第5話 プヴァトロン計画始動!
大統領執務室のソファーに腰かけて大統領と参謀長官が向かい合って座っていた。
最初に口を開いたのはヘシターラミガ参謀長官だった。
「大統領、昨日機密文書庫で任務を行っていたところ気になる文書を発見しました」
「こちらのプヴァトロン計画というものですが、大変興味深い内容でして、是非大統領にも目を通して置いて頂きたく持参しました。」
「プヴァトロン計画?全く聞き覚えの無い計画だが、どういった類の文書なのかね?」
「実はこの文書はある兵器製造に関するデータ文書でして、当時の大統領が余りにも危険なモノと判断し、実験、試作を進めたものの封印したという事が描かれています。」
「過去に封印された兵器の文書?」
「30分もあれば内容はご理解出来ると思いますので、とにかく見て頂いてよろしいでしょうか?」
「わかった」
「参謀長官がそこまで言うモノならすぐに目を通すことにしよう。」
「では30分後にまた来てくれたまえ。」
「では。失礼します。」
執務室の扉を締めてからヘシターラミガ参謀長官は考えていた。
さて大統領がどういうリアクションをするのか楽しみだな。まあ恐らく
喰いついてくるとは思うがな。まあそれまでゆっくり待つとするか。
執務室を出た先の扉に従事するSPの前を通り過ぎる時に細心の注意を払いながらも
強烈な透かし屁を置き土産に立ち去るヘシターラミガ参謀長官。
もわわぁわぁあん。
五秒遅れてSPの鼻腔に到達した透かし屁はえづくには十分な臭気だった。
うヴっ!くさっ!げふっ!「なんだ?目にくるっ!」
SPは心の中で「あの野郎やりやがったな!」「畜生!」とはいえ
上官に逆らう事など許されず涙目になりながらも我慢する他ないSPだった。
30分後
再び大統領執務室を訪ねたヘシターラミガ参謀長官はソファー招かれ腰をおろした。
「いかがですか?」
「大変興味深い内容だったよ。」
「先の大統領が何故封印したかは理解しかねるがね。」
「まさに悪魔の兵器だ!」
「コレを実用化出来れば政治的に有利などという範疇ではない価値がある。」
「さっそく実用に向けての行動を開始する。参謀長官、君の指揮下で計画を進めるがよいかね?」
「はっ!、勿論です!必ず実用化し完成した暁には、さぞかし美味い美酒に酔いしれることができるでしょう。」
「では最重要極秘機密プロジェクト、プヴァトロン計画始動だ!」
「ありがとうございます!」すぅ~
といって返事を聞いている間に片尻を浮かし細心の注意を払い透かし屁をソファーに
残し立ち去るヘシターラミガ参謀長官であった。今回は無臭だ。
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