第86話・聖教会って何かよくないイメージがあるよね、主にラノベのせいで

「知らない天井だ」


 目が覚めて一言そういってみた。


「よし、異世界に行ったら言ってみたかったセリフ言えた。さて、言いたかったセリフ言えたし、朝ご飯もらいますか」

 受付に行きパンと牛乳とベーコンサラダを戴いて腹を満たした後、これからのことについて考える。


「俺はこれからどうするか。ぶっちゃけ、お金とかはいくらでも稼げそうだし、この宿にこもって適当に闇空間経由で眷属たちから送られてくるスキルの書を消費したり、眷属に頼んでラノベに漫画を買ってきてもらって読み漁ったりしても楽しそうだな。いや、でもどっかで飽きそうだな、それに、せっかく俺は異世界に来たんだし、ここは異世界のテンプレ行事を片っ端から消化してくのも面白そうやな。うん、よしそうしよう、俺のはこれから1年間元の世界にも戻るまでの間に異世界のテンプレ行事を片っ端から消化して異世界ライフを楽しんでやる、そうと決まったら早速テンプレ行事メモ作ろっと」


 かきかきかきかき、鼻歌歌って楽しく異世界にいってやりたいテンプレ行事メモを作ること10分。


「出来た~~~~~~、よし、これで完璧だ」


 異世界のテンプレ行事メモ・・・これを全部やって異世界を心行くまで楽しもう。もちろん私的にやってみたいのも含む。

 1・ギルドで俺TUEEE やった。

 2・異世界のオークションを体験 後1か月後王都で開催。

 3・ハーレムを作る。 そんな度胸はないけど少しやってみたい。というかほぼほぼ性欲がないので作っても微妙なことになりそう。

 4・正体を隠して俺TUEEE 楽しそうだけど、せっかくならある程度すごい地位を持ってからやりたい。

 5・ギルドランクSになる。 これはもっと依頼をこなせば出来そう。

 6・学園入って俺TUEEE及び横暴な貴族をぶっ飛ばしたい 普通に元の世界で学園に通ってるけど、やっぱり異世界のほうが楽しそう。

 7・悪役令嬢が実はいい人だったりしたら救ってあげたい。

 意外とそういった作品多いしな。面白そうだし、もちろんそうしようもない屑だったら見捨てるけど。まあ、あくまでいたらだけどね。

 8・闘技場とかに出て俺TUEEEしたい。 ついでに言えば、ダークホース的なあれで自分に一点賭けしたい。一気に大金持ちとか楽しそう。

 9・魔王とかに挑戦したい。 魔王がいてくそ野郎だったらだけど。後凄い強そうだったりしたら流石にやめる。

 10・もし、戦争とかやってたら良さげなタイミングで介入して個人的に好きになれそうな国を勝利に導かせたい。

 11・良さそうな弟子とか見つけて鍛え上げて、この世界の英雄にしてみたい。 英雄の師匠とかカッコいいやん。

 12・聖教会とかが腐ってたらぶっ潰したり、悪事を民衆に晒したい。

 まあ、偽善って感じはあるけど。もしくは腐ってる上層部皆殺しにして眷属にして裏から支配しても面白そう。

 13.悪いことをして金稼ぎしてる屑の金を民衆やいい人にばら撒きたい。

 まあ、義賊って感じだな、というか偽善大好きだな俺。

 14・各地にあるダンジョンを片っ端からクリアしたい。

 純粋に異世界のダンジョンに興味をそそられる。まあ、多分眷属の話を前聞いた感じあるだろうしね。

 15・腐った王様とか貴族がいたら、去勢したり、殺して眷属にしたりして、良き統治を無理やりさせたい。

 実は陰で操ってるとかそういうのに憧れるしね。

 16・この異世界にラノベ漫画といった文化を普及させたい。

 これは完全に俺の趣味ですね。はい。

 17・地球に知識を持ち込んで眷属の闇空間とかを利用して新しく店を作ってみたい。

 凄く繁盛しそうだし、裏で大商会のトップとか憧れるしね。

 18・裏の世界のトップかそれに準ずる伝説みたいなのになりたい。 

 裏の世界の伝説とかカッコいいやん。ロマンが溢れまくりやん。

 19・自分で村作って町作って最後は国を作りたい。

 まあ、国作りとか楽しそうやけど、これは無理しそうだったりしたら諦める、というか、流石に無茶な気がするし、できなかったらそれでいい。

 20・この異世界にある希少なアイテムとか剣に防具を集めたい。

 収集って何か楽しいしな。

 21・この世界の美食を心行くまで堪能したい。 美味しいもの食べたいしね。

 22・使えそうな魔物を見つけて、眷属にしたい。

 向こうの世界へ連れてけるかは分からないけど、まあ、こっちの世界限定でも使える魔物がいると便利やしね。

 23・理不尽な理由で奴隷にされたり冷遇されてる人を助けたい。

 これは勇気みたいな心優しいラノベ主人公あるあるだな、一応善人のつもりだし、少しはそういうことしてもいっかなって、面倒になったらやらないけど。

 24・最後に自分をこの異世界にある様々なものを使って更に強化していきたい。 

 まあ、強くなりたいという欲求はそこそこあるしね。


「まあ、取り敢えずはこんな所かな、また、やってみたいって事が出てきたら付け加えるけど、まあ、こんな感じでええやろ、人生楽しく、異世界楽しくだな、てなわけで、早速冒険者ギルドに行ってランクSを目指して依頼こなしますか」


