第2話 焦燥は恋へと変わる



 窓を開けると初夏の爽やかな風が入ってきた。砂壁の部屋にこもっていたテレピン油の木漏れ日のような香りが窓の外へと押し流されていく。ふと外を見れば、アパートに寄りかかっている大きな木が緑の葉を風にそよがせていた。


 「外、気持ちよさそうだよ」


 彼女は答えない。私の心に流れたのと同じような風が、イーゼルの下に敷き詰めた新聞紙をざわめつかしたとき、ようやく彼女は筆を止めた。


 「あ、来てたんだ」

 「もう。1時間前から来てました。変わらないね、メグ姉は」

 「ごめんごめん。ちょっと集中してたんだ」


 足元に散らばる栄養補給しか考えていない食事の欠片を拾いながら、私はそっけなく言う。


 「ご飯できてるから。食べれる?」

 「うん、食べる」


 年上のくせして誰よりもかわいい笑顔をする彼女に、私は少しだけ心が温まる。すぐそれを隠すように台所へと向かった。




 私が子供の頃、母の友達の娘さんとして彼女を紹介されたときのことをずっと覚えている。「鷲尾メグミです」と言う彼女。人見知りする私の頭をなでようとしたとき、ふと手を止める。謝る彼女が手のひらを見せてくれた。指先にかすかについたコバルトブルー。「お姉ちゃんはね、絵描きさんなんだよ。売れないけど」と笑いながら言う彼女が、すごく大人に見えた。母も私が知る数少ない大人ではあるけれど、それよりもっと身近な大人に思えたのだ。あれほど安心して「風原ハルカです」と答えられたのは、これが初めてだった。


 やがて忙しい母は彼女を頼った。娘のためだ、学費を稼ぐんだと言って、私を彼女に預けて仕事に励むようになった。彼女と過ごすうちに「料理ができない」「いつもガラクタばかり転がっている」「ゴミが溜まっていく」という普通の生活ができていないことに嫌でも気づいた。初めて見た「ダメな大人」に私は「一緒にいてあげなきゃ」「このままじゃ死んじゃう」と素直に思ってしまったのだ。ネットの動画を見ながら料理を覚え、掃除をし、朝にゴミ出しをするようになった私を彼女は「ありがとうね」と笑顔で感謝していた。私はその笑顔が嬉しかったんだと思う。違うな、欲しかったんだ。きっと。


 ずっとそんな生活を続けていた。私はいつも彼女の背中を見ていた。背中を丸めながらイーゼルの前に座り、絵筆を何度も動かす。時にはうめいて、たまに歌を口ずさんで、そして静かに筆を置く。それをざらっとした床に座り込んで、ただ眺めている私。それがいつもの風景。


