第4話ガムはげ

小学生の頃、よくフーセンガムを噛んでいた。

弟は寝る前にガムを噛み、そのまま寝た。

すると、髪の毛にガムが付着し、取るのが大変だった。

だから、弟はガムが付いてるところをハサミで切った。

円形脱毛症のような部分が数ヶ所出来た。

僕は笑いが止まらなかった。

学校で弟は、

「ガムはげ」と、呼ばれた。

父親は弟を床屋に連れていき、三分刈りにした。五分刈りでもはげが目立つからだ。

僕は弟の頭を見て、

「まるこめ」と、呼び笑っていた。


それから、弟は「ガムはげ」、「まるこめ」、「僧侶」とアダ名を付けられたが、髪の毛が伸びてくるとそのアダ名は終了した。

小学生は残酷である。

ある女の子は「長州力」と呼ばれ、ある同級生は「マメ」と呼ばれていた。

僕は「スカンク」だった。

今はどんな、アダ名があるのだろうか?

息子は友達を下の名前で、呼び捨てにしていたが。

因みにに息子からは、「大王」と呼ばれている。


ガムを噛むと、時々思い出す。「ガムはげ」。いい時代だったな~。

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