空を飛ぶ

 空を飛んでいたら、猫に話しかけられた。

「どこを目指しているの?」

 僕はどこを目指しているのだろう。たぶんどこも目指してないんじゃないかと思う。ただのんびり空を飛んでいたい。

 そんなことを云うと、猫はそうかと呟いて阿蘇山の方へ飛んでいった。

 風が気持ちいいなと思い、口笛を吹いていると、狼に話しかけられた。

「それは何の曲なんだい?」

 僕はほとんど無意識に口笛を吹いていたので、すぐに答えることができなかった。狼は良い曲だと僕は思ったよと云い、琵琶湖の方へ飛んでいった。

 雲を枕に、虹を眺めてハイボールを飲んだ。とてもおいしかった。

 次は何をしよう。

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