第15話 ドラゴン2
「タマ、魔盾亀を大きくして後ろに隠れろ」
「はいなの」
タマが抱えていた小さくなった魔盾亀を地面に降ろすと、魔盾亀はドラゴンの存在に主人の危機だと察して大きくなった。
これで魔法由来のドラゴンの攻撃は防ぐことが出来る。
ドラゴンのブレスは属性による魔法攻撃なのだ。
だが、物理は通ってしまうので、早くなんとかしなければならない。
さすがに魔盾亀は堅いが、ドラゴンも化け物だからな。
「クレア、奴らは君たちをここにおびき寄せるのが目的だ。
こっちに来て援護だ」
「えー、わたし、ドラゴン相手は無理だよ」
それは解ってる。
だから、魔力を吸わせろ!
「俺がやる!
だが魔力が足りない。
吸わせろ!」
「わかったわ」
だが、このままではマズい。
最低でもキスしないと魔力の吸収効率が悪い。
だが、口が塞がってはここで使いたい魔法を詠唱できない。
あれをするしかないか。
「ドラゴン、攻撃したのは俺たちではない。
その奴らを連れて来るから、怒りはそいつらに向けてくれないか?」
最後の望みでドラゴンの理性に訴えかけてみた。
ぐぎゃおーーーーーーーん
どうやら、檄オコのようだ。
こうなったらドラゴンを倒す以外全員が生き残る道はない。
「クレア!」
「はい!」
傍に寄って来たクレアを左腕で抱き寄せる。
右腕には剣を持っているのでそうせざるを得ない。
「超級魔法を行使する。
そのためには
「生き残るためなんだよね?
仕方がない。やって!」
「助かる」
だが、その方法はさすがに後で怒られること必至だ。
「なんでも来いだっ!」
「すまん!」
言質はとった。
俺は一言詫びると、クレアのスカートに左手を入れて下着をずらして尻の穴に指を突っ込んだ。
わかってる。女性に対してどうかと思うが、今は命の危機なので勘弁して欲しい。
「jjg-すjうぇpjjhれしjkkぇ!!!!」
クレアが悲鳴を上げるが、今は時間がない。
粘膜接触で魔力吸収効率の上がった俺は、超級魔法の詠唱に入った。
「世の理を司る神よ。その権能を以って我に力を貸し与えたまえ。
神が定めし理を異にする魔物にその力を行使する。
いま、魔法的不条理を解除する。
俺の身体に溜まっていた魔力が一瞬のうちに抜け、足りない分がクレアから吸収されて即時補填される。
多少効率が悪いが、尻の穴ならこんなもんだろう。
さすがに恋人でもないのにアレをぶっ刺すわけにはいかないからな。
そして、ついに魔法が完成する。
魔法的不条理を破壊する魔法、
それは魔法的存在であるドラゴンそのものに作用した。
ドラゴンはその体重をどのような素材で支えているのか?
肉と骨という材質ではその超重量を到底支えきれるものではない。
つまりそこには魔法的素材と、魔法的な強化が入っているのだ。
ドラゴンが空を飛ぶことも物理的には不可能だが、それも魔法が補うことで飛べるのだ。
それら魔法的不条理を破壊するとどうなるのか?
支えきれない重さの肉、強度の足りない骨、それらが重力によって一瞬で潰れるのだ。
そこには肉塊と貸したドラゴンが横たわっていた。
「な、な、なんてことをするんで
クレアが噛んだ。
どうやら、ドラゴンの末路の事ではなくクレア自身の状況の事のようだ。
「だから、すまんと」
「うわーん、もうお嫁に行けないよーーっ!」
俺はそっと指を抜いた。
だいたいクレアはそんなガラじゃないだろうよ。
「それより、俺たちを罠に嵌めたやつらをぶっ殺すぞ」
「責任取って」
「え?」
「貴族の娘を辱めたんだから責任を取るのが当然でしょっ!」
「え? クレアって貴族だったの?」
そんな気はしてたけど、家を捨てた感じじゃないの?
残念さんだしな。
「お父様に言いつけてやるーっ!
お父様は剣聖なんだからねっ!」
あ、マズい。地雷踏んでた。
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