 「見てて楽しい?」と苦笑いしながら彼女は言う。

 「うん、とても」といじわるするように私は言う。


 その言葉に彼女は真っ赤になる。いたたまれなくなって椅子から立ち上がる彼女。その奥には、いつも青い空の絵があった。




 風がそよいでいく。開け放った教室の窓からは、少しずつ暑くなってきた風がゆっくりと吹き込んでいた。

 昼休みのガヤガヤとした中で、親友とお弁当を囲む。


 「今日はちょっとうれしそうだね、ハルカ」


 小さなハンバーグを箸で持ち上げながら親友が言う。


 「そう? いつもと変わらないよ?」

 「違うなあ。違うぞぉ」


 はむっと口にしたハンバーグをもぐもぐさせながら親友がニヤリと言う。


 「もうすぐ夏休みだから、あのお姉さんとずっとイチャラブできるのを想像してニヤけていると、私は推理するよ」

 「なにそれ。シオリは迷うほうの迷探偵だね。外れもいいところだよ。メグ姉はそんなんじゃないから」

 「はあぁ……。よくそんなことが言えるね。ハルカの話って、お姉さんのご飯を作ったり掃除したり、そんなことばかり喜んで話してるんだよ。親友としては妬けちゃうぞ」

 「そう?」

 「そうだよ」

 「そっか……。そんなに話してたかな……」

 「ねえ、ハルカ。お願いだから変な男に引っかからないでよ」

 「え、どういうこと?」

 「どう考えてもダメな男に貢ぐタイプじゃん。気を付けてよ、ほんと」

 「そうかな……。身に覚えがないんだけど」

 「もう。いい加減、気がつきなよ」


 二人で笑い合う。遠くでセミの音が聞こえていた。




 暑くなってきた日差しを避けるように彼女の部屋に行く。新聞紙の上に転がった絵具を踏まないように片付けていたら、そばに落ちてた割れた画面のスマホが鳴った。彼女がもっさりとした動作でそれを拾って顔に近づける。


 「……先輩?」


 それからゆっくりと話し出した。それがやがてはずむように喋るようになり、何度もスマホに向かってお礼をしだした。

 そのうち彼女がでたらめに踊りだした。


 「やったよ!」

 「どうしたの?」

 「お姉ちゃん、フランスへ行くことになった」

 「え?」

 「知ってる先輩が向こうで暮らしててね。私の絵を気に入った画商さんもいるんだって。向こうに部屋も用意してくれたって」

 「いつ行くの?」

 「8月の頭かな」

 「もう1か月もないじゃん……」

 「そうだね。忙しくなるね。がんばるぞー!」


 喜んだ笑顔でそういう彼女とは反対に、私はよくわからない感情で目の前が曇っていった。窓を開けて夏の風に吹かれても私の心の雲は晴れなかった。




 その日の夜は、お祝いに外食したいという彼女の意見を聞き、お財布と相談しながら近所の小さな洋食屋さんでご飯を食べた。ふたりでいっしょにハンバーグを食べる。ナイフで切ると肉汁があふれていく。その様子をぼんやり見つめる。

 彼女と一緒に私も喜ばないといけないのに、どうしても心の中にあるものがわからなくて、ただ彼女に合わせてるだけの会話を続けていた。先輩の絵の色使いがすごいところ、先輩とよくいっしょに講評に耐えていたこと、先輩はフランスに渡ってから何度もパリで個展を開いていること、また先輩と一緒に絵を描けるのはとても嬉しいと、にこやかな笑顔で彼女は話していた。今まで私にはしたことがないような無邪気な笑顔で。

 店を出たあと、赤ワインを少し飲んで機嫌がさらによくなってた彼女が「花火がしたい」と子供のように言った。「ダメな大人ってこれだから」と思いながら、私たちはコンビニで適当に花火を買う。だいぶ暗くなった公園で、ベンチに座りながら花火に火をつけると、しゅわしゅわとした火花に彼女の顔が照らされた。それをじっと見つめていたら、彼女がぽつりと言う。


 「日本にいると私はどうも甘やかされてしまう気がしてて」

 「そうなの?」

 「お姉ちゃんが好きな画家さんに藤田嗣治という人がいてね。フランスへ行ったくせにそこで日本画の技法で絵具作ったりしてて。たぶんいろいろもがいているうちに日本が恋しくなったのかもしれない。お姉ちゃんも、一度外から見てみたくなったんだ。この恵まれた生活、私が育った場所、好きな人、それを外から見たら、どうなるのかなって」


