第2話 ヘップリヴァーン軍事顧問

軍事兵器製造会社のアナリストを務めるヘップリヴァーン軍事顧問元大佐は自身の顧問室で過去の兵器開発資料をピュイーと甲高い屁を鳴らしながら閲覧していた。

ハンバーガーとコーラの組み合わせなどを好むから、まーよく屁が出る。

バイクの排気音か?という位ブロロ、ブロロと低音をなびかせ放屁する。

ふっ!この屁が兵器に利用出来りゃ世話ないんだがな。

ん?

待てよ?

この考え方はどこかで見たような気がする?

なんだったかな~?

そうだ確か過去の、、、スカシーベ教授の論文か何かで、、、

ばふゅっ!

こんな時に原爆級のヤツが出やがって!

それどころじゃない。

あった!これだ。

人体排出物に於ける軍事転用考察概要論

軍事兵器において物理的な物質を人工的に製造して使用、装備するのではなく

人体内部で自ら殺傷能力を持った武器、兵器を生成するための考察案が

幾多の空想も含め延べられていた。

さっき自分が吐いたセリフが現実になるにはどうしたらよいのか?

を問うているような論文だが。

自身の屁が兵器になればそれは大した事だが可能なのか?

スカシーベ教授は過去の事件論文を参考に考察しているが

そのメカニズムについて仮設を立てているがそれは信じがたいモノだった。

ある食品などの組み合わせを特定の条件下で摂取すると体内で殺傷能力を持つガスが生成され、そしてそれを任意のタイミングで体外に放出出来る可能性へのアプローチが語られていた。しかもそれは生成者自身には全くの無害であると。

確かにこの事件論文の流れを読むと原因に当てはめる答えは放屁ガスによる

集団殺傷事件という事になるが。

屁の匂いに差があるのだからその差を極限まで高める所からアプローチするのも

いいのかもしれないな。それにはまず事件論文で唯一の生存者の食事データを手に入れないとな。それが短期間で生成されるのか長期間かかるのかの見極めるのは

普通に考えると絶望的だが、やるだけやってみよう。

だがしかしヘップリヴァーン顧問が生きている間には究明も開発も進まずに実用化にはさらに80年という歳月が必要だった。

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