第17話 バレンタイン①

山田くんの気持ち編🔥


最近、トモコさんの様子がおかしい。

例えば、自分の部屋だというのに、

その綺麗さにわざわざ驚いたり、

僕との関係はいつからか聞いてきたり、

手を繋ぐと、首まで真っ赤にして照れたり。


初々しさが戻ってきたといえば、

素敵な話なんだろうけど。

最近のトモコさんは、なんか変わった。


「トーモコさん。」

『はい。』


いつもだったら、なあに山田くんって、

甘やかしてくれるというのに。


「バレンタインください!」

『バッ!バレンタイン!?』


いやそんなに驚くかなあ、、

カップルだったら大事な記念日の一つに

数えてもらってもいいくらいのイベントだろ?


『うん、、用意しておくね。次までに。。』

「もしかして手作りくれるのー!?」


ほんとは今日もらえなかったことがショック。

というか、自分から言い出すのなんて相当

迷って迷ってだというのに。


これは絶対、

手作りじゃなきゃ許してやらないんだから。


『いやいや、それは山田くんに食べさせるにはちょっと、ね?ほらわかるでしょー?』

「今日ないの?」

『それはほんと、ごめん忘れてて。』

「いつも記念日のお祝い、してくれるのトモコさんじゃん。」


ほらね、最近、「普段のトモコさん」の話をすると、ハッと驚いた顔するんだ。

これだって、今パッと出た嘘だというのに、

そうだったねーって、、やっぱりおかしい。

何かがおかしいんだ

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