 火花がしゅわりと消えていく。


 「きっと私ももがくんだろうし、つらいことばかりだと思う。でも、それで良いものを作ってこの世に残せたらと思うんだ。お姉ちゃんは絵描きさんなんだし」

 「そっか……」


 私は下に向けた花火を見つめながら言った。


 「メグ姉が選んだ道なら私はそれでいいと思うよ……」


 そのだいぶ沈んだ声に私自身がびっくりしていた。


 「大丈夫だって。ちゃんと帰ってくるから」


 彼女は私を元気づけるように笑う。


 「まあ、そのころにはもうお姉ちゃんなんかいらなくなってるかもね。ちゃんといい男を捕まえるんだぞ」


 それだけ言うと彼女は子供のようにはしゃぐ。

 花火を手に持ってくるくると踊る彼女を見ながら、私は笑おうとがんばっていた。




 絵を丁寧に包む彼女を見ながら、私は窓を開ける。力をつけてきた夏の暑さがとたんに襲ってくる。それに押し出されるようにホコリがきらきらと舞っていた。

 土日の休みに私は彼女の引っ越し荷物の梱包を手伝っていた。いろいろなものを処分したり、片づけたり、まとめたり。

 大きめの荷物は船で運ぶらしく、今からもう送らないといけないと彼女は言っていた。そのせいで、見慣れたイーゼルも、彼女が座っていた古い木の椅子も、ふたりでご飯を食べてた少し汚れたテーブルも、部屋からは消えていた。


 「これでひとまず終わりかな。あとは手荷物でいけると思うし」


 首にかけたタオルで汗を拭いながら、彼女が言う。

 何もなくなった部屋のように、私の心も何かがなくなってしまった。


 「寂しいもんだね」


 部屋を見渡してそう言う彼女の言葉に、私は気がつく。


 そっか、私……。

 寂しいんだ。




 私たちの教室は、外を拒絶するように締め切られて機械が冷気を満たしていた。

 親友は机からノートやプリントを取り出しては、自分のかばんに詰め込んでいた。


 「明日から夏休みだよ。もっと元気出しなよ」

 「そうだけど……」

 「帰ってくるんでしょ」

 「うん……」

 「じゃ、待っていればいいじゃない」


 手を止めずにそっけなくそう言う親友を後ろで眺めていた。

 そこには丸い背中があった。メグ姉の背中みたい……。そう思ったら、どうにもならなくなった。寂しさという雲が台風のように集まって心の中で吹き荒れる。強く、音を立てて、みんななぎ倒すように。手を伸ばしてしまった。もう止められない。少し細いその体をゆっくりと抱きしめる。親友の背中に顔をうずめる。たぶんこうじゃないんだろうな、という違和感と一緒に。

 動きを止めた彼女が言う。


 「私にその気はないよ」

 「うん、わかってる。なんか違うから」

 「そう……」


 親友はうつむいたまま言う。


 「それはそれで、ちょっとくやしいな」

 「そうなの?」

 「うん」

 「うれしいな」

 「ハルカ、私はうれしくないよ」


 苦笑いする親友が私の腕を振りほどく。


 「いい加減、気がつきなよ」

 「何を?」

 「そこまで言うほど、私はできた人間じゃないよ」

 「サオリはいじわるだな」

 「いじわるにもなるよ。だって私は……」

 「何?」

 「……」


 彼女は目をそらし、それ以上答えなかった。

 私はいつものように笑おうとしたが、そんなふうにはできなかった。




 ベットに寝そべる。曇り空のようなどんよりとした感情がずっと私を包んでいた。それをどうしたらいいのか自分でわからない。気持ちを持て余していたら、ドアが開く音がした。母が帰宅したので、なんとなく思いついたことを口に出す。


 「ねえ、お母さん。私がいまからフランスで暮らしたいと言ったら怒る?」


 そう言ったあとの母は、普段の温厚な姿から想像もできないほど豹変した。「ダメじゃない大人」として生活の話、お金の話、高校を出てない人の人生がいかに大変か、という話を早口でまくしたてられた。私は怖気づいて「冗談だよ。身近にそういう子がいたから」と適当に話をはぐらかして逃げ出した。




 彼女はずっと嬉しそうに笑っていた。才能を誰かに認められたことが、どんなにうれしいのか私にはわからない。でも、それはきっと彼女がずっと求めていた幸せなのは、私にもわかった。

