第2話プラトニック・ラブ
僕が16歳の終わり頃に、彼女が出来た。
彼女は特進クラスに在籍していて、学力格差があったが現代文、古典、漢文で特進クラスを追い抜き1位を奪った事が1回だけある。それは、特進クラスへの宣戦布告である。
「お前ら、今のポジションで胡座をかいていたら、多のクラスが狙ってるぞ!」と。
彼女はその1位を奪った事を大変喜び、教師は知らないうちに、恋愛を楽しんでいた。
ある日、いつもの様に手を繋いで登校した。
昼休み、僕と彼女は誰もいない社会科室に教師から呼ばれ、「極秘」と書かれた書類を見せられた。
「羽弦!お前ら、プラトニック・ラブって言う言葉を知らんのか?お前らの偏差値を教えてやる。彼女は57、羽弦、お前は47やっど47!どこの大学に行く気よ?」
「先生、何かの間違いです。僕は国語で1位を取りましたよ!」
「数学はよ?」
「13……点です」
めーん!バシッ!
僕は竹刀で殴られた!
そして、僕は焦った!偏差値が47なんて……。なんてコッタイ!
それから、彼女と交際しながらも、勉強にのめり込んだ。
また、昼休み時間に国語教師に職員室に呼ばれた。
「羽弦君、次の試験も頑張ってね。私の教え方に自信が持てるから」
「かしこまりました!決して、特進クラスの横暴を許せません。任せて下さい」
次の試験の国語は散々だった。心なしか国語教師がやつれていた。
そうそう、鹿児島には娯楽施設が少ないので、僕は彼女とエロい事ばっかりしていた。
プラトニック・ラブと言う言葉を聞くと思い出す。偏差値が47しかなかった頃の僕の青春時代を。
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