「ブーバ・キキ効果」って知ってる?
※ 移転載しました:
https://kakuyomu.jp/works/16817330663922262667/episodes/16818023213584375220
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こんにちは、たてごと♪ です。
相変わらずの体調です。
『
いろんなかたの物語を拝読していて、どうしても気になる事が、実はその大半に共通して有ったりしまして。
いや、地名や人名などの、固有名詞についてなんですけどね。
〝名前……
ずっと昔から、なんなら中学生くらいから既にそうだったので、トシのせいという事ではないはず……という事にしたい(
だから『
主人公の戦士も「
他の人物についても、「お下げの女侍従」や「女侍従長」などと、固有名詞を直接記述することを、なるべく避けて回ってるんですよね。
他のみなさんはその辺、どうなのでしょう。
一応、みなさんも同様に名前は
じゃあ何で、名前はそんなに
そういう話をしようと思います。
†
先に、〝
結構多くの人が勘違いしてる事だと思うんですが、
〝事柄は、その情報量が多ければ多いほど、
という傾向があったりします。
いや、情報が沢山あったほうが
人の記憶は〝ニューロン連鎖網型〟、つまり網状に関連づけられて記憶されるものなので、〝既知の他の情報に関連づけやすい情報ほど
だから、事柄ひとつに情報が多く含まれれば含まれるだけ、関連付けのされる確率が高くなって、そのぶん記憶に残る確率も上がる、と。
だから物語など記述するにしても、脈絡ないネタばかり詰め込むと、頭に入って来づらくなったりするという。
例を挙げてみますと、単に〝1,056円って
ところがこれが、〝1,024円って
まあ
つまり、その分野に詳しい人たちにしてみれば、〝「1,024」という数字は1,024という数値以外に意味を持つ〟からで、それこそが〝情報量が多い〟という事なわけです。
だったら「1,056」も、そういう付加情報を持ちうるとしたならどうか。
例えば、その内訳として〝960円+消費税〟と分解できたとしたら、でも今度はその「960」という数字ががやや
でもこれがさらに、〝80円の消しゴムをダースで買った〟とまで付け加われば、まあまあ
結果、〝1,056円〟と〝80円の消しゴムをダースで買った〟では、後者のほうが圧倒的に情報量が多いのに、それに反して
理由としては、「80円」単体でまあまあ
そうやって引っ掛かる情報が多ければ多いほど、記憶に残りやすいと。
歴史の年号なんかに〝
くわえて、〝そんな大量の消しゴム何に使うんだ〟などと、当然思うわけで。
そんなふうに疑問を感じる事柄って、これまた記憶に残りやすいんですね。
なぜなら、そうやって気に掛かる事柄というのは、将来に何らかの問題へ発展する可能性があるので、それに備えようとする傾向もまた人には有ったりするからですね。
逆に、解消できた疑問については、もう将来に芽吹いたりしないと安心するためか、フッと忘れ去ってしまうことも有ったり無くなかったり、、
ほか、恐怖を伴った事柄もまたかなり強烈に記憶に残るもので、つまりそれは同じ目に遭わないようにするためですが、まあこれは情報自体の話ではないですね。
†
で、ここで名前のほうに
例えば「クリスティーナ」という名前の人物が、いたとします。
これがどういう人物だか
もちろん、さっぱりです。
なぜなら「クリスティーナ」という
〝クリスティーナという人物を語るうえで、「クリスティーナ」という
と言っても、過言じゃないでしょう。
そして、いくら本文中でクリスティーナという人物について解説を加えようとも、それで〝「クリスティーナ」という語の意味〟が変わるわけじゃあない。
だから「クリスティーナ」という文字列をただ見せられても、具体的にどの人物を指してるのかを想起するのは難しい。
それが
そんな残念な事態も、予見されるわけですね。
極端な話、いきなり「ハロルドはテレーゼと
……これが理解できる人はバカg ……いえなんでもないです(
それを防ぐにはまず、クリスティーナという人物が、受け手から強い印象を持たれなければいけない。
それを果たせてやっと、受け手には〝「クリスティーナ」と呼ばれる人物の設定〟と〝今そう呼ばれている人物の言動〟が照合できるようになる。
それができてやっと、最終的に〝「クリスティーナ」=クリスティーナという人物〟という識別が、できるようになるわけですね。
そして、その段階においてなお。
たとえばクリスティーナが、隻眼の女剣士(カッコイイ‼)だったとしたなら、「クリスティーナ」と書くよりも「隻眼の女剣士」と書いたほうが、認識はされやすい、というね……。
結局、固有名詞というのはどこまで行っても、
どんなに
「1,056円」について、どんなに〝80円の消しゴムをダースで買った〟という理解が深まったとしても、結局は「1,056円」って書くより、「80円の消しゴムをダースで買った」と書いたほうが、圧倒的に通じやすいんですね。
つまり、
〝名前とは意味を持たない単なる記号〟
というわけで。
いえ、書き手の思惑的には多少の意味もあるんでしょうが、読み手にしてみればそういうふうに映る、という事です。
だから、それが多数
日常でもよくありますよね、何を指してるか正確に認識できているのに、その名前が出てこないとか。
そーいや、とある人が『ルンバ』の事を「ダンボだっけ?」とか言ってい(
†
ただ、名前自体はどうしても、決めざるを得ない。
それでも日本語名の場合、ふつうに意味を解釈できる物になる事が多いので、ある程度までは人物の印象を、説明させる事はできます。
むしろ、人柄に似付かわしくない名前をあえて振ることで、キャラを印象づける事もできるかもしれません。
でもそれがカタカナ名となると、なんかもう一気に、何が何だかよく
いや、某ゲームの序盤で登場する『ジョバンニ゠ジコール』という人物が、本当に〝序盤に事故る〟やつがあったりはしま(
そしてこれは、既存で有名な人物と同じものを当ててしまうと、その印象に引きずられてしまう可能性もある。
まあそんなわけで
極力『
魔王「キュラトーゼレネンティエーツェ」は、もとより。
主人公「スィーエ」、盟友「アンディレア」。
ほか「リギシス」「リテローン」「シュノエリ」、地名として「ユードムア」「シャンディワマ」「エリンドヒルト」など。
まあまあ有りそうで無いやつですね。
魔王だけやたら名前が長いのは一応伏sゲフンゲフン
そういう名前は基本、既存の名詞の切り
やっとここで出てくるのが、掲題の〝ブーバ・キキ効果〟。
まず、「💭」と「🗯」のような図形ふたつを、人に見せます。
そして、〝どちらが「ブーバ」でどちらが「キキ」か?〟と、質問します。
すると母国語や人種、年齢性別に関係なく、ほとんどの人が〝「💭」が「ブーバ」で「🗯」が「キキ」だ〟と、答えるんだそうです。
つまり一定の音の
そこから得られる印象は、個々の
特に「やまとことば」においては、かなり大きな影響を与えているものです。
なのでこれは、特定の人物を指し示す手助けにも、ある程度寄与するのではと、考えるわけですね。
いやまあこれ、異世界の事柄を記述する場合じゃないと、なかなか使えない手法なんですが(
そう踏まえたとしたら、じゃあさっき挙げた自作の人名や地名、どんな感触を受けますでしょう?
なんとなくにも、人柄や風土が浮かんでくるような気が、してきませんか。
ちなみに一応、〝発音のキツい音を持つ
有るにしても、でも実際に作って、耳で聴いてみないと、その感触は確認できません。
ちょっといくつか実験してみると結構面白い、というかハマると
気が向いたら、そういう遊びに手を出してみるのもまた一興、かもしれませんよ。
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