 どうにもならなかった。

 あれこれいろいろなことを考えてみたけれど、何もできなかった。

 やるせなさに日々が暮れていく。

 そばに居たい気持ち、あのやさしい感情に包まれたい気持ち、彼女が幸せでいて欲しい気持ち、そんな気持ちがぐるぐるとするなかで、自分がどうしたらいいのかよくわからなかった。

 心の雲は時間が経つと熱を帯びていった。がまんできない夏の日差しのような焦りがじりじりと心を炙っていく。もう癒すことができないやけどが私の心を蝕んでいく。

 そしてその日を迎えた。




 空港の屋上から見上げると、彼女が絵描いていたような青い空に飛行機雲がすらりと帯を引いているのが見えた。低いエンジン音がセミのようにずっと響いていて、風はどこよりもずっと熱く吹いていた。


 「見送り、ありがとうね」

 「ううん。荷物平気? ちゃんと生活できる? それと……」

 「もう。ハルカは心配性なんだから」


 彼女の手がすっと伸びる。私の頭をなでるその手には、もう絵の具は付いていない。


 「今までありがとうね」

 「うん……」


 それからは、ふたりでずっと空の向こうへ行く飛行機を見ていた。

 彼女もあれに乗って遠くへ行ってしまうんだ。ここで泣いて引き止めれば日本に居てくれるかもしれない。そんなのは私のわがままだ。それでも……。どうしたら……。


 「これで日本も見納めか……」


 ふと漏らした彼女の言葉に心がざわめく。

 メグ姉は日本に帰ってくる気はないんだ……。

 そっか、あのときのは……。

 じゃあ……。

 もう……。


 焦燥は恋へと変わる。


 今まで持っていた自分の感情がなんなのか、このときになってようやくわかった。


 「そんな顔しなさんな。ちゃんと帰ってくるから」


 私を心配させまいと彼女は笑顔で嘘をつく。これまでしてきたように。

 私は彼女の袖を少しだけつまむ。


 「……たぶん、好きなんだと思う」


 彼女はあきらめたようにため息をつく。

 それから、手をゆっくり伸ばして抱き寄せてくれた。

 彼女の声に私はびっくりする。泣くのを必至に我慢しているように言う。


 「ハルカへの想いが膨らんで……、ダメだとわかってるのに……。このままじゃ、私、本当にダメになっちゃうから……」


 私だけが気がつかなかったんだ。

 遅すぎた想いに、どうにもならない感情。

 アイスを落としてしまった子供のように泣きじゃくる私を、大人の彼女はただぎゅっと抱きしめてくれた。


 夏の青い風が私たちを包み込む。その熱はこれからどんなに遠く離れていても、きっとずっと変わらない。






 そう。変わらない……。ずっと変わらない。変えたくなかったから。


 フランスの暑さも日本と変わらないように思えた。ただ、セミの声だけは日本のように聞こえない。

 私はプラナタスの木漏れ日の中、古くて擦り切れた石畳の坂道を奥へと進む。ベージュや白の漆喰でできた家々が寄り合う隙間を歩いていく。けたたましい車輪のガラガラという音がキャリーバックから響いているが、仕方がないとずいぶん前からあきらめていた。

 顎まで垂れてきた汗を手で拭い、教えてもらった狭い路地を進むと、目印と言われた小さな骨董品屋さんがあった。建物は灰色の石をきれいに積み上げ、店先の木枠のドアはペールブルーできれいに塗られていた。小さなショーウィンドウには年代を感じる木の時計や古びないきれいな絵柄の食器たちに混じって、彼女が言ってたかわいい女の子の人形がそこにはあった。

 ここまで来られたことにようやく心が落ち着く。


 「2階って言ってたけど……。階段どこだろ」


 隣の建物の間には隙間がなく、すり抜けられそうなところもない。仕方なく店の中に入る。優雅な猫足の家具、重厚な額縁に飾られたセピア色の絵、その奥に「これも売り物だろうか」とかふと思ってしまう小さなおばあさんが椅子に座っていた。


 「Excusez-moi. Je suis ici pour voir quelqu'un à l'étage, comment puis-je y accéder?」

 (すみません。ここの2階にいる人に会いに来たのですが、どうやって上に上がればいいですか?)


