少女狂気4
「なぁおっさんの悲鳴とか聞きたくないんだけど、次のステップに行こう。蜜雪、ちゃんと連れてきたか?」
「もちろん、雪蜜出したけて」
合図と共に雪蜜の体は巨大な姿に変わる。ぬらぬらとした鱗、長い体は一部が膨らんでおりそれは波打つようにせり上がる。
やがて吐かれたそれは二人の中学生程の子供二人だ。
「お、おい……わしの子供に何をするつもりだ」
「何ってきまってるじゃーん?」
茉夢と杏は子供に近づき頬に手を当てる。軽く叩けば子供二人は目を覚まし目の前の父親の姿に絶句する。
「お、とうさ、ん?」
「なんだ、これ……」
「ちきちきー!大事な人へのトラウマ植え付け大会ー!!」
光景にそぐわぬ明るく無邪気な声はより一層気味悪さを引き立てる。
蜜雪は男の顔が前に出るように足で頭を踏み動けないように固定をする。子供二人のうち女の子の方には杏と雪蜜、男の子の方には彩目と茉夢が近づく。
「今からあんたの子供二人をあの四人が心身共にぐちゃぐちゃにする。よく見てて」
「やめろ!! やめてくれぇぇ!!」
男の抵抗も虚しく杏と茉夢が子供の目を手で覆い視覚を奪う。
杏は女の子の首筋に唇を当てうっとりとした表情を浮かべる。
「はぁ、さっきの男達よりよっぽど上品な匂いだ。甘くて濃厚そう……いただきます」
ブツっと皮膚が破かれる音と共に首筋に血が線を描くように垂れ服に付着する。
「ヤダ、痛いよ!やめて、やめてぇ!」
「杏ちゃん気が早いねぇ。僕もしちゃおっか」
茉夢は男の子の服のボタンをひとつずつ外し見えた肌へ手を這わす。身動きをすれば首にかけられた彩目の鎌の刃が当たり、また線を描く。
「ひ、ひぃ……!!」
「動くなよ。動けばアタシの鎌が首を切るからね」
プツリ、プツリとボタンを外しきれば未成熟な筋肉と柔らかい肌が顔を覗かせる。
茉夢がそれに舌を這わせれば男の子は体をビクリと動かし首筋に熱を感じる。
「やだ、やだ、父さん……助け……」
「お父さん!!怖いよ、こわいよぉ!!」
子供たちの叫びも懇願も虚しく夜に消えるだけ。
「おっさんにいい提案をあげる。子供たちを僕らにくれるならおっさんだけこのまま見逃す。ただし警察とかに言っても無駄だから」
蜜雪は男の頭を踏みながらどこか達観したように囁く。
「子供達を使って、何をする気だ……!」
「女は血を摂るために綺麗に仕立ててあげるよ。綺麗なドレスを着せて部屋に監禁でもしてお人形さんにしてあげる」
ぐりぐりと踏みつけた頭を左右に揺らしリズムをとりながら言葉を進める。
「男の方は血は不味いだろうし彩目の特訓用と茉夢ちゃんの性欲処理道具扱いかな?死んでもいいから最低限のものしか与えれないけど」
言葉は冷たい、人として考えられないほどに。けれどその言葉には甘い誘惑のようなものが残る。
(自分だけでも助けてもらえる)
「わかった……俺だけでも助けてくれ!子供なんぞ幾らでも作れる……!警察にも言わないだか、」
そこで言葉は途切れた。男と子供たちとの距離が近くなる。からだはかるくなる。
「あーあ、やっぱりそっちを選んじゃうかぁ。さすがはクズだねぇ」
「どうするこいつら、蜜雪が言った通りする?」
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