃくちゃ褒め称えられたけど、正直言って少々置物感があり、思った以上に楽しめなかった。

 いや、まあもちろん楽しめるように、自ら問題を起こすこともできたがそれをするのは流石に良心が傷んだのでやめておいた。

 後はまあデスキングの配下たちを全員眷属にしたり、そのほか俺の眷属になりたいって言ってくる人を片っ端から眷属にしたりした。

 そんなこんなで結構この俺によって救われた国でそれなりにやりたい放題しながら楽しんだ、ただまあ少々飽きてきたのでそろそろ異世界の学園に行きたくなってくる。

 しかし、まあ心眼のマレッサはなんかまだ準備に時間がかかると言い出す。うん、いやまあ流石にわかるよ。多分だけど彼女は学園に行きたくないのだろう、まあ俺が無理に学園に行かせようとしてるんだからな、ようは俺の我儘で無理やり行くということになってるからな、まあ可哀想な話ではあると思いますよ。

 うん、完璧に他人事だな。

 でもまあ責任は俺にあるわけだし、後は楽しそうなんで会いに行きますか。


 というわけで王様から居場所を聞いて心眼のマレッサの住むお屋敷に会いに行きました。もちろん一人で。

 いや何、お嬢様を連れても良かったが、一人で行った方が楽しそうなんでね。というよりもお嬢様を連れてきちゃうと強制的に俺は騎士ムーブをしなければならないので強気な態度で出るのが難しくなるからな。


 というわけで、今俺は心眼のマレッサとそのお付きの騎士と一緒の部屋にいます。

 後悲しいことに俺の眷属にした騎士はいませんでした。反応から消滅したりとか殺されたりはしてなさそうだが、弱っている感じがする。まあ連絡すれば一発で分かるがそれすると面白くないでそのまま放置でっと。俺も中々に鬼だな。


「というわけで、どうも心眼のマレッサさん。今日この国の英雄にして邪竜殺しの俺が会いに来た理由はわかりますか?」

 俺は手を大きく広げてわざとらしくそう言った。


「ええ、分かるわ。私を犯しに来たんでしょ」


 ・・・・・・・・・・・・


 あれ?何か想像と違う?そう、本当に俺の思っていた内容と違うのだが?え?どうして犯すという発想が出てきたの?俺はただ楽しそうだからという理由で彼女を学園生活に招こうとしただけなのに。


「いや、別にそんなつもりはないけど。俺としては、せっかくの異世界の学園だし可愛い女の子と一緒に転向してハチャメチャしたいなっていう感じなだけだけど」


 ・・・・・・・・・・・


「可愛い女の子とハチャメチャって、ほら、やっぱり犯す気じゃない」

 顔を赤らめながら罵られた。え?いや。まあ俺レベルのオタクならばこの程度ご褒美ですと言えなくもないが、うん。あれだな多分だけど。この娘は妄想が激しい系だな。

 いやまあ、そういうのはそういうのでありではあるが、流石にこのまま誤解されっぱなしというのはあれやし、誤解を解き、その上で学園生活の為に引っ張り出すか。

 といってもどうしようか?一番手っ取り早いのは洗脳だけど。それは流石に気が引けるしな。まあ取り敢えず丁寧に交渉してみますか。


「いえいえ、そんな事はしませんよ。第一私には性欲という物がほとんどありませんから、強いて言うならば趣味のようなものですよ。そっちの方が楽しそうですからね」


「趣味?趣味ですって、じゃあ何?本当にあんたは私を犯すつもりはないの?そして私が可愛いからって理由だけで、その方が面白そうだからって理由だけで私を学園に行かせるってことなの?」


「はい。そうですよ。というわけで行きましょう」


「ふざけないでちょうだい、じゃあ、何?私の大切な騎士を殺して死霊にしたのは何よ?」

 何かキレられた、いや。まあ理由ははっきりしているんだけど。そんなカリカリ怒らなくてもいいじゃないか。だって死霊ではあるけど自我もしっかりとあるし、肉体もしっかりとあるんだから。

 まあ、でもこのまま禍根が残るのは良くないし、しょうがない蘇らせてやるか。何、死霊王として覚醒した俺ならば眷族である死霊を蘇らすぐらい。少々時間を掛ければ簡単に出来るな。


「じゃあ、蘇らさせましょうか?死霊ではなく、しっかりとした人間に」


「そんな事出来るわけないでしょ」


「出来ますよ。じゃあ今から蘇らせに一緒に行きましょうか。死霊魔法・死霊転移」

 俺はそう言って彼女の手を強引に握った後、転移した。

 転移した場所は神聖な力に満ち溢れた教会だった。

 なるほどね、大方浄化して人間に戻そうとしたのかな?そんなの出来るわけがないのに愚者だな。


「さてと、人間に戻してあげますか。詠唱・死霊よ死霊、我が眷族でありし死霊や。我・死霊王の力を持ってして、死霊として生きるその肉体を魂を元の人間に戻したもう。死霊魔法・死霊強制人間化」

 結構な大魔法な為、普段は滅多にしない詠唱をして、魔力もかなりつぎ込んで元の人間に戻した。


「さてと、これでどうですか、心眼のマレッサさん」

 俺は少し自慢するようにそう言った。


「クレイト~~~~~~~~~」

 俺の言葉をガン無視して彼女は俺が人間に戻した騎士の一人に抱き着いたって?あれ?コイツ確か盗賊退治の時に俺に余計な事するなとかほざいたんで俺が盗賊蘇らせて殺した奴だよな。

 うん。なるほどね。まさかの恋仲ですか?なるほどね。俺は学園に彼氏持ちを連れていくのか。


 ・・・・・・・


 それは何か嫌だな。うん。何で彼氏いる女の子と一緒に学園行くんだよ。別にそう言う関係になるのを望んでいるわけではないが、何か嫌だ。例えるならそう。純粋キャラで通しているハーレムメンバーの一人が実は二又かけてましたよって感じ?

 ちょっと違うか?まあでも確実な事は俺は彼女を学園に連れていく気は失せたな。

 うん。彼氏持ちはいらないということで。


「というわけで、心眼のマレッサさん、俺は貴方が彼氏持ちだと知ったので、学園に来なくても良いですよ。国王には私から言っておきますんで。ではさようなら。死霊魔法・死霊転移」


 そして俺は王様の所に転移した。


「というわけでどうも王様、心眼のマレッサだっけ、彼女の学園行く件なしにしといて、じゃあそういうことで俺明日にもマリアお嬢様と一緒に学園行くんで。死霊魔法・死霊転移」

 そして俺は大事な会議をしてるぽかった国王に言いたいことだけ言って、お嬢様の所に転移した。


 ――――――――――――――

 補足説明

 主人公は基本的にあった人で重要そうだなと思ったら死霊虫を付けています。

 死霊虫は適当に虫の巣をいくつか潰しているので大量に持っています。


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