 「Les Japonais? Passe par derrière.」

 (あの日本人にかい。裏に回りな)


 Merciと答えて、彼女が指さした店の奥のドアを開ける。暗い廊下の先には、まぶしい日差しで照らされた中庭が見えた。きらめく葉を携えた木々たちが生い茂り、風にそよいでいる。日本に彼女がいたころのアパートをふと思い出してしまう。

 左側のすぐのところに小さな階段があった。途中で曲がりながらそれを上ると、浅い色の木のドアが立ちふさがるように現れた。ノックする。返事がない。ドアノブをまわす。


 「あれ、鍵が開いている。だいぶ不用心だな……」


 ドアをそのまま押し開く。

 そこには私の絵があった。

 真っ青な空の中、浮かんでいる私が手を伸ばし、誰かを抱きしめようとしている。とても嬉しそうに笑っていた。

 はためくカーテンから差し込む光が、それを明るく照らしだし、今日の青空のように見せていた。

 私は無意識にその絵に向かって歩き出していた。手をその絵へと伸ばしていく。足がむにゅっとした感触を伝えて、ようやく我に返った。下を見るとフランス語の新聞紙にくるまっていた彼女がいた。


 「んあ……。もうそんな時間か」

 「来たよ、メグ姉」

 「久しぶり、ハルカ」


 彼女がにっと笑う。「この人はもう……」という想いを久しぶりに感じて、その気持ちを私はたいせつに抱きしめる。

 私はそのままぼんやりと彼女に聞いた。


 「メグ姉、この絵どうしたの」

 「描きたかったんだ。これを」

 「ほかにもモチーフはあったでしょうに」

 「遠い空の下から日本を想うと、真っ先にハルカの顔が浮かんじゃって」

 「そう……。そうなんだ」


 私はそれを見せないようにつぶやく。


 「……いい絵だとは思うよ」

 「あれ、ハルカがによによしてる」

 「知りません」

 「ほんとに?」

 「もう。ほら、またこんなに散らかして。やっぱり私がいなきゃだめだね」

 「あはは、そうかも。もう4年もこんな調子で」


 散らばっている絵の具たちや絵筆たちを拾っていく。彼女は立ち上がると、窓辺にあったいつも座ってる椅子をつかみ、くるりと回してその背を私に向ける。そこへどっかりと座って私を嬉しそうに眺める。


 「ソルボンヌ大学に留学できるなんて、やっぱり頭良かったんだ」

 「まあ……。必死に頑張ったから」

 「いつから行くの」

 「あさって」

 「そっか。一応ベットはダブルベットに変えたから、少しは寝やすいよ」


 私は拾うのを止めて、椅子に座っている彼女の前に立つ。


 「私、大人になったよ」

 「そうだね」

 「もっと大人にさせてよ」

 「そうだね」

 「ねえ、私はずっと……」


 彼女は何も言わず、両手を私に向けて伸ばす。

 私もそれに応えるように座ったままの彼女を抱え込むように抱きしめる。

 彼女が上を向いて私を見る。

 そうなるのが当たり前のように目を閉じ、唇を重ねた。

 テレピン油のすがすがしい木の香りと、ふたりから流れる涙の潮のような香りが混ざり合っていく。

 私たちの暑い夏の日差しのような気持ちが、これまでのたくさんのいろいろなことをみんな溶かしていった。






※この話は『100話後に書籍化する百合ラブ告白キュンキュン140字小説』の「第86話 気がつく」からおまけ短編として作成したものを、さらに大幅加筆修正したものです。


推奨BGM: ヨルシカ「老人と海」

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