 宿を出て歩いて、冒険者ギルドに向かい入り。受付に向かってる最中いきなり。


 ドンって派手な音を立てて扉を開け、白い服を着た人が十人くらいゾロゾロと入ってくる。


「我らは、誇り高き聖教会戦闘部隊・ここに邪なる者の気配がしたため浄化しに来た」

 ・・・・・・・・あ、これ完全に俺のせいやん。いや、でもいいじゃない、この対応で聖教会を潰すか潰さないか決めよう。


「逃げろ~~~~~~」

 一人の冒険者がそう叫び、冒険者たちが脱兎のごとく逃げ出そうとする。

 しかし、聖教会がそれを許すわけもなく、無慈悲に魔法を唱えた。


「聖魔法・断罪の聖剣」


 聖教会戦闘部隊が放ったその魔法は、光り輝く剣を逃げようとする冒険者に向かって降り注がせる恐ろしい魔法だった。


 だだだだだだだだだだ


 という、物が壊れ人の肉が抉れる音がしばらく続いた。

 俺はそれを受け付けの奥に隠れて見守る。

 うん、あれだな、黒だなこの異世界の聖教会は。俺の眷属も確かに今の攻撃で死んではいるものの無関係の冒険者のほうが死んでるし、というか今この場所に無関係な冒険者のほうが多いし。

 これは異世界でやりたいこと12番が早速出来そうだな。

 そうと決めたら潰すか聖教会、まあ、面白そうだしね。取り敢えず今からこの場にいる人を眷属にするもとい殺していきますか。

 俺は自分の中でそう決めると、聖教会戦闘部隊とやらに向かって堂々と歩きだす。


「お前はなんだ、その禍々しい闇のオーラは」

 一番先頭にいた人が震えながら俺に叫ぶ。

 少し唾がかかった、かなり不愉快だ。まあ、でも、俺の力に気が付くってことは余程の無能ってわけではなかったんだな。関心、関心。というか闇の力を感知する力あるならいきなり冒険者ギルドで殺戮魔法をぶっ放すなよ。判別しろ、判別。


「はい、てなわけで、聖教会の皆様こんちには、そして、さようなら、死魔法・抗えぬ死」

 よし、こんにちは、そして、さようならという言ってみたかった言葉言えた。非常に嬉しい。さてと、全員死んだって、あれ一人生きてる。


「何だ、今の魔法は、俺以外全て死んだだと、まさかここまでの化け物とは」

 さっき俺に唾を飛ばした人が凄い驚いて怯えている、

 まあ、そりゃそうだな。でも、格下にしか通用しないとはいえ抗えぬ死を防いだってことはそれなりに強いんだな。いやまあ、俺の敵じゃないだろうけど。


「聖教会の為、この命を賭してお前を殺す、聖魔法・聖光覇斬」

 たった一人で剣を持ち圧倒的格上である俺に向かってくる。

 うん、敵ながらあっぱれだな。いやまあ、殺すけど。


「闇魔法・闇斬り」

 いつものように漆黒魔剣で闇斬りは放ち、首を切り落とした。


「さてと、じゃあ、眷属化させますか。死霊魔法・死霊生産」

 魔法を唱えて、全員を死霊にする。

 うん、凄く簡単だ。因みに最近分かったことなのだが、死に立てほやほや?の眷属に死霊魔法・死霊生産をかけると蘇る。


「てなわけで、取り敢えず冒険者や受付嬢達は普段通りに過ごして、もし、俺のことを話しそうになったら自爆しろ。聖教会の皆さんは聖教会に戻って、自分たちで悪事に手を染めてるなと思った聖職者たちを殺してきてください。じゃ、そういうことで解散」

 俺がそう言うと、冒険者に受付嬢もいつも通りに業務を開始し、聖教会の人はどこかに走り去っていった。

 多分屑な聖職者どもを殺しにいったんだろう。つか、迷いなく皆走り出すってどんだけ屑な聖職者いるんだよ。


 さて、俺はまあせっかくだし、しばらくこのまま様子を見た後に、適当に聖教会を潰していきますか。

 いや、屑な聖職者を殺して眷属にして裏から支配しますか。そっちの方が面白そうだな。


 これから、どうなるか楽しみだな。


 ――――――――――――――――――――――――

 補足説明

 今回主人公の死魔法・抗えぬ死を受けて生き残った人はかなりの強者です。

 具体的には国の最強10に入るくらい強いです。

 因みに今回聖教会が冒険者ギルドに来たわけは、冒険者ギルドに珍しいことに熱心な信徒がいて、祈りを捧げようと聖教会に行ったところ、正体が露見し自爆。

 それで、この人との世間話で冒険者ギルドに行っていたことが判明したため、調査したら冒険者ギルド内から禍々しい魔力が感じられたため聖教会戦闘部隊が派遣されました。


 聖教会は完ぺきに黒のアウトなものとしてこの小説では書きます。

 汚職に賄賂に猥褻行為が横行しています。下は真面目な人がいますが、上はほとんど腐っています。

 疑わしきは罰せよで、冒険者ギルドとは非常に仲が悪いです。そのため、冒険者達は聖教会の人を見ると一目散に逃げだします。厄介ごとに巻き込まれたくないので。ただ、貴族や王族との繋がりは強いです。

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