第5話 推し君のライブあるから頑張れた事。

午後の授業が終わり、相生にとっては長く感じた一日が終わろうとしていた。


私は何も部活には入っておらず、教科書を鞄に詰めてそそくさと教室から出た。


あーぁ…今日は本当に疲れた。推し君で癒されたい、推し君のイラストも描きたい。やりたい事全部出来んかった…。


でも今日も!推し君の!ライブが!ある!


さいこうだぁぁぁー!! この為に頑張れたと過言でもない…っ!


私は興奮と心が高鳴りを抑えつつ、内履きから外靴に履き替え、外に出ると。


中井 京真「よっ」と横から出てくる。どうやら私を待っていたようだか。


相生 雪「またあなたか…。」ため息をこぼす


中井 京真「酷く嫌われてるね、俺って」


相生 雪「今日1日、あなたを見れば嫌にもなると思うけど。」


中井 京真「あはは…。」


相生 雪「私は忙しいんだけど。まだ何か用でも?」


中井 京真「一緒に帰りたいなって。」


相生 雪「嫌」


中井 京真「そこをなんとか!!」私の手を握る


相生 雪「ちょっ……!!?」


中井 京真「嫌…?」


相生 雪「〜〜っ…!好きにして!」手を振りほどいて、早歩きで歩を進める


中井 京真「ありがとう♪」ついてくる。


相生 雪「ふんっ」


私の家まで無言で帰宅していると京真の口が開く。


中井 京真「なぁ相生さんって好きな人おるの?」


相生 雪「いるとでも?」睨む


中井 京真「えっ、いないんだー。」


相生 雪「そーゆの興味ないから」ふんっとそっぽを向く


中井 京真「逆に何が興味あるの?」


相生 雪「えっ…と。猫とか…かな。」大嘘をつく


中井 京真「えっ、猫好きなんだ!俺もなんだよね〜」


相生 雪「ふーん?そうなんだ。あっ、私はあっち家だから。」軽く手を振る


中井 京真「わかった、また明日!」手を振る


携帯の時間を見ると走らないと間に合わない時間になっていた。


相生 雪「やば…!!」


全速力で私は家まで向かった。





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