第10話 分岐点

残暑も消え去り、時は10月、木々の葉っぱも少しずつ枯れて落ちていく季節、私は自宅でケーコからある誘いを受けていた。

「私、実はついに東京のある事務所からスカウトを受けたの!」

そう言う彼女はとても嬉しそうだった。

「ついに私も都会デビューが出来るわ!」

「良かったわね、ケーコ。とても嬉しそうだわ」

「ええ、ようやくこの日が来たって感じだわ。それで、1つ提案なんだけれど、あなたも一緒に来ない?きっと、いえ、絶対あなたなら向こうのお眼鏡にも敵うと思うの。どうかしら?」

「少し考える時間をちょうだい。明日までには返事をするわ」

「ええ、よろしくね」


その日の夕方、、、


「ねえ、シロ、頼みがあるんだけど、、、」

私はヨーコから呼び出され、彼女の自室に来ていた。

「この日、村の外からお偉いさんが訪ねてくるんだ。だから、その時に私や父さんと一緒に村の案内を手伝って欲しいんだ。どうかな?」

「それなら、少し考えさせて。明日には返事が出来ると思うわ」

「うん、出来ればでいいよ。他に予定があれば、断っちゃってもいいからね」


その日の夜中、、、


私は悩んでいた。ケーコの上京、ヨーコの村案内、日にちがちょうど被ってしまっている。どちらに行くべきか、、、


選択肢C ケーコの上京に付き合う

選択肢D ヨーコの村案内に協力する

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